山地のやや乾いた林下に生える多年草です。一見マメ科植物を思わす花ですが、ヒメハギ科に属し
花の構造もマメ科の植物とはぜんぜん違います。
先ず、花弁は3個で長さが約2㌢、筒状に合着し、その内、船形をした下の1個は竜骨弁と呼び
先端にヒメハギ科特有の髭状付属体が付いています。
萼片は5個の内、側萼片と呼ばれる2個は花弁と同じ長さで上に跳ね上がり、残りの短い3個は
花弁を外から包んでいます。
このような構造はヒメハギ科に共通するものですが、ヒメハギがほぼ全国的に分布するのに対し
カキノハグサは近畿~東海地方の比較的限られた地域でしか見られず、やや希少な植物です。
近似種にナガバカキノハグサがありますが、これも分布は近畿~東海地方に限定されているようです。
カキノハグサ <ヒメハギ科 ヒメハギ属>