二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

骨粗鬆症について 東洋医学研究所 9月コラム 

2010年09月11日 | 東洋医学研究所 コラム
東洋医学研究所のコラムが更新されました

『骨粗鬆症について』 

   東洋医学研究所グループ 二葉鍼灸療院  河瀬美之 先生


『骨粗鬆症について』 研究所コラムはこちらをクリック!

今月のコラム担当は、(社)生体調整機構制御学会の研究部、疼痛疾患班 班長の河瀬先生です。

テーマは「骨粗鬆症」。

この骨粗鬆症、それ自体は痛みなどの自覚症状はないのですが、背骨の圧迫骨折などを起こした際に指摘されたり、何かの症状のついでに検査をしたところ骨粗鬆症ですよ、と言われることが多いと思います。

コラムにも書いてありますが、更年期周辺にさしかかると、女性ホルモン、とくにエストロゲンの分泌が不安定になり、徐々に閉経へ向けて量を減らしていきます。

このエストロゲンに破骨細胞という骨を破壊する細胞の機能を抑制する働きがあります。骨を破壊というと、悪者と勘違いされますが、この破骨細胞は骨の新陳代謝に欠かせない物質であり、働きを終えた骨細胞を破壊することにより、骨芽細胞が新しい骨細胞をつくるという循環を繰り返しているわけです。

それを予防するには…ということで、コラムに対策が書かれていますので、ご覧くださいね。

さて、食事面をみると、予防のためにはカルシウムやビタミン類(D、Kなど)を取ることが言われていますが、実は破骨細胞と骨芽細胞ではありませんが、身体の中ではカルシウムなどのミネラルも建設的に働く物質と抑制的に働く物質が同時に作用します。

カルシウムの場合に対になって働くのはマグネシウムなのです

マグネシウムは体内に30gほど存在し、それが筋肉や骨や体の他の部分に分散し働きます。骨細胞に6割存在すると言われています。
マグネシウムの働きは、カルシウムの働きを調整する役割があります。骨細胞では細胞内へのカルシウムの取り込みに働き、その量を調整します。また、筋肉が収縮するときはカルシウムが細胞内の筋小胞体に入る必要があります。その量を調整するのもマグネシウムの働きなのです。

マグネシウムが足らないと、カルシウムの細胞内への吸収がうまくいかなくなります。骨粗鬆症になったり、筋肉の痙攣を起こしやすくなるわけですね。

こんな話があります。

ある中国の山岳民族は、伝統的な食事を行い、骨折や虫歯になる人たちはほとんどいないという環境にいました。ところが、現代栄養学(文明)がそこにも入り、牛乳が骨や体にいいということで、牛乳を日常的に飲むようになりました。

結果…

その山岳民族の骨折や虫歯になる人が急増したそうです。バランスのとれた伝統的な食文化が崩れたことも原因でしょうが、単一の食品が「何々効く」なんていう偏った食生活になったことがこの事態を招いたのでしょう。

カルシウムとマグネシウムとの関係からみると、カルシウムだけ取りすぎても、マグネシウムが摂取されていませんので、骨や筋肉の細胞の中にカルシウムが吸収されません。血中にカルシウムが多くなると体はバランスをとるため排出するように働きます。
すると体にカルシウムが不足するようになり、骨からカルシウムが排出されるようになります。栄養摂取のバランスが崩れ、胃腸機能などがアンバランスになれば、なおさら吸収がうまくいかなくなりますね。

これは私が考えることころなのですが…

食事による腸からの栄養素の吸収は効率的にはロスが多いのですが、しっかりカルシウムとともにマグネシウムを摂取することが骨粗鬆症の予防になるのです。

では、マグネシウムを多く含む食品とは
 ・そば粉 玄米 スルメ かぼちゃの種 干しエビ なまこ
  いわし煮干し ひじき こんぶ

  などに多く含まれるようですよ

そして、摂取割合は、普通2:1が理想と言われますが、腸管からの吸収時のロスも考え

 カルシウム:マグネシウム=3:1 がいいようですよ

東洋医学研究所コラムを参考にしながら、皆様の生活に活かして頂ければ幸いです。

二葉鍼灸療院 田中良和
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする