第二部「口語短歌・水曜サロンの会」(その121)ネット歌会
短歌の返歌を歓迎します!!
☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。
☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 返歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
☆☆☆ 「ネット歌会」について
「ネット歌会」は、「お題」を決めて短歌を詠みあうという方式では
なく、「水曜サロン」へ掲載された、各位の歌に対して「返歌」する
という自然発生的な歌会です。従って掲載された歌の中に自分に響く
ものがありましたら、それへの返歌として大いに詠んで頂き第二部の
コメント欄に記入して頂ければ幸いです。
「咲き競う 淡紅梅」
☆------------☆ 「ネット歌会」開始 ☆-----------☆
「ネット歌会」として展開された詠歌を掲載致します。
注) ☆:元歌 ★:返歌
☆朝顔の 萎れし姿 そこはかに わびしきものは なきにしもあらず
浅間山明鏡止水さん
★鉢植えの朝顔育てしあの頃は 苦しき恋も知らで 幼き
夕庵さん
☆まだ先も 孫と約束 遊園地 止まぬワクワク どちらが子供
西BOOさん
★内臓がひっくり返る経験の ジェットコースターもう乗らないぞ
夕庵さん
☆春の風 しかしながらも ふと我に いまだ2月に早すぎないか
西BOOさん
★温暖化にすべてのものが狂いだす 今年のスキーは雪借りてくる
夕庵さん
★温暖化この先いつまで続くのか 20年後のスキー場は
西BOOさん
★今はもう美山も遠し雪のなか古りし神社に詣でしことも
夕庵さん
★節分に鞍馬寺ゆく雪の中 一番の矢を取りし思ひで
西BOOさん
【詞書】山椒の佃煮は鞍馬の名物です
★ピリピリと山椒の佃煮舌を刺す鞍馬の天狗ご機嫌斜め
夕庵さん
★叡山線乗りて早々雪国に 終点下車し雪上登山
西BOOさん
☆湯豆腐の熱きが身のうちつらぬきて 京の「奥丹」はやも暮れゆく
夕庵さん
★知恩院の参り帰りに湯豆腐を お勘定みて冷汗流す
西BOOさん
★雨の日は豆腐一丁あればいい ことこと踊れば今が食べ時
夕庵さん
☆2月とて 雨の降る日が続けども 雪合戦した昔懐かし
西BOOさん
★窓に降る雨の日は好き ひとりきり 音なき春の雨ならなおさら
夕庵さん
「ヒマラヤ雪ノ下」
☆湯豆腐の熱きが身のうちつらぬきて 京の奥丹はやも暮れゆく
夕庵さん
★湯豆腐の湯気のぬくみを ふうふうと 共に味はふ夫婦なりけり
みっちっちさん
☆同じ人想いし人よ 今日からは 恋敵とふ あの日のふたり
みっちっちさん
★恋敵ひそかに勝ると自負めいて いつか気づくを期待して待つ
夕庵さん
★片恋を諦めし夜の 梅が香の 甘きに泣きし青春にゐて
みっちっちさん
★そこはかと香の漂よいぬ白梅は 気品に満ちてあなたのような
夕庵さん
★白梅の香に酔ひしれて 君のこと 苦しき恋に涙せし夜
みっちっちさん
☆稜線におぼろ月見て 山ホテル酒酌み交はし考(ちち)のうんちく
みっちっちさん
★楽しみは酒酌み交わすバッカス(酒神)も呼びて同胞久の集いに
夕庵さん
★ぐひ呑みは一品ものの有田焼 酒は甘めで会話弾みぬ
みっちっちさん
★萩焼の茶器は退職記念にて すっかり馴染みて手に収まりぬ
夕庵さん
★茶掛には 夢の一字の 草書体 京の茶の師の達筆なりし
みっちっちさん
★色紙には太い楷書の文字「翔」と 君に送らむ旅立ちの日に
夕庵さん
★「翔」の字の回りに友らの文字並び 端に目立たぬ君のちさき字
みっちっちさん
★目立たぬも確かな足で社会へと きみの名刺はまだ新しい
夕庵さん
★島出ると 決めて少年 確かなる 歩みで春の 港に立ちぬ
みっちっちさん
★息(子)を送る母の心配尽きぬとて故郷の味郵パックで出す
夕庵さん
☆あえて世にあらがうごとく咲く花よ 河津桜は凜と際立つ
ポエット・M
★人の世のかなしきことに かかわらず山桜咲く月ヶ瀬の里
夕庵さん
★君偲ぶ香り切なく月ヶ瀬の 岸に相みし紅梅の花
ポエット・M
★紅梅のひと枝手折り籠もり居るあなたに届けむ春の息吹を
夕庵さん
★届きたる紅梅ほのかに香りいる 伏せたる吾に春は確かに
ポエット・M
★籠もり居ては感嘆詞など見つからぬ ケトルの笛に追い出されたり
夕庵さん
★籠る日に氷雨は降るもブーツ履き 冬芽膨らむ森に分け入る
ポエット・M
★森ふかく分け入り行きて遠近の 樹の精たちの言葉探しぬ
夕庵さん
☆------------☆ 「ネット歌会」了 ☆------------☆
「咲初めるアネモネ」
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2) 「水曜サロン」に掲載された短歌への返歌を「第二部」のコメント欄へ
投稿願います。出詠頂いた返歌は、そのまま掲載します。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(5) 掲載順序は原則、本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(6) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了
浅間山明鏡止水です。
2月28日分短歌投稿します。
「詞書」源氏物語や紫式部日記・紫式部集には和歌(巻名歌等)が沢山ありますが、その和歌の返歌を口語短歌で提出します。返歌は源氏物語の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・単語や自然・地名からヒントをもらい詠みます。今週は源氏物語巻名歌から2首、紫式部集より1首の計3首提出しますのでご指導よろしくお願いします。
源氏物語巻名歌・7賢木(さかき)
歌の背景
源氏二十三歳。源氏とのことを諦めて、伊勢に下ることになった六条御息所の住む野宮を訪れたが、長い無沙汰の弁解は決まりの悪いような思いがして、源氏は榊の小枝を御簾の下から挿し入れ、「変らぬ色をしるべにてこそ、斎垣も越えはべりにけれ。さも心憂く」と言葉をかけると、六条御息所が歌を贈ってきます。
「神垣は しるしの杉も なきものを いかにまがへて 折れるさかきぞ」 六条御息所
「少女子(おとめご)が あたりと思へば 榊葉の 香りをなつかしみ とめてこそ折れ」 光源氏
返歌
「穏やかな 榊に託す 恋ごころ 控えめなゆめ 許せるものを」
「少女子は かの君ならば 想うとき 切なさありて こころときめく」
紫式部集・7
「西へ行く 月のたよりに たまづさの かきたえめやは 雲のかよひぢ」
返歌
「切なくて むせび泣く夜は 雲路こそ 引きずる想い 乗せるたよりも」
夕庵さんへの返歌です
⭐️早春の日差しを集め飛鳥路の 亀は深い眠りのなかに
夕庵さん
★飛鳥路の亀は目覚めて 大あくび 一声鳴きて黄泉めける春
みっちっち
よろしくお願いいたします。
☆あんぱんをへそから割りて 風光る 植物園のベンチに君と みっちっちさん
★懐かしきアンパンならば駆けよりて(やなせたかし)と半分こする 夕庵
☆傘さすも 濡るるも君と 今日の雨 ことさら匂ふ御苑の梅よ みっちっちさん
★きさらぎの空気も凍てつく庭隅にほのか漂う白梅の香は 夕庵
☆たてがみを靡かせ 雨のトラックの 春泥浴ぶる鼻差のゴール みっちっちさん
★金髪をたてがみのごと逆立ててテレビ賑わす若者数多(あまた) 夕庵
夕庵さんへの返歌です
⭐️懐かしきアンパンならば駆け寄りてやなせたかしと半分こする
夕庵さん
★悲しみは半分こして 喜びは 二倍に増やし 君と分け合ふ
みっちっち
⭐️きさらぎの空気も凍てつく庭隅にほのか漂う白梅の香は
夕庵さん
★梅が香に春月さへも 酔ひしれて 時におぼろに 見へ隠れたり
みっちっち
⭐️金髪をたてがみのごと逆立ててテレビ賑わす若者数多
夕庵さん
★ライオンの子よ たてがみを 靡かせて 大草原を駆け抜けてゆけ
みっちっち
よろしくお願いいたします。
☆相当に良くなりつつも完治せず 春風 眩暈治癒してくれよ 西BOOさん
★気のおけぬ友と笑って語らえば ひととき忘れる持病の腰痛 夕庵
よろしくお願いします。
☆梅が香に春月さへも酔ひしれて 時におぼろに 見え隠れたり みっちっちさん
★会う友は幼日のこと伝えるが記憶はおぼろに蘇りこぬ 夕庵
☆悲しみは半分こして喜びは二倍に増やし 君と分け合ふ みっちっちさん
★喜びは何倍となりいつ迄も心のなかに熟成してをり 夕庵
☆ライオンの子よ たてがみを 靡かせて 大草原を駆け抜けてゆけ みっちっちさん
★マラソンでごぼうぬきして掛け抜けば月桂冠は君の頭上に 夕庵
よろしくお願いします。
夕庵さんへの返歌です
⭐️喜びは何倍となり いつまでも 心のなかに熟成してをり
夕庵さん
★両親の我への愛は いつまでも 心のなかに残り続けり
みっちっち
⭐️会う友は幼日のこと伝えるが 記憶はおぼろに蘇りこぬ
夕庵さん
★亡き父の胡座のなかに包まるる ぬくき記憶のおぼろなりけり
みっちっち
⭐️マラソンでごぼう抜きして駆け抜けば 月桂冠は君の頭上に
夕庵さん
★辛口の月桂冠で乾杯す 君の勝利に酔ひしれながら
みっちっち
よろしくお願いいたします
☆石舞台 時の権力操りて 今は何をや 思いぬるのか 西BOOさん
★石室の闇より光る月の夜は 狐の美女も踊りだすとや 夕庵
よろしくお願いします。