花の便りもそろそろと。
しかし、なにより厳しい花粉の季節到来です
とうとう今季スミイカ不参加でシーズン終了
シーズン前はテンヤ巻いたり竿新調したりで気合十分だったんですが・・・
プライベートでは色々ありまして・・・
忙しい中にも何度かチャンスはあったんですが、天候不順で×。
まあ、心機一転春からは頑張ります
コチは良いシーズンになると良いですね!
本はボチボチ読みました・・・2月の本読みの記録です。
2015年2月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:1780ページ
ナイス数:60ナイス
YASUJI東京 (ちくま文庫)の感想
ホイッスラー展を横浜美術館へ見に行きました。特別展の入場で、常設展示も見せてくれるんですが、思わぬものと遭遇!井上安治作品の本物。浅草橋夕景、新吉原夜桜景、浅草橋雨中之景、銀座商店夜景。4点の展示。(師匠の小林清親作品も多数あり。)広重→ホイッスラー⇔清親→安治・・・浮世絵から影響を受け連作「ノクターン」他の名画が生まれ、更には清親、安治へと繋がれたのではないでしょうか。旧来の絵画の物語性を否定した「唯美主義」は世界の果ての少年の目に何を映したのか。安治の顔を敢えて描かないのが憎いまでの演出ですね。
読了日:2月27日 著者:杉浦日向子
共喰い (集英社文庫)の感想
ネタバレ注意!共喰いとはつまるところ、カマキリの如き雌の強さとしたたかさをモチーフにしていたのかと。二匹の雌により危うく向こう側から引き戻された少年。読後感は悪くない。ドブ泥の便臭のことや生臭いシーンを書いても今一つ臭ってこないのは、作者の飄々とした寂聴さんとの巻末対談を読み妙に納得。併録の「第三期層の魚」もなかなか良い。両話とも魚釣りが重要な小道具。ウナギ釣りにチヌ釣り。外道に釣れたコチの容姿は第三期層の魚と言われれば確かにそのようなイメージではある。しかし、本当に釘でウナギは釣れるのか!?
読了日:2月22日 著者:田中慎弥
第2図書係補佐 (幻冬舎よしもと文庫)の感想
良かった。書評や読書エッセイはネタバレしないように、しかし内容の良さを如何に伝えるかが腕の見せ所。その点、又吉氏は絶妙。小説を読むことにより生まれる、生き直すという経験はあり得る。私は子供のころ、本をよく読む人=小説をよく読む人 と、思っていたが、それは違う、というのに大人になり随分経ってから気づいた。又吉氏は中学生の時に既に国語の便覧で目覚めてらっしゃった。私の中に種が蒔かれたのは、中学時代に塾の先生に卒業記念に頂いた岩波文庫「遙拝隊長」からか。扉には「斜に構えずに大物になれ!」と、書かれていました。
読了日:2月19日 著者:又吉直樹
檸檬 (新潮文庫)の感想
表題作「檸檬」は高校の教科書で読んだときは、特別に強い印象を受けたわけではなかった。しかし、あまりにも多くの方々が褒めるので、大人になった(?)私にこれがどう感じられるかに興味が。結果、当時に比べれば大いに印象に残った、が、まだ理解の道半ば、といったところか。確かに、90年前の京都の雰囲気と、文章の風格については感じるところはあったけれど。巻末、淀野隆三氏の解説により改めて読みどころを教えていただいたので、いずれの日にかまたこれを読んでどのように感じるか、楽しみではある。
読了日:2月18日 著者:梶井基次郎
女のエピソード (河出文庫)の感想
ベアトリーチェ・チェンチという少女の肖像画が表紙になっている版で読みました。70年代に資生堂のPR誌「花椿」に連載された24編。すごいぞ70年代。PR誌に澁澤龍彦が連載・・・。各エピソードに添えられた肖像がまた想像力を掻き立てます。(これが次への読書の橋渡しになっていったり。)まあ、一般向けに毒は抑え目、そつない内容になってはいますが。
読了日:2月13日 著者:渋澤龍彦
海馬―脳は疲れない (新潮文庫)の感想
再読。相変わらず糸井さんの見事な対談術。「旅は脳を鍛える」海馬は新しいことをする能力に長けている。刺激のある環境から何もないところに移すと(実験用の)ネズミの海馬は数日でダメになる。海馬にとっていちばん刺激になるものは空間の情報。つまり、旅をするほど海馬に刺激が与えられると推測できる。最近、旅をしていない・・・釣りにも行けてない(泣)私の海馬もどんなに減っていることやら。寄藤文平イラストもチャーミング。
読了日:2月11日 著者:池谷裕二,糸井重里
少年A 矯正2500日全記録 (文春文庫)の感想
著者が元・東京少年鑑別所法務教官で、ハラスメントを受けて退職した経歴の持ち主であることを後書きで知った。少年Aにはジャーナリストとして間接的に関わったのみ。微妙。「見事少年の緩解に成功」という内容になっているが、どのようなバイアスがかかっているかは謎。週刊誌的露悪趣味の対象としては上出来。医療少年院に於ける2500日の矯正と銘打っているが。「海馬」(新潮文庫)の中で脳科学者池谷祐二氏が「脳を刺激していくと神を感じる場所がある」と述べていたが、こちらの分野での「治療」という表現を用いるのが正しいと思われる。
読了日:2月7日 著者:草薙厚子
読書メーター
先日、新聞の全面広告で杉浦日向子の名作「百日紅」(さるすべり)がアニメ映画化されると知りビックリ。
江戸風俗研究家でいらした氏のマンガ家時代の名作。
読むのが勿体なくて積読になってます。
公開前に読まなきゃww
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