柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

手袋をつけてください

2008年09月09日 | ご遺体のケア
先週末、宮崎県に出かけてきました。

良い所ですね。

宮崎空港は海の近くですが、伺ったのは車で1時間ほど
入ったところです。

都城と言って、鹿児島に近いところです。

宮崎県はいたるところに神話の名所があるんですね。
四方に連なる山並みも、深くて美しい。
車で通り過ぎただけですが、すがすがしい気分を味わいました。
又、行きたい処ですね。


今回は、葬儀社の社員の方に
ご遺体の安全な取り扱いの講演をしてきました。

まさしく、昨日のブログの内容です。

病院に故人をお迎えに行く所から説明をします。
写真を見ると、担架や布団が置いてあるでしょう。

この葬儀社の方々も
ご遺体は危険だと解っていても、お客様の前では
手袋をせずに素手で故人のお迎えをしていたそうです。

葬儀に関与する人達に、葬儀社として正しい姿勢や考え方を
教えていますが、これには時間が掛かりそうです。

手袋をはめてご遺体を触ると、お客様に怒られると
いう思い込みから脱することが出来ません。

こうなったら、お客様である皆さんに情報発信したほうが
早そうですね。

「葬儀社さん、おじいちゃんの体に触る時は、手袋してね」
そういってもらえませんか???









遺体の管理、葬儀社の役目です

2008年09月08日 | ご遺体のケア
葬儀社の役目に、ご遺体の管理があります。

医師や看護士さんが体の管理をしてくれるのは、病院にいる間だけです。

亡くなった故人の管理は、家族に任せるには無理があります。

人が死ぬと体がどう変化するか・・・なんて普通は知らないでしょう?

病院で亡くなった人は、看護師さんが死後の処置をしてくれています。

亡くなる直前までつけていた、呼吸器や点滴や様々な器具を外して
体をきれいに拭いてくれます。

注射の跡や切開した傷口や、床ずれ等は絆創膏で覆ってくれます。

そして、鼻や耳に綿が詰まっているのを見たことがあるでしょう?
あれも大抵は病院で詰めてくれます。

最近では丁寧に、亡くなった後にお風呂に入れてくれる病院もあるんですよ。

なるべく生前の穏やかな姿に処置してくれます。

しかし、ずさんな病院もあって、ほとんど形だけ繕っておしまい!
そんな感じの病院も少なくありません。

ご家族に故人の体の変化や管理を教えてくれる病院はごく稀でしょうね。

そこで、その後火葬するまで、お世話する葬儀社が
ご遺体の管理をすることになるのです。

「管理、管理って言うけど、それってドライアイスをのせる事でしょ!」

そう思っていませんか。

確かに、ご遺体は死亡と同時に腐敗が始まります。
それを遅らせる為にドライアイスを体に施します。

でも、それだけでは不足なんです。

最近は病気や薬のせいで腹水が溜まったご遺体が多くなり、体液が
漏れてしまったり、出血することもあるんです。

故人の体から出た体液、血液や口や鼻の中の粘液などには
人に感染しやすい菌がある場合が往々にしてあります。

解かり易く言えば
そういうものに触れたらその感染症が移る危険があるのです。
ご遺体に触れる葬儀社の人間にも、ご家族や親戚や親しい人にもです。

もし、触れた手に傷があったならその危険性は更に増えます。

手に傷が1つも無い人なんて、先ずいないでしょう。

その為に、葬儀社の人は
お布団に安置する時には、再度ご遺体を確認して処置をし直します。

そして、ご遺体の危険性を家族の人に教えておかなくてはなりません。

もし、故人の衣服が濡れていたら、布団が濡れていたら
鼻や口から血が出ていたら・・・
決して、自分で拭いてはいけません。
必ず、葬儀社の人に知らせて処置をしてもうように。

そう伝えなければいけないのです。

ところが葬儀社の人がそこまでの知識を持ち合わせていない・・・事が多い。

以前の葬儀社は全員がそんなことを知らずにご遺体に触れてました。
自分も、ご家族も危険にさらしていたんです。

でも、最近では遺体の危険性は多くの葬儀社の知る所となりました。
それなのに、ご家族にそのことを伝えていないんです。

それどころか、自分を守る為の手袋さえもはめていない人が大勢います。

その理由を聞くと
「手袋をすると、故人に触るのがイヤだと家族に思われるので」というんです。

きちんと感染症を説明すればいい事なのに。
何もしないのが、一番無難と思っているのです。

今は、そんな時代じゃありません。
正しい情報をきちんと伝えて、安全を確保すべきです。

こういう葬儀社のほうが信頼してもらえます。

そういう葬儀屋さんが多くなると良いんですが。
葬儀やさんて、頑固な人が多くて。
結構、難しいんです。








私の仕事

2008年09月04日 | sibatanoriko?
私の肩書き「エンディングデザインコンサルタント」です。

私の仕事って想像がつきにくいようです。
「何やってるの?」とよく聞かれます。

「葬式を請け負っている」と思う人が一番多いみたいです。
まぁ、それも依頼があれば、するんですが。

一番多い依頼は葬儀社のスタッフへの講演や研修です。

初めの頃は
*葬儀のサービスとは
*葬祭の接遇とは
*お客様の心を掴む方法とは
*遺族のグリーフケア(悲嘆の癒し)とは
そんな、講演をしていたんですけど

これって意味あるのかな?
って疑問を感じちゃって。

講演しているときには
皆、一生懸命メモして聞いているけど
実践できてないのがほとんど、イヤ、全てだと思うんです。

葬儀社に相談に見えるお客様の心理は
病人を抱え、不安で後ろめたい気持ちです。
安心していただけるように
優しく丁寧に応対しましょう。

こう教えても「なるほど、そうか」とは思っても
実際にどう不安を取り除いたらいいの???が本音。

そこで、私は
もっと具体的に例を出して教える事にしました。

お客様が来られたら
「こんにちは。何か御用でしょうか?」
相談したいんですが・・・
「かしこまりました。どうぞこちらへ」
「何でも、気軽にご質問くださいね。
 出来るだけ、解かり易くご説明しますので」

こんな会話をしましょう。
そうすれば、お客様の不安の1/3は取り除けます。
少なくとも、来たことに後悔はしません。

こういう教え方のほうが
ずっと、身につくし、応用もし易いんです。

それで、今は実践型で講演も研修もしています。

毎年秋になると、講演依頼が多くなります。
これって、結構楽しいんです。

遠方だと、講演の翌日にミニ観光をしてくるんです。
帰りの時間までの数時間ですが。

地図を片手に色々見学したり
名産品を買ったり。


そして、今年から
葬儀社だけでなく、一般の方々に
講演する機会が増えてきました。

葬儀の実態とか
自分の葬儀を考えるにはとか
終末までにしておくべき事とか

これも、遣り甲斐のある仕事です。

実際にお話ししてみると
詳しいようでも、ほとんど方が
間違って覚えていたり、昔の事だったり
勘違いをしていたり。

でも、一般の方々が
葬儀の話しを聞こうと思ってくださる時代に
なったんですね。

死を縁起でもない、と思わなくなった。
人間として当然の事と感じてくださっているのが嬉しいです。

5日は宮崎に行ってきます。




今年は犬にも辛い夏

2008年09月02日 | 私の半径100メートル
お久しぶりです。
トラです。
甲斐犬3歳です。

甲斐犬は黒いので怖いって言われます。
洋犬のように目クルクルしてなくて小さい目なので
可愛くないと言われます。

出先で「うちの犬は甲斐犬なんです」と私が言ったら
「アラ、甲斐犬って汚い犬でしょう」と
柴犬の飼い主に言われました。
トラの事、見てもないのに・・・なんと言う暴言。

そうかな?
家のトラ、可愛いって評判なんですけど・・・



今年の夏は、暑いし、雷は多いし
トラにとっては、苦難の夏でした。

暑いせいか、山のように毛が抜けて首輪がゆるくなって。
散歩に行って、異様な気配に振り返ると
鎖の先には、首輪だけがついてた・・・

トラは首輪が抜けたのも気がつかず
鎖があると思って散歩してましたヨ。
にぶくて、良かった~。

夜は玄関の中に入れますが
なにやら、ドタンバタンと騒がしい。
よだれを出して、息遣いも荒く暴れてる。
そばに置いてあったペットボトルのダンボールが
噛み千切れてる。

トラよ、まだ、呆けるのは早いだろう
そう、お説教していたら
ピカッ!ゴロゴロと雷が。

心臓ドキドキのトラを部屋に入れた日が多かったこと!

お陰ですっかり座敷犬状態になってます。
人間も犬も秋が恋しいこの頃です。
「トラ、秋になったら焼き芋食べようね」


24時間テレビ見ましたか?

2008年09月01日 | 赤ちゃんのお葬式
30日、31日は毎年恒例の24時間テレビがあります。
この番組も、息が長いですね。

それに募金金額にも、毎年驚きます。
去年は約10億円。
今まで30年間の募金総額は261億6500万円ですって。
テレビの力はすごいです。
「私も、何かしなくっちゃ」て思う人が大勢いるのです。

今年も、障害を抱えて頑張っている人々が紹介されました。
特に、子供たちが病気、障害で苦しんでいるのを見ると
やりきれない、悲しい気持ちになります。

でも、今年はこの子達を見る想いが少し変わってきました。
ただ可哀想だけではなくなりました。

池川先生の話を伺ったり、本を読んだからでしょう。

赤ちゃんは自分の人生の目的を決めてくる。
赤ちゃんは健康な体か、病気や障害のある体か選んでくる。
それを、乗り越えられるお母さんやお父さんを選んでくる。

そんなことがあるんだ・・・

番組の中で紹介された子供たちは
難病や重度の障害にもかかわらず、皆笑顔が可愛いのです。
いつも笑っているのです。
もちろん、ここまで来るまでには
きっと、死にたいと思ったり親を恨んだ事もあったでしょう。

でも、皆、前向きで親を気遣っているんですね。
そして、お母さんも皆頑張っている。
お母さんや、お父さんも苦しんだ後に
すごく大きい人になっている。子供に感謝している人もいる。

見ていて、やっぱり涙は出るけど
ただ、可哀想、何でこの子が?ではない自分がいます。

大変だけど、頑張ってるね、
きっと、君なら選んだ人生を乗り越えていくよ!
頑張れ!

心の中で、言い続けてました。

テレビでこの子供たちと接点を持ったレポーターの人たちは
テレビを見ている視聴者の代わりなんですね。

彼らはこの子に何がしてあげられるかと一生懸命でした。
優しく寄り添った時に、温かい自分の想いを感じていると思います。
人に優しくするってどういうことかを、実感しているでしょう。
テレビを見ていた私達も、レポーターと同じく優しい気持ちになってましたよね。

紹介された子供たちはテレビを通じて
何千万人もの人に「優しい心って温かくて気持ちいいよ」って
教える役目を果たしてくれたんだ。

そういえば、幼い子供たちの口から出た言葉は
大人を諭すような言葉が一杯あった。

私はそう、思ってしまいました。

自分はと振り返れば
大きい事でも、小さい事でも失敗だらけです。
それを乗り越えるには???

今日の番組は私への影響大でした。