「口語短歌・水曜サロンの会」(その73) 短歌の投稿を歓迎します!!
☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。
【サロンの運営について】
運営の詳細等につきましては、末尾に記させて頂きますので宜しくお願い致します。
「咲き盛る 白梅」
「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」
【詞書】2月21日浅間山一望の「ココラデ」で休んでいましたが、浅間山にかかる
雪雲が幻想的で、吹雪いているのが分かります、しかし麓はいわば快晴です。
「浅間山にたなびく幻想的な雪雲の景色」を見ていると濃霧の中に入って
行きたい衝動に二人とも駆られました。この不思議な世界観を是非とも
詠みたいと思いましたが上手く表現できません。ご指導願います。
☆雪雲が浅間の山にたなびいて 入り込みたい幻想世界
【詞書】毎週土曜日拙者ブログでは「小椋佳作詞研究」をしていますが、今回は
第2弾になります。「白い一日」「めまい」彼の作詞をヒントに短歌を
詠んでみました。
註)白い一日
☆鮮やかな恋の想いが溢れ出し 君と過ぎゆく白い一日
註)めまい
☆鏡には愛した人の残像が さよなら書いた口紅折れる
浅間山明鏡止水さん
【解説】
二首目、三首目は良いですね。「さよなら書いた口紅折れる」なんて艶やかで
経験が無いと中々詠えない、ディテールが利いています。
一首目、浅間山の雪景色を眺めるには御代田ココラデは、ベストポジションと
思います。「浅間山にたなびく幻想的な雪雲の景色」を見ていると濃霧の中に
入って行きたい衝動に駆られることは理解できます。しかも、お二人そろってとは
感性が近しいとの事でしょうか。この歌を、幻想的な雪雲が誘っている、
との視点から詠んでみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★浅間嶺にたなびく雪雲妙なるも 誘(いざな)いたまう 我ら二人を
【詞書】関西でもやっと梅が咲き出しました。良い匂いが風に乗って春が来たのを
知らせてくれます。
☆昨夜(きそ)の雨小枝の先に雫して梅のつぼみは微熱もちたり
☆梅ひらく音きこえ来て振り向けば春の言葉を風は告げたり
【詞書】どんな条件の地でも季が巡れば花が咲くように、老境の私にも楽しい予定が
あるのは心弾みます。
☆崖っ淵の水仙風に咲くようにわれの胸にもひらく花あり
夕庵さん
【解説】
一首目、二首目のお歌は、梅を主題に春の訪れを味わい深く詠い、擬人化と
比喩が無理なく利いていると考えます。結社によっては擬人化をさけるように
との方針を掲げるところもありますが、私は表現の幅を広げる上で是としたいと
思います。特に二首目は物語性とともに、「春の言葉」を聴きたい想いです。
三首目の歌は、心が弾み、また心に沁みます。
【詞書】先日、春でもまだ寒い日、母が好きだった杏子ジャムを煮ました。台所の
窓ガラスは曇り甘い香りに包まれました。春を待たずに粉雪の日に逝った母を
偲びました。
☆春寒の玻璃(はり)の曇りや 亡き母の好みし杏子ジャムを煮る
みっちっちさん
【解説】
上の句の「玻璃の曇りや」が、煮物によって生ずる、窓ガラスの曇りで、春浅い日の
様子を的確に表現していると考えます。玻璃は一般的には水晶等を表しますが、
ガラスにも用いますね。
「杏子ジャムを煮る」も母と娘を繋ぐ、大切なアイテムであることが頷けますが、
女性のみが持ちうる深い感性かも知れません。
そんな濃密な想いが、さりげなく詠われた詠歌に溢れています。
「咲き満る 河津桜」
【詞書】化粧
☆鏡の前に立つとき女は女の準備を始める。夕化粧
自閑(jikan314)さん
【短歌説明】自閑(jikan314)さんご自身の説明です。
この最後の3文字をどうするかで、約5ヶ月スランプになりました。
鏡の前に立っている時、こう言った場合、女性ならどう思っているのだろうか?と
思い立ち作りましたが、最後が決まらないです。
艶と言うのはなかなか難しい。
とblogに書いたら、blog友の方から、「薄化粧」より、「夕化粧」の方が
「夕方に化粧するってなると、これから男の人に逢うって書かなくても判るから
艶っぽくて良いでしょ?💖」アドバイス頂き、修正しました。
実は、未だ、「ゆふけはひ」(古語)、「ゆふけさう」(歴史的仮名遣ひ)に
するか迷っていますが、とりあえず口語と言う事で。
【解説】
かつて、渡辺淳一原作「化粧」という映画がありましたが・・・、爛漫の桜を背景に、
京都の老舗の料亭を舞台に、そこの女将と美しい三姉妹がくり広げる様々な生き方を
描いていましたね。
主演の松坂慶子さんの妖艶さと、メナードによる「化粧」が少し話題になった記憶が
あります。
blog友の方から、「夕化粧」へとアドバイスがあったとのことですが、私もその方の
説に賛同したいと思います。
でも、この3文字の為に「約5ヶ月スランプ」との事ですが、「求道者」故の悩みでも
あったことと思います。「止揚」への熟成の貴重な日々とも・・・。
この徹底する姿勢には、短歌を詠むものの一人として、深く学ばせて頂きました。
【詞書】一年以上に渡って私を虐めていたさるブロガーが、やっと謝ってくれました。
その嬉しい気持ちをそのまま詠いました。
☆ご近所の白梅咲きてゐることに気づくこの日の心にも春
☆咲きてゐることも見えなくなりし目に目出度き春の白梅の花
☆ふさがりし心に春は訪れて冬は去りゆく花を咲かせて
水仙さん
【解説】
くだんのブロガーさんから謝って頂いたとのこと。少し安心できますね。
詠まれているように、心のふさぐことがありますと、四季の移ろいに眼差しを
向けるゆとりが奪われてしまうことは十分理解できます。さぞ辛かったことと
思います。
先ず、一点突破がなされたようで、歌にもそのホッとされている想いが表現され
歌を鑑賞させて頂く私達も嬉しくなります。
二首目の下の句「目出度き春の白梅の花」の、のびやかな表現が利いていますね。
素敵な歌と感じます。
☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
引き続き「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
注) ☆:元歌 ★:返歌
☆如月の冷気きわまる風を撥ね 河津桜は凜と咲き初む
ポエットM
★花さくを誰に告げむや巡りくる 季節はそっと背なによりそう
夕庵さん
★風を撥ね凛と咲く花 如月に逝きたる母はいまも心に
みっちっちさん
☆昨夜(きそ)の雨 小枝の先に雫して梅のつぼみは微熱持ちたり
夕庵さん
★ 咲き満ちてなほ色秘むる白梅に昨夜(きそ)の小雨の雫ひとつぶ
みっちっちさん
★満開のしだれの梅に事問えば夢に無沙汰の友訪ねくる
夕庵さん
★しだれ梅 香り漂う宵闇に 白きうなじの女人去りゆく
ポエット・M
★満開の悲田梅(ひでんばい)へと事問へば浮かぶあの日の父母の笑顔よ
みっちっちさん
☆崖っ淵の水仙風に咲くようにわれの胸にもひらく花あり
夕庵さん
★吾(あ)の胸に優しき母のごとく咲く 風受け崖に咲く水仙は
みっちっちさん
☆春寒の玻璃の曇りや亡き母の好みし杏子ジャムを煮る
みっちっちさん
【詞書】みっちっちさんのお母様との年の差が分かりますね。母は明治の慎ましい
生活の中で兄妹6人を育てました。私も今日は小松菜の煮物を作りす。
こうして亡き母の歌を詠むと…まざまざと在りし日の母が鮮やかに甦ります。
娘と母の絆はいつまでも崩れることはないのでしょう。
★「塩鯖と菜っ葉の炊いたん好きやねん」亡母の言葉の浮かぶキッチン
夕庵さん
☆鏡の前に立つとき女は女の準備を始める。夕化粧
自閑(jikan)さん
【詞書】あまり艶っぽいお歌は詠んだ事がありませんが、姫鏡や花衣(はなごろも)等は
俳句でもしっとりと艶っぽいと思います。ちょっと挑戦してみました(笑)
★姫鏡にて夕化粧 花衣まとひて今宵花となるらん
みっちっちさん
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆
☆うす闇に仄かに香る梅の花 光り乏しき世にも咲きつぐ
ポエット・M
【解説】
夕映えに染まり艶やかな輝きを見せた梅の花も、やがて薄闇に閉ざされていきます。
そんな刹那に漂う梅の香りが仄かに感じられます。
ロシアのウクライナ侵略、凶悪犯罪の頻発、「新たな戦前」等、光の見えない
世情の下、うす闇の中で凛と咲きつぐ白梅に微かな光明を見出す想いです。
そんな白梅に寄せて詠んでみました。
「夕影に香る 白梅」
「五行歌集 ―君へのレクイエム― 」鑑賞 嵯峨吹雪著 (16)
4.続・君へのリクイエム(2)
次々と、君の死が昨日のごとくして、新たに生まれいずる挽歌と相聞歌を
「続 君へのレクイエム」となずけた。…君よ!永遠に!安かれ!
クリスマスの
ケーキも買わず
正月の
餅をも搗かず
君を悼みて
居酒屋の
割れんばかりの
喧騒に
独りの我の
暗き静寂
君の無き
我の心の
空洞は
暗く哀しき
ブラックホール
アルバムを
捲るも哀し
にこにこと
写真の君は
微笑をすれど
哀しきは
君が愛でにし
「クリスチャン・
ディオール」の花の
花咲く五月
「咲き初める 白い侘び助」
【短歌入門・質問・提案コーナー】
この「水曜サロン」に集う皆様の直近のコメント等に記された、短歌を作るうえでの
ヒント、質問、諸々の疑問点、さらにご意見等について触れていきたいと思います。
皆様からのご提案、歌評、さらに素朴な疑問も含めて、コメント欄にお寄せ頂ければ
幸いです。
なお、私の「質問への回答」は、あくまでも一つの「解」でありますので、他の回答、
反論、ご意見等もありましたら、このコーナーで大いに議論して参りましょう。
それが学びに繋がれば嬉しい限りです。
【サロン参加者からのコメント】
自閑(jikan314)さんのコメントです。
「令和」の元号の出典となった「序」文でもあります。
梅花の歌三十二首并せて序
天平二年正月十三日、師の老の宅に萃まりて、宴会を申く。時に、初春の令月に
して、気淑く風和ぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す。
と言う事で、皆様の所も、令和五年新春の梅花が春の訪れを告げているかと
存じますので、梅の歌を紹介します。
春さればまづ咲くやどの梅の花独り見つつや春日暮らさむ (山上憶良)
世の中は恋繁しゑやかくしあらば梅の花にもならましものを (豊後守大伴大夫)
梅の花散らまく惜しみ我が園の竹の林に鴬鳴くも (小監阿氏奥嶋)
上記万葉集三十二首です。梅と鶯はセットで歌われるのですが、ウメの開花と
ウグイスの初鳴きを調査記録している気象庁によれば、1月ほどタイムラグが
有ります。三首目は、ウグイスの笹鳴きかと思った歌です。
梅が枝に鳴きてうつろふ鶯のはね白たへにあわ雪ぞ降る(よみ人知らず)
新古今と万葉集巻第十の歌です。先日雪が5cm積もった時に、早速、梅の花を
探しまくって写真を撮りました。
大空は梅のにほひにかすみつつくもりもはてぬ春の夜の月 (藤原定家)
梅が香にむかしをとへば春の月こたへぬかげぞ袖にうつれる (藤原家隆)
梅のはな誰が袖ふれしにほひぞと春や昔の月にとはばや (源通具)
梅の花あかぬ色香もむかしにておなじかたみの春の夜の月 (俊成女)
ながめつる今日は昔になりぬとも軒端の梅はわれを忘るな (式子内親王)
新古今を代表する4人の歌です。源通具と俊成女は夫婦で、通具は俊成女に
代作させたなあ?と思っています。ちぎり絵の様に、所々本歌取りを配置して、
幻想的な歌だと思います。
難波津に咲くやこの花冬ごもり今は春べと咲くやこの花 (王仁)
古今集仮名序にある歌で、百人一首かるたの空札として佐佐木信綱が選びました。
この歌は、大阪市浪速区、此花区の命名の本歌で、地名が和歌を基にと言うのも
粋ですね😁
春の夜の闇はあやなし梅花色こそ見えねかやはかくるる (凡河内躬恒)
古今ですが、私の好きな歌で
【ネット歌会について】
「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式ではなく、
「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」するという自然発生的な
歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響くものがありましたら、それへの
返歌として大いに詠んで頂き、コメント欄に記入して頂ければ幸いです。
各位に記入して頂いた短歌を基に、編集し、掲載させて頂きます。
従って、統一性や「お題」に向けた収斂性には欠けますが、面白いと思っています。
当面は、手探りでやってみたいと思っています。さらに、良いアイデアがあれば
各位よりお寄せ頂ければ嬉しいです。
「紅梅」
【運営にあたって】 注)文頭から移しました。
(1) 投稿期間は毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
(8) 最近心無い「スパムメール」等がコメント欄に届いています。
誠に心苦しいのですが、今後コメントは「許可制」にさせて頂きます。
(9) 投稿に当たっては、ご自身のブログのアドレス(url)も記入願います。
ニックネームのみでIDのない方、あるいは匿名の投稿は内容により掲載
できない場合もありますのでご了承願います。
了
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「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
私も、奈良時代から平安時代にかけての、古代日本語の歴史等も含めて古典を
学びましたが、古典は助詞の活用形が複雑かつ法則的でなく大の苦手でした。
理系を理由にかなりさぼりましたので、苦手意識が未だトラウマとして残っています。
でも、自閑さんのように学びを深め「こんなに面白く、興味深いもの」との
領域に到達された故、尊敬してしまいます。
詠歌は、否定の助動詞「ず」の活用(未然形~命令形)を並べ、下の句に
「否定形の中に答えは見つからない」で、締める心憎い詠いぶりに学ばせて頂きました。
否定の否定は、ヘーゲル弁証法では思惟の発展法則とみなしましたが
詠われたように「否定形の中」には、答えが見いだせないのも事実ですね。
このような短歌表現も良いですね。これからもよろしくお願いします。
【詞書】否定形
☆ず・ず・ず・ぬ・ね
ざら・ざり・ざれど
否定形の中に答えは見つからない
【短歌説明】
学生時代は、古典の勉強が嫌いでした。
何でそんなつまらない事を一所懸命覚えされられているのだろう?一生使う事の無いものをさも大事そうに。
教えている方も楽しいのだろうか?貴方はもっと古典が楽しかったから、先生になったのだろう?と。
中年になってから、様々な古典を読みました。こんなに面白く、興味深いものなのに。
そんなの覚えなくても楽しい古典は読めるのに。
みっちっちさん
★この靴で地球をどれだけ歩いたか まだ大丈夫とマッサージする 夕庵
リコです
「顔の履歴を改めて知る」
流石に上品なサロン風の歌に成りましたね。
私はホームユースの歌が多いので、このサロンで優雅さや、慎ましさを勉強させていただきたいと思います
今後とも宜しくご指導ください。
早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
お陰様で水曜サロンは皆さんの優れた作品が寄せられ、日々学ばせて頂いています。
断捨離の一環で写真の整理をされているとのこと。
「断捨離」は、やましたひでこさんによって、すっかりメジャーの言葉になりましたが、
「モノへの執着を捨てることが最大のコンセプト」との言葉もうなずけますね。
「写真映えしなくて」とおっしゃっていますが、写真には歳月の鑿によって刻まれた
味わい深い陰影も映し出され、経てこられた日々の充実度も表現されていたことと
拝察いたしております。
「人の顔は、その方の履歴書」と言われた方がいましたが、これは男性ばかりでなく、
女性にも当てはまるかと思っています。
もって生まれた美しいお顔も、歳月と共に変化することは事実でしょうが、経てきた
年輪の刻まれたお顔も、一段と味わいも増していることと思います。
従って、詠まれた「 仰天したり」の結句は若干の誇張と、ユーモアセンスが織り込まれて
いるかと思います。下の句は「顔の履歴を 改めて知る」等の表現でいかがでしょうか。
リコです。
水曜サロンは好調ですね
私は断捨離の一環で結婚から最近までの写真の整理をしてます
40年程の専業主婦で緊張感がなく、写真映えしなくて、懐かしいより、昔の乙女の変わりように仰天してます。
そんな想いを詠みました
断捨離に写真整理す
四十年の顔の履歴に
仰天したり
早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
おっしゃる通りですね。「〇音は聞かずに」ご自分の想いを綴れるブログを
大切にし、続けて参りましょう。
新古今集でほぼ完成形に近づいたと言われる短歌の技巧は、王朝文化と、その時代的
背景抜きには成り立ち得なかったと思っています。従って世智辛い現在の
時代情況を思うと「そのまんまの歌」が、むしろ歓迎され、必要とされるとも考えます。
三首の歌は何れも、諸々の辛い状況を乗り越えての「旅立ち」の決意の滲む詠歌と思います。
特に一首目のように「楽しかりにしあの頃のやうに」大いに書き、詠まれる事をお勧めします。
三首目の歌は、石川啄木の
「こころよく我にはたらく仕事あれ それをし遂げて死なむと思う」
の「覚悟」にも通じる、決意に満ちたキッパリとした詠歌と思います。
これからもよろしくお願いします。
いつまでも私に対する誹謗中傷は続いておりますけれども、限りある生命ですから、今後は雑音は聞かずにブログを続けてまいりたいと私は思っております。
技巧を凝らした歌ではなく、そのまんまの歌ですけれども、今の私の心境を詠いました。
★あんなにも楽しかりにしあの頃のやうに書かむと思ふ今後は
★雑音は聞かず記事書くこれからはこれから先のわたしのために
★わが生命燃え尽きるまで百歳(ももとせ)の記事を書き継ぎ死なむとぞ思(も)ふ
「返歌魂」全開!ですね。その瞬発力と詠力にただただ感嘆しています。
その魂を身に着けたいとも思っています。
⭐️雪解の端(ゆきどけのは)に一叢(ひとむら)の福寿草 家族のやうにかたまり笑むや
は、水曜サロンへの出詠歌で宜しいでしょうか。
早速の出詠に感謝いたします。なお、「ゆきどけのは」の件、了解しました。
掲載に当たって対応いたします。
福寿草が咲く様は、正に家族が肩寄せ合って冬を乗り越え、春を迎えているようですね。
このようなのびやかな詠歌を詠みたいものとしみじみ思います。
これからもよろしくお願いします。
早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
最初のご質問ですが…、私のかつて所属していた短歌会では「出詠」「送詠」等と
言っていましたが、短歌会により色々な呼び方をしていた記憶があります。
どちらでも、また「投稿」でも宜しいかと思っています。
三首の詠歌は、何れも今日的なホットな話題と、行事を手堅く詠んで頂き、
私たちにも学びとなります。
一首目は科学の粋を結集し99.9999迄の信頼性を高めても、究極の所は神のみぞ知る
領域と言うことは、どの世界でも経験することですね。月読命に新しき宇宙飛行士
二人の無事を祈るのは、私達共通の想いでもありますね。
月読命(ツクヨミノミコト)は、古事記において伊邪那岐命によって生み出されたと
言われていますが、暦や年中行事等生活に大きな関りを持つ月の神様とのことですね。
二首目の歌の通り、月読命に見守られ是非月面に立って欲しいものですね。
三首目は、卒業生の父母のみでなく、私達共通の願いであり、祈りですね。情緒や
感性が大きく育つ世代で味をつた多くの試練は、彼、彼女たちの大きなプラスの
ステップに変えて欲しいと願わずにはいられません。ともにエールを送りたいと
思います。
なお、「菅原道真公信仰発祥の地」 という神社は初めて知りました。貴重な情報を
ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
猫は基本的に野生下ではほとんど鳴かず、猫同士は匂いやしぐさなど、鳴き声以外で
コミュニケーションをとっているようですね。野良猫が鳴いている場合は、威嚇や
猫同士のケンカなどの緊急時がほとんどとのこと。一首目の威嚇は正に自分に危機が
迫りそれへの対応と思いますが、この猫の威嚇と「反戦の歌」の取り合わせは
かなり危うさも感じさせられますが、一面鋭い指摘も含まれていると考えます。
ただ、ロシアの蛮行には「蟷螂の斧」の喩えではありませんが、身の程もわきまえ
つつも、国連決議にもあります通り「即時無条件撤退を」との、小さな声でも上げ続けて
いきたいと思っています。
二首目、三首目は春の訪れを感じさせる爽やかで、前向きな気持ちにさせてくれる
素敵な歌と思います。
これからもよろしくお願いします。
「ゆきどのは」ではなく正しくは「ゆきどけのは」です。
いつも間違いが多くて申し訳ありません。
一首出詠させて頂きます。
⭐️雪解の端(ゆきどのは)に一叢(ひとむら)の福寿草 家族のやうにかたまり笑むや
福寿草っていつも3、4本がかたまって咲いてますね。ああ、春が来たなって、黄色く可愛い姿に癒され、元気を貰えます。
夕庵さんへの返歌よろしくお願いいたします。
⭐️池の面に揺らぎつ映るしだれ梅 鯉はぽあんとあぶくを吐けり
夕庵さん
★ 池の面に梅のひとひら散りぬれば 鯉が尾を跳ね口寄せきたり
みっちっち
もう一首
⭐️スニーカーの紐結びなおして何処までも歩けそうな気の今朝の一歩は
夕庵さん
★ 新しきスニーカー履き 新緑の光と影の中突っ走る
みっちっち
コロナ禍が始まった時、ジムが二ヶ月間休みになったので、毎日走りに行った事を思い出しました。雨の日も走り、10キロ走れるようになりました。
よろしくお願いいたします。
短歌の鑑賞と、コメントを頂きありがとうございます。
おっしゃるように山上憶良の生きた万葉集の時代から、1,300年以上を経た現代も
人が人に寄せる想い、さらに人を恋する心は大きく変わっていないのではないかと
思っています。従ってそれを31文字の空間に昇華させた相聞の歌への共感が生まれ、
理解することが出来るのだと思います。
山上憶良は遣唐使書記に抜擢され、貴族になりましたが、仏教や儒教の思想に
傾倒していたことから、死や貧、老、病などといったものに敏感で、かつ社会的な
矛盾を鋭く観察し心を痛めた反骨の方だったと考えています。
そのため、官人という立場にありながら、重税に喘ぐ農民や防人に取られる夫を
見守る妻など、弱者への共感や、社会的な矛盾点をついた歌を多数詠む、当時としては
異色の社会派歌人であったと思っています。
おっしゃるように定家の歌に比べても、地に足を付けたおおらかで、人間味に溢れた懐の深い
詠いぶりで、私も好きな万葉歌人の一人です。
「一回の不首尾にはめげない、明るい将来を期待する強さ」を感じられる歌を、
私たちも目指したいと思います。
またお立ちより頂ければ嬉しい限りです。願わくは、ID等伺えれば幸いです。
投稿させていただきます。(俳句は投句とか送句とか言いますが、歌の方は投歌って言いますか?)
*新しき宇宙飛行士(アストロノーツ)のお二人に月読の加護あれと祈るよ
(先日、14年ぶりに新しい宇宙飛行士が発表され、記者会見もありました。もしかしたら月に行く可能性もあるお二人がどうか無事にその日を迎えられますように、と祈らずにいられない。…宇宙ってやはり、“夜”っぽいし、“アルテミス計画”のアルテミスは月の女神で、日本なら月の神様はツクヨミだから、守ってあげてね、と…)
*宇宙(そら)翔(かけ)る宇宙飛行士(アストロノーツ)の夢つかみスタートラインに立ったは二人
(今回選ばれたお二人。まだこれから大変だと思いますが、絶対宇宙へ上がって欲しいなー、と。それにしても、“世界銀行”ってあまりよく判らんな、と思ってたら、トルコ、シリアの地震のニュースの中で、「世界銀行の試算では…」みたいな文言が聞こえました。諏訪さんという方は防災とかの部門に携わっていらっしゃるらしいから、もしかしたらそういう試算とかやってらっしゃるのかなと思ってしまいました)
*嬉しさと不安が混じる表情の卒業生達マスク外して
(宇宙から地上へ帰ってまいりました。マスク外して緊張の面持ちの卒業生の皆さん。用心してか事情があってか、外さずに出席した卒業生の皆さん。コロナで大変だった三年間でしたね。大学生にしても、大学生活の半分以上の時間大変だったかと思います。皆さんの未来が良きものでありますように…)
えー…、やはり時期的に梅に関する歌の話が多いですね。うちにあるのは紅梅一本ですが、近所の神社などにあるのが楽しめます。近所の神社は縣(あがた)神社といって、祭神はコノハナサクヤヒメです。境内には見事なしだれ桜もあるんですよ。梅と言えば菅原道真公ですが、京都には道真公の乳母が道真公を祀った「菅原道真公信仰発祥の地」 という神社があります。(「原日出子の京さんぽ」という番組の再放送で、今日やってました。“間之町通(あいのまちどおり)”という通りだそうです。…“発祥の地”があるとは…さすが京都…。)
やたら暑くなる今日この頃、すぐに桜の出番かと思うとまた寒くなり…、三寒四温ってことでしょうか…。どうか、体調を崩されませんよう…。では。
☆鏡には愛した人の残像が さよなら書いた口紅折れる 浅間山明鏡止水さん
★ひとしきり風のきびしき声を聞く恋の残像さらってゆけよ 夕庵
恋にはいろいろな形が存在するものですね。
もう遠い過去のこととなりましたが、やはり忘れられない輝きを時に思い出したりして・・・
☆野良猫は牙むき激しく威嚇する われらも声上ぐ反戦のうた
☆池の面に揺らぎつ映るしだれ梅 鯉はぽあんとあぶくを吐けり
☆スニーカーの紐結びなおして何処までも歩けそうな気の今朝の一歩は
どうぞよろしくお願いします。
浅間山明鏡止水
春さればまづ咲くやどの梅の花独り見つつや春日暮らさむ 山上憶良
ながめつる今日は昔になりぬとも軒端の梅はわれを忘るな 式子内親王
今も昔も恋する心は同じということでしょうか。
昔、憶良は貧しく子供も多い下級役人だったと聞いたような気がします。定家などと違いつつましくも思えます。
梅の花散らまく惜しみ我が園の竹の林に鴬鳴くも
小監阿氏奥嶋
一回の不首尾にはめげない,明るい将来を期待する強さも感じられます。
私の返歌への返歌、ありがとうございます。
又、返歌させて頂きます。
⭐️極北の見上げる月は霞めども酷き寒さに春は兆すや
ポエットMさん
★ 極北の戦禍の地にも草の芽のひとつふたつと春は兆すや
みっちっち
酷寒のウクライナにも少しずつ草の芽吹き、春の兆しがあればいいですね。
国際情勢にも雪解けが待たれますね。
よろしくお願いいたします。
早速に返歌を頂きありがとうございます。
初々しい半玉さんの伏し目と、まなじりに引かれた紅に、微かにほころぶ梅の花にも
似た、爽やか色香が漂います。この取り合わせの絶妙さに感嘆しきりです。
なお、関東での「半玉」は、京都では「舞妓」と呼ばれているようですね。
京都辰巳橋でお会いした舞妓さんと、吉井勇歌碑を思い出し、懐かしく感じました。
宜しくお願い致します。
早速に返歌を頂きありがとうございます。
破壊つくされた街にたたずむウクライナの民は、未だ厳しい寒さの中、
奪われた国土を取り戻すため、さらに愛する者のため意気高く戦っていることと思います。
酷薄を極めた冬の寒さは未だ厳しいものの、月がおぼろに霞み微かな春の兆しが
感じられる、そんな情景を詠んでみました。ロシアの即時撤退を願いつつ…。
★極北の見上げる月は霞めども 酷き寒さに春は兆すや
ポエット・M
これからもよろしくお願いします。
いつも早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
花の少ない早春に、春の到来をいち早く告げる梅の花は、まさに「一輪ほどの温かさ」を
運びつつ、寒さに縮んだ私たちを励ましてくれる花でもあります。
出詠頂いた三首とも、情景がすっきり浮かび完成度が上がっていると考えます。
歌詞研究の賜物と思っていますが・・・。
一首目の北野松原の北野天満宮は「雪月花の三庭苑」のうち、梅花鑑賞の「花の庭」と
呼ばれており、道真公ゆかりの梅50種約1,500本があり、花時の今、約2万坪の境内一円に
紅白の梅が咲き競っているとのこと。
また、Kenさんの【詞書】で記された和歌は、道真公が無実の罪を着せられて太宰府へ
左遷される前に、大事にしていた梅の木を前にして語り掛けるように詠んだ歌として
有名ですね。
「梅はこぼれる」を、少し視点を変えて詠んでみましたが、いかがでしょうか。
★道真に詠まれし梅の咲き満ちて 忘れじの春 匂い立つがに
これからもよろしくお願いします。
☆うす闇に仄かに香る梅の花 光り乏しき世にも咲きつぐ ポエットMさん
★半玉の伏し目愛しやまなじりに紅ひく朝の梅匂う苑 夕庵
日本ののどかな春の訪れですといっておられない心境ですが・・・・
おはようございます。
返歌させて頂きます。
⭐️うす闇に仄かに香る梅の花 光り乏しき世にも咲き次ぐ
ポエットMさん
★ 白梅の上枝(ほつへ)にかかるおぼろ月 光乏しき人も見上ぐや
みっちっち
我々は風流におぼろ月を見上げますが、戦禍のウクライナの人々は、同じ月を瓦礫の先に見上げるのでしょうか。
少しでも早い解決を望みますね。
よろしくお願いいたします。
浅間山明鏡止水です。
短歌投稿します。
「詞書」全国各地で梅の花が咲き誇っています。梅と言えば菅原道真、彼は太宰府に着く前に「東風吹かば匂いおこせよ梅の花 あるじなしとて春な忘れそ」と和歌を詠んだことは余りにも有名です。そしてこの梅の木が道真公を慕って一夜のうちに京都から太宰府に飛来したと伝えられるのが「飛梅伝説」です。そんなロマンチックで有名な梅を北野・大宰府天満宮、熱海梅園から詠んでみました。
京都府「北野天満宮」
「道真が愛した名木今もなお 境内一円梅はこぼれる」
福岡県「大宰府天満宮」
「大宰府に飛梅伝説残る木が 道真の怨念今日に至も」
静岡県「熱海梅園」
「自然美眺める公園のんびりと 梅愛でながら足湯楽しむ」
※「北野天満宮」「大宰府天満宮」のどちらかをご指導いただけると幸です。