少し時間を巻き戻しまして、センバツ高校野球大会での練習 ・ トレーナー帯同を少し振り返りたいと思います
当院は、星稜高校野球部が甲子園出場をした場合、休診させていただきトレーナー帯同いたします。選手は開幕前に甲子園に近い近畿圏の高校と練習試合をしたりして、調整しながら大会の開幕を迎えます。
さて、問題は、私が宿舎にいつ出発するかです。ずっと治療院を空けて患者さんに迷惑をかけ続けるのも良くありませんし、悩むところではあるのですが、早めに野球部スタッフに帯同日程をお知らせしないといけませんし、患者さんにもお伝えしないといけません。
その予定は”組合せ抽選”で決定します。
星稜高校の主将 竹谷君は抽選で大会第7日目の第1試合(3月29日)を引き当てました。そこから勝った場合にどう計画を立てるか、もう一試合勝った場合は・・・と考えていきます。日程が2回戦に入ってからということと、選手たちの調子が良いということで、試合の3日前からトレーナー活動を実施するように計画を立てました。
3月25日(日)の昼に金沢を出発し、大阪の宿舎に夜に到着でした。
トレーナー活動に関連する機材や機器、自分の着替えや服などもあり荷物が多いですから自家用車での移動です。到着後、施術して欲しい選手が数名いましたので、大阪到着後、少し休んですぐに選手のケアに移りました。
疲れた・・・いやいやワクワク感の方が大きく、大阪まで自家用車で移動してもあまり疲労は感じませんでしたよ
星稜高校は、2回勝利しベスト8まで進みましたので、3月25日から4月1日まで8日間トレーナー活動をさせていただきました。
ある一日のスケジュール(練習調整)
6時30分 朝 食
8時 練習出発
9時~11時 練習(伊丹スポーツセンターG)
13時 昼食 (宿舎のホテルに帰って)
14時 練習出発 2
14時~16時 練習(大阪学芸高校G)
17時 宿舎到着
トレーナー活動(選手の施術 1時間で2~3名)
18時30分 夕食 ・ ミーティング
トレーナー活動(選手の施術 8名ほど)
22時ごろ 就 寝
練習や試合に向かう時は、選手たちと一緒にバス(北陸交通)で移動します
練習にも一緒に帯同し、少し準備や片づけの手伝いなどをしながら選手の動きをみてケアの参考にします。練習が終わった時点で移動しながら調子を聞き、施術の順番などを計画します。
選手の施術は投手や捕手が優先です。その次に調子の悪い選手や障害のある選手の施術を行います。今回は障害のある選手はあまりいなかったので、施術ケアの段取りを決めるにも練習を見て、選手の動きを観て、選手の声を聞いておくことは大切です。
トレーナー帯同では様々な場所で練習しました。
練習場を貸していただいた大阪学芸高校の小笹監督。星稜高校のOBで、少しだけ石川ミリオンスターズにも所属していました。
OBが大学や高校で活躍してもらっているということでも有難いことです。大阪学芸高校にも頑張ってほしいと思います。
これはいつも悩むところではあるのですが、どの程度の施術が翌日のコンディショニングをベスト、ベターにもっていけるかということです。効果がないのはいけませんが、施術が過多になるのも更に選手のパフォーマンスが下がります。そうなると意味がありませんので、その点を解決するために選手の動きをみて、声を聞いています。
また、全てサポートできるわけはないので自己管理もしっかりやってもらいます。宿舎のホテルには、なかなkゆったりできる温泉付きの大浴場がありました。そんなところも利用させてもらいながら、体調の管理をしました。
私の施術はマッサージと鍼治療がメインで、その他、超音波治療等を利用します。鍼治療が使用できるいい所は、病院まで行くほどでもない(この辺りの判断は監督や部長が行い、助言はさせていただきます)様々な愁訴に対しても対応できるということです。眠りずらい、身体がだるい、咳が出る、鼻水が出る、花粉症、そんな症状にも対応できるところが利点でしょうか。
こんな感じで施術しています。テレビのスイッチも入れながらゆったりと。
いろいろありましたが、支配下選手として登録され一軍で登板し活躍している星稜高校OB 高木京介選手 星稜高校甲子園滞在中に偶然でしたが一度だけ登板しました。こんな偶然必然も嬉しいことです。選手にも励みになると思います
ある一日のスケジュール(試合;初戦 富島高校-第1試合-)
5時30分 朝 食 朝食前にテーピングが必要な選手がいれば行います。
6時 宿舎出発(阪神バス)
6時20分 阪神甲子園球場 到着
※少しバスで待機して、選手・監督・部長は高野連役員とともに球場内へ。
9時 試合開始
11時 試合終了(11-2で勝利)
※取材や選手のアイシング、クールダウンが球場内で行われます。
その関係で選手が出てくるのは1時間強ほどかかります。
12時20分 阪神甲子園球場 出発(宿舎へ帰る)
13時30分 昼 食
トレーナー活動(選手の施術)
18時30分 夕食・ミーティング
トレーナー活動(選手の施術)
22時ごろ 就 寝
確かに甲子園に出場するまでがたいへんなのですが、地方大会での緊張感と甲子園球場で試合をする時の緊張感は格段に差があるのだと思います(私は実感したことありませんので・・・)。それを感じるのは選手の身体の緊張が全然違うからです。そういう意味で大きな大会に関してトレーナーの存在する価値もあるのかなと思います。
それも初戦というのは緊張感が違うなと、何度か甲子園で勝った後のケアをさせていただく中で感じました。選手も身体の疲労や痛みはもちろん、何かアクシデントがあった時や、痛みが急に生じた時の相談場所としてトレーナーというものが利用し、それが身体や細かい心の動きの担保というか、安心感に繋がればと思い、いつも活動しています。
また、このトレーナー活動期間中、試合に出場する選手、主力選手を中心に施術を行うわけですが、裏方でバッティングピッチャーを担当している選手もいるわけです。投球数はかなりのものになっています。ケアの時間が空いた時には(今回は1回しかできませんでしたが・・・)バッテイングピッチャー3名、彼らの施術もするわけです。チーム星稜ですから
施術中は、いろいろ話をしながら、「こんなこと考えてるんや~」と思ったり、「芸能人で誰好きなん」とまったく関係のない質問をしたりして、リラックスした雰囲気で行うようにしています。また、選手が積極的に、前向きに、笑顔になれるような言葉がけも心がけています。選手によって少しずつ違いますから面白いところです
毎回、毎回そうですが、今センバツ大会のトレーナー帯同期間でも選手から学ぶことが多かったです。それをこれからも熟成させ還元していくのが自分のライフワークであり使命です
選手たちは17日間センバツ甲子園大会で大阪に滞在していました。私は8日間です。選手の父母はもちろんのこと、学校関係者の皆様や応援いただいたファンの皆様、多くの皆様に感謝、感謝の星稜ベスト8だったと思います。その中でトレーナー活動をできたことは、本当に有難く、自分の施術者としての人生においても大きな経験となりました。
次の大きな目標を目指して私も成長していかなければいけません
選手たちの成長を楽しみにしならが、私も力をつけていくぞと誓った春のトレーナー帯同でした。
長文、最後までお読みいただき、ありがとうございます
(追伸)もしかしたら番外編も書くかもしれません。