本釣亭日乗2

2022.7.22にt-cupブログの閉鎖に伴い2011.4月からの記事をこちらに引っ越してきました。

追悼・服部名人

2011-08-25 02:38:00 | ノンジャンル




今朝の新聞(正確には昨日)の訃報欄で服部名人(服部善郎 はっとりよしろう さん)がお亡くなりになられたことを知りました・・・。


アラフォー世代以上の釣り好きには懐かしい「11フィッシング」(1960年代から80年代にかけて一世を風靡した深夜の人気帯番組「11PM」の釣りコーナー。釣り好きには待ち遠しかったですね。)の人気ナビゲーターとして活躍し、日本の遊漁の発展に尽くされました。


当時大人気の少年漫画、「釣りキチ三平」にも服部名人として作中出演されるなど釣り少年だった私には憧れの存在でしたね・・・。


今年に入ってからも著書「服部博物館」日東書院本社刊 を著される等お元気でご活躍をされていらっしゃるのかと思っていたのですが・・・。



私自身の思い出ですが、今から30年程前にゴーセンとマスタッドの協賛で服部名人が講師となった「釣り教室」が開催されました。抽選で当選した私と友人は確か半年間程毎週開催されたこの教室に通い釣りの楽しさを教えていただきました。

内容は船の各種釣り物のノウハウや仕掛けづくりが中心で、当時投げ釣りとへチ釣りばかりだった少年に船釣りの楽しさを感じさせていただきました。

それ以来ハリス付きの鈎は極力買わなくなり、仕掛け作りの楽しさにも目覚めました。


この教室は時々、実地の教室も開催され楽しいひと時を過ごさせていただきました・・・。



お若い頃は横浜・本牧の海にもずいぶん通われたようで、今からは想像もできないような豊かな海だったとのこと・・・。そこで巨大なヒラメを釣り上げたお話が心に残りました。




昨年は国際ゲームフィッシュ協会(本部・米国)の殿堂入りを果たされるなどこれから更なるご活躍が期待されていただけに、ただ残念なばかりです・・・。





ご冥福をお祈りいたします。

















やや!寄生虫?

2011-08-22 03:37:00 | その他の釣り

久しぶりの更新です!!

最近はブログネタ外の遊びや仕事が忙しく、夜もバタンキュー・・でした。
(更新作業は夜の秘事なのです。)



最近の衝撃を受けたこと・・・というか、とにかく愕然としてしまったことを書きます。



(注1:これ以下は人によりショッキングな内容かも。特にニョロニョロ系の苦手な方は退出されたほうがよいかもしれません・・・(;゚Д゚)!)


(注2:記事の内容はあくまでも私見ですので、念のため。)









先日、マゴチ釣りの収穫を捌いているときのこと・・・。


数匹のマゴチを捌き、バット等に各部位ごとに並べていました。


全ての個体に真子があり、真子の大きさ、状態もまちまちでしたが、とりあえず利用する内蔵類は保冷剤の上にのせたステンレストレーにのせてありました。



「今日は真子は何にしようかな~。いつものように煮付けかな~。」などと考えながら何の気なしに真子を眺めていると・・・






衝撃画像になってしまうのでイラストにしてみました。




マゴチの真子もタラコと同じように普通は黄色味がかった赤褐色に、赤黒い血管(?)の筋が走っています・・・。


ところが、今日の真子は何か血管のような筋がやけにたくさん入っているな~、と思いました。

加熱したあとも見た目によくなさそうなので、取り除けるかな~と思い引っ張ってみました。すると、かなり太い血管状のものがスーッと何本も真子から抜き取ることができました。


抜き取った血管状のものは一腹から7~8本になりました。長さは5センチから10センチ位あります。



保冷したトレーの上に置いておくと真子の皮が温度変化で縮み上がって動くことがあります。ところが、この抜き取った筋状のものをよく見ていると・・・何か動いているようです。よ~くみているとどうも頭を左右に反復運動させています。

まさか虫か?と思ってよ~く見ていると、ゆっくりだけどクネ~、クネ~と確かに動いているようですよ、この赤い筋は・・・。 ゾゾ~ッ! Σ(゚д゚lll)






「こりゃ~虫だな~。」

申し訳ありませんが、虫かもしれない筋と真子は廃棄処分とさせていただきました。



本当に虫であればかなりのサイズだと思います・・・。

ただし、そうだとしても私自身聞いたことのない虫なので、やはり本能的に「正体不明」という点に恐怖感を感じるんですね~。



というのも、知らずに食べてしまうと地獄の苦しみとして名高い「アニサキス」、スルメや青物釣りに行かれる方にはお馴染み?のこの虫、釣り人ならどんな魚のどんなとこに多くいるのか多くの方は理解されていますよね。

スルメやカツオを捌くときには当然居そうな部位には十分目を凝らし、光に透かし取り除く、面倒なとき、心配なときはしっかり加熱、と心に構えがあれば実際にお目にかかっても何ら驚くことはないですよね。元来いるものなのですから・・・。

(ちなみに、ヒラメからアニサキスが出てきたときはびっくりしました。白身にはいない、と思っていたので・・・。カタクチイワシを捕食する魚には十分いる可能性があると思います。)











カツオのハラミにはアニサキス、胞子状虫(バーバパパみたいな、ニキビの芯みたいな白い粒状の虫)よくいますね。(予知した所にいるのはむしろ可愛げあり?)
















「寄生虫館物語」 亀谷 了 1994ネスコ/文藝春秋








各種メディアでもしばしば話題になる「目黒寄生虫館」(※JR目黒駅より徒歩15分。一度行ってみたいんですよ~。)この館長であり創業者の亀谷 了先生が書中で述べています・・・・・「動物であれば、寄生虫がいないということはまず考えられない。これは過去も未来も決して変わらない。」と。


つまり、危険な寄生虫、危険のない寄生虫、の知識をしっかり収集し、判然としない場合は生食はあきらめ、しっかり加熱するべき、ということですね・・・!。


しかし、書中にあるイタリア料理の名物珍味「Maccheroni di mare」(海のマカロニの意。)にはぶっ飛んだな~。フナ等のお腹の中に繁殖したサナダムシの幼虫とのこと!!だそうです。日本でも東北、北海道では同じものを食する地方があるそうです・・・。














さ~て、と

虫の話題からは少し離れて、最近読んだ本からです・・・。






「幻獣ムベンベを追え」 高野 秀行 2003集英社文庫






その道?では高名な「早稲田大学 探検部」の面々がアフリカはコンゴの奥地にあるテレ湖に棲むという怪獣「モケーレ・ムベンベ」の発見を賭け、赤道直下の密林でまさしく死線をさまよいながらも荒唐無稽、勇猛果敢なサバイバルの日々を送った記録。

最新鋭の機器類がことごとく無力なのも笑えるが、途中から食料はなくなるは悪性の熱帯マラリアにはかかるは、ポーター達の謀反は起きるはでもうメチャクチャ・・・なのに隊員たちが最後に見つけ出したのは・・・?



最後に解説で作家の宮部みゆきさんが絶賛していますが、このメチャクチャな人たちにある種の羨望を感じてしまったようで・・・私にもその気持ちはよ~く分かりました・・・。









イタリアンの先生

2011-08-12 02:51:00 | 料理


某日・・・
謎のルートより活けのマゴチがやってきました!!
(おまけにサイマキ・・・車海老の若いの!までついています。♫)






我が家の生簀で遊泳中。







一先ずは燃料補給しながら捌きます~。



マゴチの捌きに必要なのは ①子出刃 ②刺身包丁 ③料理バサミ ④金属たわし・・・とあとペンチかな?

(ペンチは入り組んだ腹骨を抜くときに使います。by濱生丸・望月船長。そうそう、金属たわしは固く細かいウロコを落とすの使用。1/4にカットして使うとお得ですよ~!)




まず足の早そうなサイマキからやっつけます。


腹が減ったのでパスタにしますよ!!




「車えびバシバシパスタ」

濃厚な海老ミソの風味がそそります。

そして、さっき庭から抜いてきたパセリのみじん切りが爽やかな香りを添えています。





いつ作っても美味し~く、簡単なレシピはこの本から↓


「パスタの基本」 2005 講談社  ラ・ベットラ 落合務


行ったことはないが、いつかは行きたい人気店・・・。

写真がいいんです!そして実際に作ってみるとウ・マ・イ!

しかも簡単。(釜揚げスパというシリーズが秀逸。パルミジャーノ・レジャーノが冷蔵庫の常備になるよ!)


本日は撮影用にカバーをしてみたけど、普段は剥がして使いたおしています。











おっと、マゴチの方はどうなったのか?



締めずに活けで持ち帰りの訳は、捌くのが面倒になっちまった時の為でもあるんですよ~(^_^メ)2~3日は平気で生きていますから・・・。







という訳で、翌日は一転してジャパニーズ。

(お供は淡麗辛口。)





マゴチのお造り三品
上から「マゴチの薄造り」 「マゴチの洗い」 「マゴチの昆布締め」



う~ん、携帯のカメラだと伝わる写真になりませんが、薄造りは一片を箸でつまむと向こう側の箸が完全に透けています。

そして、光を斜めから当てると玉虫色の輝きを放ちます。

最初はほんの少しの塩だけでいただくと、マゴチ特有の無味の後から立ち上るどこか郷愁を含んだ風味を楽しめるはずです・・・。

心ゆくまでこれを楽しんだら初めてこれにネギを一片くるんで食べてみてください。味のハーモニが生まれてくるはずです。

そして、それにレモンを一滴絞ってみるのもいいですよ~。

ワサビ醤油やポン酢に紅葉おろしも悪くないですがマゴチの味はよくわからなくなってしまうと思います・・・。



続いて「洗い」をひとかけ。

(洗いはキンキンに冷えた氷水の中で10秒くらいソフトに混ぜてよく水気を拭き、冷蔵庫で冷やしておきます。)

やはり最初は塩をほ~んの少し付けて味わいます。

厚く切ったマゴチのムチムチ食感と冷感で口中を涼風が吹き抜けて行くようです・・・。

夏ですな~。(暦の上では秋ですが。)


こちらの方がなぜかより甘味を感じました。




昆布締めは茶漬けにして食ったら美味いかもね~。

今度やってみよ。





海の恵み

2011-08-10 02:51:00 | 料理


館山自動車のS.A.(?)富楽里(ふらり)にて発見!








「黒鯛の開き」   
 
 こんなの初めて見たよ~。お味の方は如何に~!?













「シイラの文化干し」  人気で(?)売り切れ~。





さ~て、この物体はなんでしょう?












答え:ギラの丸干し。

   (ヒイラギですよ~。)







下から、ギラの丸干し、さんまの丸干し、くじらのたれ。

(いずれも房州名産です。)



ギラとサンマはフライパンで焦げ目が軽くつくまで炒めると美味。「くじらのたれ」はまあ、ビーフジャーキーみたいなものです・・・。


ヒイラギはキス釣などでうるさいほど釣れたりするときがありますが、トゲとヌルが強く、皆さん海へお帰りいただくことが多い魚です。

ところが、これが不思議、小型の丸干し(ギラ)を軽く煎りつけると香ばし~い匂いが・・・。ゴマメとアジを足して二で割ったような味がします。


サンマは房州で言う「針子」(はりこ)よりは大きいサイズで20センチ位ありますが、まだ若魚で頭からバリバリ行けます。ワタの苦味がいいですね~。




ふらりと寄った先で地のものを見るのはたのしいですよね!!

















照りゴチ始末記(追記あり)

2011-08-04 00:42:00 | マゴチ

平成23年8月3日(水)


今日は先日急用で中止となってしまった「照りゴチ」釣りに行ってまいりました~。


横浜 八幡橋 鴨下丸(濱生丸・東京湾のカリスマ・M船長の操船。)から出船です!




この時期のマゴチは午前・午後の二便で出漁中ですが、仕事でいつも寝るのが明け方のため午後船にて余裕の出撃で~す。






何かを暗示するような黒い雲が・・・






「千葉方面は土砂降りだな~。カッパすぐ出せるようにしといたほうがいいよ~。」と船長からのアナウンス・・・。






エサはこの時期ハゼとサイマキ(若車海老)の端境期でサイマキを希望する人は「出船前に船着場で購入してね~。」とのこと。ハゼは3匹ついてます。


「エサ取りがいるからハゼのがいいかもよ~!」と船長。

でもやはり「モンスター好物のエビください!!」夢は大きくモンスターマゴチ・ゲッチューですから!!




席は空いている右舷ミヨシ(一番前。)に陣取ってます。



左舷ミヨシのN名人によると「こちら側が潮表になるから俺んとこをすり抜けたやつがいたらアタルかもね~」だって。(-_-;)




と、このあと船上での写真が一枚もないのは??


するどい方にはモウオワカリデスネ。











やっちまいました!





「ボウズ」!!(注・唐の比丘転じて空の魚篭=魚ゼロ。Y(>_<、)Yのことです。)



ちびマゴチらしきアタリが二回のみ。いずれも空振り。



根岸湾周辺をあちこち移動するもアタリはなかなか続かない・・・。

(しかし、ベテランはこういうときもしっかり拾い続け地道に数を伸ばしてゆきます。)


船長の執念でボウズを何とか脱出させよう、と大幅残業していただくも虚しく時間となりました~。








本日ひとつのいわゆる救いだったのは、腕時計してくるのををわすれてしまい、時刻が分からなかったことかな~。

だって、ボウズの時、残り時間が刻一刻と迫ってきた時の心境、とてもアタリに集中なんてできませんから~。





最後に同船のNさんとHさんから「おすそわけ」で食べごろマゴチいただきました~。


アリガトウございます!!!






最高の薄造りになりました~(#^.^#)

私のボロッコ携帯では全く表現できてませんが、断面が虹色に輝いています!


大ゴチではない方がやはり真子が入っても肝や身肉の質の落ちがないようですね~。


よく「夏フグ」と表現されますが、本家にも負けていないのでは!?

噛み締めたた感触をよく「シコシコ」などと表現しますが、身が活きているコチにはその表現はあたっていません。

ふるふると柔らかく虹色に輝き、完全に向こう側が透けて見える厚さのお造り一枚を先ずは一枚つまみ、塩をすこ~しつけて口に入れます。

一瞬何の風味もせず塩味が口中に広がりますが、この薄~いのを奥歯で噛み締めるとその食感は予想に反して「グニ グニ」ですよ!シコシコよりもっと弾けるような噛みごたえがあります。
そしてワンテンポ遅れて淡い微かなマゴチの風味が鼻腔を通り抜けていきます・・・。

ポン酢と紅葉おろしを使うのはこれを何枚か楽しんだあとですね~。(´▽`)



そして淡麗な酒を一口・・・。




食べごろサイズの魚体には最高のコンディションの真子と肝がありましたよ~。


海の恵みに感謝します。