本釣亭日乗2

2022.7.22にt-cupブログの閉鎖に伴い2011.4月からの記事をこちらに引っ越してきました。

「石坂洋次郎」ゆかりの田園調布~九品仏を歩く

2022-11-03 01:38:44 | お散歩


2022.10.29(土)

久し振りに「オカタケ散歩」に参加してきました!


実は、新潮講座の街歩きはこの3月で休止になってしまいましたが、(オンライン講座は9月からリスタート)スピンオフ版の「有志による自主運営版オカタケ散歩」はどっこい生き残っております・・・

3月には、堀江敏行「いつか王子駅で」(新潮文庫)に因み王子駅周辺を散歩する回に参加させていただきましたが、諸般の事情からアップせず。
都電荒川線「荒川二丁目」駅前、ゆいの森あらかわ内の「吉村昭文学記念館」はファン必見!無料にもかかわらず非常に良くできた展示でした。

コロナ禍で1回中止を挟んで・・・

今回は、


石坂洋次郎がお題です。

若い方には馴染みのない作家かと思いますが、「青い山脈」と言えばこの方。当時、国民的な人気を誇る作家だったようです。
私も実は初読みだったのですが、この本凄く良かった!
想像していたのと正反対の筆致。編者の三浦雅士さんも解説の中で述べていますが、宮本常一や網野善彦に通じる鮮烈に民俗学的、土着的なものを題材にした佳作短編が盛り込まれておりますよ。

惜しむらくは現在、従来角川文庫からも出ていた「陽の当たる坂道」も含めほぼ石坂作品は品切れ。一昨年、講談社文芸文庫から出た上記写真の本がかろうじて現在新刊入手できる石坂作品のようです。(しかし、280頁ほどで税込み¥2090は驚いた!)


当日は14:00駅前に集合。



東急東横線 田園調布駅

この辺りに来るのは実に45年振り。
小学生の頃にカメラを持って、自転車でスーパーカーの写真を撮りに来ました・・・

当日はオカタケ先生等引率側含め9名隊列を組みまして、映画「陽の当たる坂道」や「乳母車」で石原裕次郎や芦川いづみがスクリーンに残した足跡をたどります・・・




界隈は開発当初、こちらのような様式のお宅へ、一般の勤め人が分譲地を求め移り住んでこられたとのこと。当時の面影を残す貴重な一軒だそうです。


大物スポーツ選手や大物作家、大物芸能人等宅がアチコチに。



高級住宅街の中に森閑とした公園「宝来公園」。
山全体が古墳。
映画にも出てきます。





有名アニメにも登場した坂。
遠くに見ユルは武蔵小杉のタワマン。あの辺でシン・ゴジラ迎撃作戦展開。

世田谷区境を越えると有名な田園調布雙葉。(川上弘美が一時教員をしていたと!)

オアシス的な「ぽかぽか広場」で小休止。

下界に下りて環八渡れば九品仏の商店街。
(懇親会用の町中華をチェック・・・)

九品仏の駅を越えて行けば・・・




名刹 九品佛 淨眞寺

いかにも徳の高そうな9体の仏様がお出迎え。
境内にはふてぶてしい感じのニャンズ多数。

ワン公用のお守り購入。
16:00の梵鐘を聞き寺を辞去。

九品仏駅まで引き返し、先生絶対おススメの優良古書店を皆で物色。
各自得意分野をサルベージ。

私は、何冊か棚から引き抜いてみたが、結局買えず(涙)
(先代の崎陽軒社長の著書と思われる本、面白そうだったが高価だった・・・)



↓↓↓こちらは先日購入、未読の獅子文六著「やっさもっさ」ちくま文庫

注:弁当ではありません。(カバーを外すと束芋さんの手によるイラストが素敵な通常版の表紙が現れます。)


おっと、古書店を出ると、商店街は仮装の人でごった返していますよ!
商店街でハロゥインイベントをやっている様子・・・

おかげで中華店は入れず、電車に乗って隣の自由が丘駅前にて懇親会。
各自の釣果発表と相成りましたが、さすがに皆さん目の付け所が違います。

おいら、修行が足りんなぁ~・・・

おかげさまで天気にも恵まれ、楽しい一日でした。