3月の強風に続いて・・・
4月は降る振る菜種梅雨。
おまけに寒の戻り。
久しぶりに出た沖ではさっぶ~い目に逢ってきました。(釣果のほうも)
※前スレ参照・・・
それでも、やっぱり海はいいなぁ。
以下は悶々とした3月読書の記録です。
2015年3月の読書メーター
読んだ本の数:8冊
読んだページ数:2053ページ
ナイス数:56ナイス
週末起業 (ちくま新書)の感想
続編「週末起業チュートリアル」と合わせて読了。起業と銘打ってはいるが、先ずは会社は辞めずに、(会社には秘密で。)ネットを利用して内職がお勧め、と。勤務先の仕事から「給与」というキャッシュフローを得て新規事業に打って出る。ここがポイント。辞めるのは、忙しくてどうにもならない、会社の給与収入より儲かってきた・・・と、なってからにしろと。税金対策等の実務的な説明もあるが、先ずは自分が何をやりたいか、焦点が定まってから読むのが良さそう。その部分については考えるのは自分です。
読了日:3月5日 著者:藤井孝一
週末起業チュートリアル (ちくま新書)の感想
「週末起業」と共に。「お金」と「気持ち」の両面で会社に依存するのをやめ自立すること、これこそが週末起業が目指すものの本質。で、一番重要なポイント「何をする?」まずここからですが、期が熟した人には何かと為になったかもしれません。
読了日:3月8日 著者:藤井孝一
世界一周恐怖航海記 (文春文庫)の感想
嫁はん(詩人の高橋順子)愛ゆえに恐る恐るの日本初脱出。それも、あろうことか百日間の世界一周船の旅。当然ながら、ありのすさびは食べることと人間観察、そして過去の回想・・・。話はどんどん尾籠な方向にいったりもします。しかし、随所にギラリと光る作家魂は健在。車谷ファンにはお勧めいたします。夫婦善哉というよりも婦唱夫随(注:夫唱婦随ではありません)となっているところが車谷作品とのギャップ激しく、微笑ましくも可笑しいのです。
読了日:3月10日 著者:車谷長吉
銃 (河出文庫)の感想
中々手に入らなかった中村文則処女作。速やかに読了。ふとしたことから拳銃を手に入れてしまった「私」。銃の美しさに魅入られていく。人を殺すためだけに作られた機械からは無言のうちに「打ってみろ」「殺してみろ」との囁きが聞こえるかのようだ。危ういところで帰らざる河を渡らずに済んだ「私」に、思いもよらない運命が!?狂気の淵に沈んでいく過程も、一人称で淡々と描かれるとまるで必然としか感じられないところが恐ろしい。魔界へと足を踏み入れてしまったことに気づいたときは時すでに遅し。引き続き中村文則、要チェック!!
読了日:3月14日 著者:中村文則
貧困旅行記 (新潮文庫)の感想
新婚旅行ならぬ「貧困旅行」。いいなぁ。「完全な自己否定は自由以外の何物でもない」(シュテルナー)この言葉を地で行く自虐的な旅の記録。「貧しげな宿屋を見ると私はむやみに泊まりたくなる。そして侘しい部屋でセンベイ布団に細々とくるまっていると、自分がいいかにも零落して、世の中から見捨てられたような心持になり、何ともいえぬ安らぎを覚える。」宮本恒一「日本の宿」昭和40年社会思想社刊からの引用が興味深い。カッタイ宿、落とし宿といった歴史からは抹殺されてしまったが、日本の懐の深さを感じさせる宿が存在したことを知った。
読了日:3月18日 著者:つげ義春
新版 つげ義春とぼく (新潮文庫)の感想
つげ義春の成り立ちを知るには絶好の本。犯罪や密航、狂気等々危ない一線を越えかけてしまった日々があったことを知る。書中のかなりの頁を割いている「夢日記」、よくもまあここまで書き留めたものだ。シュール。驚異的な握力。普通、夢は見た端から忘れていく。漫画作品のモチーフとなったのも「ねじ式」や「スルメ固め」だけではあるまい。マニアックな本であることを断言しておきます。
読了日:3月20日 著者:つげ義春
百日紅 (上) (ちくま文庫)の感想
(積読本から)いつまでも積んでおきたかった!そこに未だ読んでない日向子女史の作品があると思うだけでシアワセ・・・だったんですが、遂に映画化決定と聞いてはね。葛飾北斎と三女のお栄の周りに起こる数々のちょっと不思議なエピソード。二人以外のキャラも立ちまくっています。お栄の腕前は女を描かせたら北斎も敵わぬ、と言われたほどですから、艶めかしい話もあちこちに。江戸風俗やら散りばめられた浮世絵や、その構図を応用したコマ。魅力はもう尽きるところを知らぬ正に「百日紅の花」ですよ。嗚呼勿体無や勿体無や。下巻に更に期待大!
読了日:3月30日 著者:杉浦日向子
百日紅 (下) (ちくま文庫)の感想
早速続いて下巻を手に。どのエピソードも珠玉の出来栄えだ。初読では分からなかったが、もう一度読んだら分かった話があったり、深いですね。若い人!今読んで分からなかったら10年後に改めて読んでね。きっと分かりますよ。例えば「因果娘」でこの娘がナゼ加持祈祷師に嘘をついたのか、とかね。※加持祈祷師が唱えたお経のようなのは「光明真言」ですね。さすが造詣が深い。私は地元が弘法大師様のお膝元なので子供が幼稚園で毎日唱えていましたよ~。ありがたや~。掲載誌だった漫画サンデーの休刊も残念な出来事でしたね。。
読了日:3月31日 著者:杉浦日向子
読書メーター
良い季節はほんの一瞬。
その刹那加減が良いのかもしれませんがね。
今年は花見に行きそびれました・・・(涙)
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