人は又、一人では生きることは無い。自ずと家族や集団で生きる。集団で生きるということは社会や国家を形成していくことであり、社会や国家作りであると共に平和作りであり、且つ全体的にして幸せ作りであると言えるものである。
その源は、言わずとして人作りにある。人作り、人作らずして、家庭も家族も社会も国家も、より良きものは作りえないこととなるだろう。
人作りというと、一般には教育と養育が挙げられる。しかしこの教育や養育は、幼少年期に対してというような限定的なものといえ、その後の青成年期における人作り体制は、となると、主にマスメディアの影響をもろに受けている。そしてこの影響を自分で制御したり抑制する自立心が根付かないままに大人にならされるという人作り社会が、今日の状態になっているといえる。
さらに自立心となろうとするもの自体が、何かのものとか他のものに頼るとか寄り掛かろうとするもの、依存するものになっており、自分で自分を立てようとする気構えが希薄になっている。
即ち、自分で自分という人作りを出来なくなっている。
今日、何故自分で自分の人作りをできなくなっているのか、それを一言で言うなら、人は自然の中で生きるという、自然性を忘れたからだといえるだろう。