野草と呼ばれる中には、かつて園芸種として人為的に外国から持ち込まれ、その後人気が落ちるのに従って
野生化したものが多く見られます。このトキワツユクサもそんな経過を辿った草花の一つで原産地は南アメリカ、
輸入されたのは昭和初期で、当時は現在野生化しているものでは見られない斑入りの葉を持った品種もあったそうです。
繁殖は主に日陰で少し湿り気のある場所に限定されますが、条件のそろった場所での繁殖力は相当強いようです。
葉はムラサキツユクサやシロバナツユクサによく似ていますが、花は特長ある3弁花でツユクサとはあまり似ていません。
常盤露草の和名は葉が常緑であることから付けられたものです。別名をノハカタカラクサ(野博多唐草)ともいいますが、
舌を噛みそうなので?あまり使われていないようです。
トキワツユクサ<ツユクサ科 ムラサキツユクサ属>
真ん中に直立した1本が雌蕊、その周りに6本の雄蕊があります。その他の白い糸の様なものは花糸と呼ばれ
ツユクサには見られないものです。
木津川河川敷の雑木林で見かけるジャノメチョウの仲間も、6月に入ると少し種類に変化が出てきました。
春先に飛びまわったヒメウラナミジャノメはほとんど姿を消し、替って登場したのが、このヒメジャノメです。
この雑木林の様な明るい疎林を好み、幼虫は主に単子葉イネ科の植物を食草としています。
成虫は他の蝶類の様に、花に止まって吸蜜することはほとんどなく、樹液、腐果、獣糞によく集まります。
ヒメジャノメ<ジャノメチョウ亜科 コジャノメ属>


よく似た種類ではコジャノメがありますが、縦に走る白線が孤を描いているのが特徴、
このヒメジャノメでは、画像のようにほぼ直線です
春先に飛びまわったヒメウラナミジャノメはほとんど姿を消し、替って登場したのが、このヒメジャノメです。
この雑木林の様な明るい疎林を好み、幼虫は主に単子葉イネ科の植物を食草としています。
成虫は他の蝶類の様に、花に止まって吸蜜することはほとんどなく、樹液、腐果、獣糞によく集まります。
ヒメジャノメ<ジャノメチョウ亜科 コジャノメ属>


よく似た種類ではコジャノメがありますが、縦に走る白線が孤を描いているのが特徴、
このヒメジャノメでは、画像のようにほぼ直線です

コアジサイ<ユキノシタ科 アジサイ属>
先週、赤坂山の記事でも取り上げた花ですが
近江坂の尾根迄の道筋の両側には、かなり大きなコアジサイの群生が見られます。
アジサイの仲間では一番目立たない種類ですが、これだけ群生していると中々見事な眺めです。

少々くどいですが(笑)・・・ここでもヤマボウシの花がたくさん咲いていました。

ヤマアジサイ<ユキノシタ科 アジサイ属>
このアジサイも所々で見られました。ヤマアジサイは花の色に変化が面白く、赤いものや、青いものももあります。
園芸品種のベニガクはこのヤマアジサイを品種改良したものです。

40分ほど登って尾根に出ると、古道の雰囲気が漂う掘割状の道が続き、道の所々に水たまりが出来ていて
その上にせり出した木の枝には、モリアオガエルが産卵のために粘液で作った泡の塊が見られます。


登山道の脇で見つけたサンキライのまだ青い果実です

ここから山頂に向かう尾根筋には、美しいブナの二次林が広がります。もし晴れていれば気持のいい
尾根歩きが楽しめるはずですが、この日はあいにくの小雨模様でした。

ようやく辿り着いた山頂、ガスって何も見えませんでした。晴れていれば近江と若狭の素晴らしい
景色が見られたに違いありません。残念ですが今回はここまで・・<完>
先週、赤坂山の記事でも取り上げた花ですが
近江坂の尾根迄の道筋の両側には、かなり大きなコアジサイの群生が見られます。
アジサイの仲間では一番目立たない種類ですが、これだけ群生していると中々見事な眺めです。

少々くどいですが(笑)・・・ここでもヤマボウシの花がたくさん咲いていました。

ヤマアジサイ<ユキノシタ科 アジサイ属>
このアジサイも所々で見られました。ヤマアジサイは花の色に変化が面白く、赤いものや、青いものももあります。
園芸品種のベニガクはこのヤマアジサイを品種改良したものです。

40分ほど登って尾根に出ると、古道の雰囲気が漂う掘割状の道が続き、道の所々に水たまりが出来ていて
その上にせり出した木の枝には、モリアオガエルが産卵のために粘液で作った泡の塊が見られます。


登山道の脇で見つけたサンキライのまだ青い果実です

ここから山頂に向かう尾根筋には、美しいブナの二次林が広がります。もし晴れていれば気持のいい
尾根歩きが楽しめるはずですが、この日はあいにくの小雨模様でした。

ようやく辿り着いた山頂、ガスって何も見えませんでした。晴れていれば近江と若狭の素晴らしい
景色が見られたに違いありません。残念ですが今回はここまで・・<完>

大御影山は近江と若狭を結ぶ峠道、古道近江坂が通る山です。
登山口へのアプローチは、家族旅行村ビラデスト今津の有料駐車場に車を預け、平池方面へ500mほど行くと
右に入る林道があり、少し進むと左に「大御影山登山道→」の標識があって、ここから近江坂が始まります。
今回の山行では、この登山口までの道筋でも色んな花を見ることができました。
ツルデマリ<ユキノシタ科 アジサイ属> 別名ツルアジサイ
幹や枝から多くの気根を出して、木や岩に絡みつく蔓性のアジサイです。

ヤブデマリ<スイカズラ科 ガマズミ属>
3~4弁に見える装飾花、実は5弁です。1~2個の裂片は極端に小さくなっています。

タニウツギ<スイカズラ科 タニウツギ属>

キク科 キオン属? (未同定)

ここが古道「近江坂」の入口です。

サワフタギ<ハイノキ科 ハイノキ属>
秋に瑠璃色の美しい実を付けるので、別名ルリミノウシコロシとも言います。この時期はこの手の花は多く
花だけで見分けるのは困難です。葉の形でサワフタギと判断しました。

シロシタホタルガの幼虫、サワフタギを食草にしています
登山口へのアプローチは、家族旅行村ビラデスト今津の有料駐車場に車を預け、平池方面へ500mほど行くと
右に入る林道があり、少し進むと左に「大御影山登山道→」の標識があって、ここから近江坂が始まります。
今回の山行では、この登山口までの道筋でも色んな花を見ることができました。
ツルデマリ<ユキノシタ科 アジサイ属> 別名ツルアジサイ
幹や枝から多くの気根を出して、木や岩に絡みつく蔓性のアジサイです。

ヤブデマリ<スイカズラ科 ガマズミ属>
3~4弁に見える装飾花、実は5弁です。1~2個の裂片は極端に小さくなっています。

タニウツギ<スイカズラ科 タニウツギ属>

キク科 キオン属? (未同定)

ここが古道「近江坂」の入口です。

サワフタギ<ハイノキ科 ハイノキ属>
秋に瑠璃色の美しい実を付けるので、別名ルリミノウシコロシとも言います。この時期はこの手の花は多く
花だけで見分けるのは困難です。葉の形でサワフタギと判断しました。

シロシタホタルガの幼虫、サワフタギを食草にしています

梅雨が近づいて気圧配置が不安定な性か、最近の天気予報はよく外れます。
今日は気圧の谷の影響で山沿いを中心に雨や雷・・・という予報に従い、山行きは明日に延期しました。
ところが、午前9時ごろからは青空が広がり、絶好のお出かけ日和・・・家でゴロゴロする手はありません
取り敢えずカメラを持って私のホームグウンドとも言える木津川沿いの雑木林へ行きました。
この雑木林の草むらでは、色んな珍しい蛾の仲間が観察できます。
蛾は灯りに誘われて部屋に飛び込み、鱗粉を撒き散らす迷惑な汚い虫というイメージが強いのですが
ここでは比較的美しい姿をした3種取り上げてみました。蛾にもこんな美しいものがいるのですよ
ヒロオビトンボエダシャク<シャクガ科 エダシャク亜科>

ユウマダラエダシャク<シャクガ科 エダシャク亜科>

キンモンガ<アゲハモドキ科>
今日は気圧の谷の影響で山沿いを中心に雨や雷・・・という予報に従い、山行きは明日に延期しました。
ところが、午前9時ごろからは青空が広がり、絶好のお出かけ日和・・・家でゴロゴロする手はありません
取り敢えずカメラを持って私のホームグウンドとも言える木津川沿いの雑木林へ行きました。
この雑木林の草むらでは、色んな珍しい蛾の仲間が観察できます。
蛾は灯りに誘われて部屋に飛び込み、鱗粉を撒き散らす迷惑な汚い虫というイメージが強いのですが
ここでは比較的美しい姿をした3種取り上げてみました。蛾にもこんな美しいものがいるのですよ
ヒロオビトンボエダシャク<シャクガ科 エダシャク亜科>

ユウマダラエダシャク<シャクガ科 エダシャク亜科>

キンモンガ<アゲハモドキ科>

マキノ高原キャンプ場に向かって下山途中、右に斧研川に沿った道を2㎞程登ると「調子が滝」という落差18mという
先々のスケールの滝があります。時間は十分に余っていたので寄り道をしてみました。
後で知ったことですが、この上にまだ2の滝、3の滝があって、2の滝には不動明王が祀られているそうです。
ところで、全国には「銚子ケ滝」という滝は色々ありますが、「調子が滝」はここだけ
調子が滝


クマシデ<カバノキ科 クマシデ属>
滝のすぐ側に生えていたクマシデの木です。鎧を着たような果穂をいっぱい付けていました。

ホオノキ<モクレン科 モクレン属>
確認していませんが、韓国でよく名字に使われている「朴」はこの木のことかも知れません。
とにかく漢字で書くと「朴の木」と書きます。モクレン科の大きい花です。
この花は山でよく見掛けますが、開花してから形が崩れるまでの期間が短いのか、形の整ったものに中々
出逢えません。ここでも見られたのは、蕾と終わりかけの形の崩れた花だけでした。

コナスビ<サクラソウ科 オカトラノオ属>
名前はコナスビですがナス科の花ではありません。花の後にできる果実が、小さな茄子のような形なので
そう呼ばれています。あまり似ていませんが一応、サクラソウの遠い親戚です。このあたりでは道の端で
水の流れているような場所に点々と咲いていました。中々可愛い顔をしています。


タツナミソウ<シソ科 タツナミソウ属>
房状に並んで立つ姿を、打ち寄せる波頭に見立てた名前です。こうして真正面からみるとナットク~ゥです。
名付けた人のセンスが光ります。滝壺のすぐ側に咲いていました。


ノギラン<ユリ科 ノギラン属>
私の家の近くの里山では、既に花期が終わっていますが、ここでは未だこれから咲くようです。
花と呼ぶほど目立つ花ではありませんが・・・

先々のスケールの滝があります。時間は十分に余っていたので寄り道をしてみました。
後で知ったことですが、この上にまだ2の滝、3の滝があって、2の滝には不動明王が祀られているそうです。
ところで、全国には「銚子ケ滝」という滝は色々ありますが、「調子が滝」はここだけ
調子が滝


クマシデ<カバノキ科 クマシデ属>
滝のすぐ側に生えていたクマシデの木です。鎧を着たような果穂をいっぱい付けていました。

ホオノキ<モクレン科 モクレン属>
確認していませんが、韓国でよく名字に使われている「朴」はこの木のことかも知れません。
とにかく漢字で書くと「朴の木」と書きます。モクレン科の大きい花です。
この花は山でよく見掛けますが、開花してから形が崩れるまでの期間が短いのか、形の整ったものに中々
出逢えません。ここでも見られたのは、蕾と終わりかけの形の崩れた花だけでした。

コナスビ<サクラソウ科 オカトラノオ属>
名前はコナスビですがナス科の花ではありません。花の後にできる果実が、小さな茄子のような形なので
そう呼ばれています。あまり似ていませんが一応、サクラソウの遠い親戚です。このあたりでは道の端で
水の流れているような場所に点々と咲いていました。中々可愛い顔をしています。


タツナミソウ<シソ科 タツナミソウ属>
房状に並んで立つ姿を、打ち寄せる波頭に見立てた名前です。こうして真正面からみるとナットク~ゥです。
名付けた人のセンスが光ります。滝壺のすぐ側に咲いていました。


ノギラン<ユリ科 ノギラン属>
私の家の近くの里山では、既に花期が終わっていますが、ここでは未だこれから咲くようです。
花と呼ぶほど目立つ花ではありませんが・・・

今回の山行では、3種類のドウダンツツジの花が見られました。
ベニドウダン<ツツジ科 ドウダンツツジ属>
ベニドウダンは西日本特有のドウダンツツジで、名前が示すように枝先に5~10個の赤い花を総状に
吊り下げています。関東地方ではほとんど見られないそうです。


チチブドウダン<ツツジ科 ドウダンツツジ属>
こちらはよく似ていますが花の色はさらに濃い赤色で、形はほぼ球形です。北方系のドウダンツツジで
近畿地方は南限、野坂山地は北から一続きの山並であることからこんな北方系の花も見られるようです。
この花は離れて見ると、赤い実が成っているように見えます。


サラサドウダン<ツツジ科 ドウダンツツジ属>
ドウダンツツジの真打はやはりこの花でしょう。花の色は帯白色で紅色の筋が入り、先端は淡紅色という
少しオシャレな花で、この花だけを求めて山に行く人も多いと思います。

ベニドウダン<ツツジ科 ドウダンツツジ属>
ベニドウダンは西日本特有のドウダンツツジで、名前が示すように枝先に5~10個の赤い花を総状に
吊り下げています。関東地方ではほとんど見られないそうです。


チチブドウダン<ツツジ科 ドウダンツツジ属>
こちらはよく似ていますが花の色はさらに濃い赤色で、形はほぼ球形です。北方系のドウダンツツジで
近畿地方は南限、野坂山地は北から一続きの山並であることからこんな北方系の花も見られるようです。
この花は離れて見ると、赤い実が成っているように見えます。


サラサドウダン<ツツジ科 ドウダンツツジ属>
ドウダンツツジの真打はやはりこの花でしょう。花の色は帯白色で紅色の筋が入り、先端は淡紅色という
少しオシャレな花で、この花だけを求めて山に行く人も多いと思います。

