青い鳥の世界へ

人として厳しい中で生きていかなければならない中、少しでも良い世界になったら。そして、より明るく、清らかに、暖かく。

愚かさの美学  (番外編 1)

2008年09月26日 | 人生設計
政権党の総裁選で新総裁が選出され、新しい首相が就任した。そしてその政策課題の一つとして、「財政再建よりも経済成長」に重きを置いた政策に、舵を切ろうとしている。
しかしそれは、これまでにも述べてきたように「何もない」のに、「消費生活奨励型」の経済成長政策としか言いようが無い「愚かさの美学」である。
現在、多額の国債や地方債の残高がある。そして資源がないし、穀物など食料自給率も四割ほどしかなく、更に少子高齢化社会が進んでいる。このような現実の中にあって、消費生活重視型の経済成長をさせようとしても、生産を続けようにも成育させようにも、疲弊してしまっている。
資源や穀物資源は、もう争奪戦の状態でもあるし、そうした状態であるのに、国内の人々は娯楽などにうつつを抜かしている。自分達がどのような状態に置かれているのたという実体を、知らなさ過ぎないでいる。
それに経済成長のためにと、道路整備や新幹線建設促進して人集めなど観光地化を促進し、イベントなどで地域を盛り上げようとしているが、それによって例えば登山遭難や海難事故があると、地元民が救助に向かい、悪くすると二重遭難にあいかねない。少子高齢化の中での掛け替えの無い働き手が、観光やイベント、故郷を離れて単に故里帰りをした人達の為に失う事になる。
登山などをするならば、命を失う覚悟で行かなければならないのに、「遭難すればすぐに救助してもらえる」と言った「甘え」で出掛けているようだ。そういう「愚かさの美学」がある。

観光やイベントなどは、一過性のものに過ぎない。「宴の後のうたかた」のように、根付くものではなく、生産性も成育性も無い。
そういう「愚かさの美学」的な経済成長に踊らされずに、「足るを知る」ことも大切な事である。
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