西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

総合計画・もっと、きちんと考えましょうよ。。。

2008-07-15 17:11:39 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

どこかで聞いたような話。↓

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080710-00000919-san-soci
こうゆうことがあると、真面目に、一生懸命、働いている、他の先生方が迷惑します。
わけのわからん裁定には、憤りを覚えずにはいられません。
こんな役割しか果たせんのなら、公平委員会など、いらんのではないかと。

昨日、総務常任委員会が開催されました。
議題は複数あったのですが、今日の日記は、総合計画について。
(このネタについては、以前にも、日記で取り上げています
 興味おありの方は、ご覧下さい。)

西宮市は、来年度から向こう10年間の市のあり方を方向付ける
(言い方を変えると、一定の制約をかけることにもなる)
「総合計画」の策定に、取り組んでいます。
で、昨日の総務常任委員会では、パブリックコメントの結果などを反映し、
前回の内容に一定の修正を加えたものが議会に提出され、当局の説明を
受けた上で、内容等に対する質疑を行いました。

説明によりますと。
たとえば、前の日記で意見をつけていた「リーディングプロジェクト」の名前が
「重点プロジェクト」に変わっていたり、「重点プロジェクト」の中に
「公共施設の耐震化」が加えられたりと、たしかに、
一定の修正は加えられていました。
けれども残念ながら、修正されたのは結局のところ、「てにをは」的な部分だけ。
重要なところは、ほとんど、何も変わっては、いませんでした。

ごく個人的な意見ではありますが。
お役所仕事の恐ろしさの真骨頂は、一度、決まったことがあった場合、
周辺状況が、どんなに大きく変わろうと、一切、省みることなく、
ただ粛々と進めていく点にあると思っています。
比較的、直近の出来事で、強く印象に残った出来事として
 ○夕張市破綻のニュースが全国に流れる!
 ○その直後、「夕張市職員に昨年を上回る夏季賞与支給」が決定!!
という、愕然とする以外にない、一連の流れがありました。
これなどは、まさに、一度決まったことは、何があっても、そのまま進めるという
お役所仕事の真骨頂だと思うのです。

そういう意味で、今回の総合計画において、私が、最大の問題だと考えているのは
 ①あまりにも無責任な財政予測に基づいて
 ②個々の具体的な事業の目標まで立案している
という点にあります。
これが、後々及ぼす影響は、下手をすると、破壊的なものにさえ
なりうると思うからです。
以下、市が配付した資料からの引用です。

~前略~ 計画の実現性を確保するためには、各施策の下位にある事業計画と財政計画との整合性を図ることが必要となります。そのため、本計画策定にあたっては、今後の財政見通しについて、長期的な予測にもっとも適しているといわれている計量経済学的手法を用いて推計を行いました。
 推計の結果、普通会計における余剰財源は前期5ヵ年で約94億円、後期5ヵ年で約769億円 ~後略~ (以上、配付資料より抜粋)

一見、もっともらしいことを言っているような感じがしないでもありませんが。
 ①・・・「計量経済学的手法を用いて」財政運営を行った、ソヴィエト連邦って
   消滅しましたよね?
 ②そもそも、長期の財政計画の立案なんて、本当に可能だとお考えですか?
という、話の前提となっている部分について、根本的な疑問を覚えずに
いられません。

市単独の税収が増えるかどうかという点については、あえて置くとしましても。
国の財政状況がここまで厳しいものになっている以上、長期的に見て、
補助金や交付金の減額は、おそらく避けられません。
これは、市の収入の減少に直結します。
一方で、高齢化の進展による医療費の増大、社会保障費の増大や、
道路・学校をはじめとした公共施設の維持管理・補修費などなど、
支出の増大要因は、数えるに事欠きません。
「計画の実現性を確保するためには、各施策の下位にある事業計画と
 財政計画との整合性を図ることが必要」
と本気で考えているのなら、最低限、この財政予想を見直すべきです。

そもそも、人が長期にわたる財政予測を行うことなど、不可能です。
それができるなら、日本の景気は、ここまで悪化しちゃあいませんし、
世界景気だって同じことです。
そんな財政計画を立てるのも無責任なら、それに基づいて、具体的な事業計画の
数値目標まで立案するというのも、無責任なこと、この上ありません。
私は、今後10年間にわたる個々の事業計画について、具体的な目標数値を
設定することなど、やめるべきだと考えています。
(具体的な数値目標をつくるということは、当然、
 「それを実現するために、このような事業を行うことが必要だ!」
 という形に跳ね返り、長期にわたって、行政の取り組みを制約することになる
 可能性が、極めて高い、と私は考えています。)

条例や長期計画といった、行政にとって極めて重要性が高い取り組みに、
(議員も含めて)それ以外の面子の思いを反映することの難しさは、
身にしみて実感しています。
それだけに、具体的な成果を得るのは、容易なことではないでしょう。
とはいえ、今後10年間にもわたる長期に及んで、西宮の方向性を縛りかねない
超重大な計画である以上。
暗中模索状態ではあっても、改善のための色々な取り組みを
続けていかねばならない。
そう考えています。