青い鳥の世界へ

人として厳しい中で生きていかなければならない中、少しでも良い世界になったら。そして、より明るく、清らかに、暖かく。

医術は魔物

2013年03月04日 | 短歌に政治や社会

今日の家で取っている地方紙には、次のようなコラム記事が出゜ている。

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小浜藩の蘭学医、杉田玄白は「解体新書」の…

(2013年3月4日午前7時49分)

 小浜藩の蘭学医、杉田玄白は「解体新書」の発表をめぐり「はじめて唱ふる時にあたりては、なかなか後の謗(そし)りを恐るるやうな碌々(ろくろく)たる了簡(けん)にて企事は出来ぬものなり」と、翻訳に不満足で発表には慎重だった前野良沢を説き伏せた▼玄白の言はすなわち「新しい事業とは、後世の批判を恐れるような了見では踏み出せないものだ」。厳しい鎖国下で、ありったけの新鮮な情報と資料をこの書に詰めるべく意気込む彼らの気概の表れでもあろう▼1771(明和8)年の弥生4日、江戸小塚原の刑場に玄白ら医者数人が集結した。腑(ふ)分け(解剖)が行われたからだ。携えたオランダ渡来の医学書「ターヘル・アナトミア」の人体図の正確さに驚かされる。この感動が翻訳を後押しした▼日進月歩の現代の先進医療・機器には彼らも目をむくだろう。メスを入れず全身透視する検査機器。iPS細胞は臨床段階に入り臓器再生に道を開く。人遺伝子をほぼ解明した基礎医学。臨床現場は臓器移植が進み、がん治療にも陽子・重粒子線など目を見張る治療式が普及しつつある▼先進医療が治癒、延命に絶大な貢献をしているその陰で肝心の医療費は巨大化し手の施しようがない▼2025年には寝たきり人口450万人、介護含む医療費九十数兆円と天文学的試算。現代の医療を腑分けしたらきっと彼らは肝を抜かれるに違いない

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こういったように介護を含む医療費が90数兆円にもなんなんとするのは、それは元々科学技術の発達による。
確かにい科学技術の発達によって寿命が伸びたが、それはただ寿命が延びただけで、実質的な寿命が延びたは言えない。
それはどうしてかというと、単に命が延びただけだからである。
行ってみれば、高寿命な人たちの中には、認知症になっている方たちもいられるし、寝たきりになっている方たちもいられる。
そうなると、言って悪いが医科学技術の発達は、認知症や寝たきりの人たちを増加させる要因になっているとしか言いようがない。
私だって「人間の尊厳」を、知らないわけではない。
しかし寿命が尽きようとする時に、無理をしてでも延命させるのが、本当に「人間の尊厳」に沿うものかどうか、疑問を感じ得ない。

コメント
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