山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

シロコブゾウムシ~里の昆虫記(ファイル1)

2010-06-18 22:19:22 | 昆虫
クチブトゾウムシの仲間ですが、ゾウムシのトレードマークでもある、あの像の鼻のような

長い口吻は見当たりません。何らかの理由で進化(または退化)したのかもしれません。

そのため、普通のゾウムシの仲間のように、長い口吻で食草に穴を開けて、その中に産卵する

ことができず、卵を地面に落下させて産卵します。

和名は、前翅の後部にごつごつしたコブ状の突起が見られ、全体が白っぽいことによりますが、

これはハリエンジュなどの樹皮に似せた擬態と考えられます。

食草としてはハリエンジュ、クズ、フジなどのマメ科植物の葉を好むようです。

動きは極めて緩慢で、たとえ危険がせまっても決して飛んだり、急いで逃げることもなく、

言わば”死んでも急がない虫”とも言えるほどのんびりと歩き出します。

刺激を与えると死んだ振りをして地面に落下するのが唯一の危険回避手段ですが、

そのわざとらしい下手な芝居がまた可愛くて親近感を覚えるのは私だけでしょうか?

ペットにしてみたい昆虫の一つです。



シロコブゾウムシ <ゾウムシ科 クチブトゾウムシ亜科>









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タツナミソウ(立浪草)

2010-06-18 16:13:28 | 双子葉合弁花

タツナミソウは適度な湿り気のある林下でよく見かけるシソ科の多年草です。

茎は短く、地を這った地下茎から立ち上がり10~20㌢になります。

和名の”立浪草”は花の形を打ち寄せる波頭に、下唇弁の斑紋を泡に見立てたもので、

上唇弁は基部で曲がって立ち、ちょうど招き猫が挙げた手のような形に愛嬌があります。

一見、無秩序に群生しているように見えますが、光の入る方向が一定の場所では

花は全てその方向を向くという特徴があります。


タツナミソウ <シソ科 タツナミソウ属> 


コメント (2)
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