西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

なにかとガチガチな運用にしたがるお役所。でも法と条例が定める中で、もっと効率的にできる手法や、制度を改善するという方法もあるわけで。

2020-07-17 12:48:03 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

前回ブログで取り上げた「HPに明記された方針と実際の対応が大きく異なるのは非常にまずいですよね...」という件、指摘の結果、改善される方向となりました。
遅きに失した感は否めませんが、それはそれでよかったな...と。
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さて本題。
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●電話以外でも、学校に欠席連絡できるようにすることが重要と考え、教育委員会と協議を進めてきた
 →結果、夙川小学校で今年からアプリを導入。アプリでの欠席連絡が可能になった。
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ことは既報の通り。
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【ご参照】
【提案実現】まずは夙川小学校で試験実施。学校への欠席連絡を、アプリでできるようになります!@2020/6/4付・ブログ

この話、そもそも共働き・ひとり親家庭が増える中、そういった家庭への負担を減らすことができれば...という思いからスタートした話なのも既報の通り。
とはいうものの、これによって学校側の業務負担が減らせるかも...というあたりも魅力的だと思っていました。
その方が、学校も積極的に導入に向けて取り組んでくれるはずですし。
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【ご参照】
欠席連絡が目的ならノートでなくてもいいですよね???ここらへんも共働き家庭の負担軽減のため、色々と考えるべきだと思うのです。@2019/6/27付・ブログ

ところが当初、市から提案を受けた内容は
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●欠席連絡のためにアプリを利用するためには、利用する児童の「名前・学校名・学年・クラス・出席番号」を事業者に知らせなければならない
 →そのためには、情報を事業者と共有することについての同意を保護者から取り付ける必要がある
 →なので、以下の用紙を毎年、全児童に配布し、それを回収しなければならない!
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というものでした。
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いやいや、年度初めの忙しいときに
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①この手の用紙を配る
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②回収漏れがないかを確認する
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③漏れがあれば、保護者に連絡する!
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②に戻る
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てことをやるのって、むちゃくちゃ手間でしょうよ。。。

いわゆる個人情報保護法や、それに基づく個人情報保護条例に定められた、保護されるべき情報をザックリまとめると「氏名、生年月日、その他の記述等により、特定の個人が識別されるもの」となります。
これに基づいた市の解釈では
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●「名前・学校名・学年・クラス・出席番号」は保護されるべき個人情報に該当する
 →現行の制度では、同意を取らざるを得ない...
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とのことでした。

でも、この解釈に基づいた運用って、明らかに非効率だと思うんですよね。
それに、これらの情報を「特定の個人が識別されるもの」と位置付けるのも、ちとビミョーな気がします。
なので例えば、上の用紙に「事業者への情報提供を拒否する場合のみ、必要事項に記載して提出してください」という形にするなど、もっと簡易な運用に改めることって、できないのか???と。
ここらへん、個人的に積極的に活用すべき!と考えている、いわゆるナッジ理論に通じる話でもありますね。
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【ご参照】
【ナッジ理論とは?】行動経済学で人の動きを思いのままにする方法

こうした考えを踏まえて協議した結果、
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●夙川小学校については、上の用紙を配る形をとることを望んでおり、その運用で進める
 →ただし将来、広く学校に導入されることも見据え、より簡便な方法で同意を取れるような手法を検討したい
 →また、そのような手法を可能とするために、条例に基づく「個人情報保護制度」の改正を図っていく!
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旨、回答を得ました。
よい展開であり、運用見直しのために必要な具体的手法を検討する姿勢を示してくれたことを高く評価しています。

こういう風に、それぞれの業務の中で「もっと簡単にすればいいのに...」と思う運用を取っている事例、きっとたくさんあると思うんですよね。
実際、そういう声も耳にしますし。

こうした現状を改めるための取組、きわめて重要だと思っています。
私も及ばずながら、この方向での指摘・提言など行っていきたいと考えています。
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【ご参照】
職員が減ったのに1人当たりの残業時間も減・職場全体の労働時間は大幅減!という議会事務局の実績。こういう成果は当然、市全体に広げていくべきです!!@2019年9月のブログ

というわけで、今日のブログはこの辺で。
それでは失礼いたします。