昨日、雨模様で散歩にも出られないこともあり、細君からの誘いもあり最近、静かな評判となっている「PERFECT DAYS」の映画を見に横須賀汐入のHUMAXシネマズに行って参りました。
「咲き競う 河津桜」
この映画はご存知の方も多いと思いますが、第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞に輝いた、役所広司が主演を務める人間ドラマです。上映時間は二時間五分ほどでした。
東京・渋⾕でトイレ清掃員として働きながら静かな日々を送っていた男が、姪等との再会をきっかけに、過去に目を向けていく様子がドキュメンタリータッチで淡々と描かれていました。
同じ時間に⽬覚め、同じように朝⽀度をし、同じように働く。その毎⽇は同じことの繰り返しに⾒えますが、同じ⽇は1⽇としてなく、男は毎⽇を新しい⽇として⽣きていました。男は小さな木の苗を育て、⽊々を愛し、⽊々がつくる⽊漏れ⽇を慈しみつつ眺め、その景観をフイルムカメラに撮り続けていました。
「白花水仙」
掃除をするトイレには、建築家、板倉竹之助さん、隈研吾さん、坂茂さんをはじめ、様々な有名建築家の作品が登場しました。暗くて湿ったイメージの、かつての公共トイレとは大違いのスタイリッシュな印象を受けました。
無口で武骨、でも心根が暖かくお人好しで面倒見がよい男。この男を演じた役所広司の素の品格が滲む「演技しない演技」が垣間見える上質な映画であったと、今改めて考えています。
「咲初める 白梅」
一つ一つの当たり前が小さな幸せで、その小さな幸せの営々とした積み重ねの日々。その当たり前の日常こそが実は大きな幸せであり「PERFECT DAYS」なんだと改めて感じました。
ロシアの侵略により、破壊し尽くされたウクライナの惨状、イスラエルハマス紛争の悲惨な状況、さらに、能登半島地震の現状に触れこの想いは、さらに募っています。
『世界の涯ての鼓動』等のヴィム・ヴェンダース監督と、役所広司が組み、柄本時生のほか、中野有紗、アオイヤマダ、麻生祐未、石川さゆり、田中泯、三浦友和らがキャストに名を連ねています。なお、田中泯の踊りの凄さと、存在感が光っていました。
marimariです。
役所広司さん、活躍されていますね。
昨日でしたか、テレビでこの映画に出演しているダウン症の青年のことを特集していました。
仕事柄、ダウン症の方とも関わっているので、とても興味深く見ました。前向きな姿を見て、本当に素晴らしいと思いました。
機会があったら是非映画を観てみたいと思いました。
この映画は本当に良い映画のようですね。
役所広司さんの演技はいつもごく自然で、私たちも無理なくその物語の中に入って行けそうですよね。
私はまだ観ていませんが、助演陣もそれぞれがその役の人物になりきった演技は素晴らしいのではないかと想像しています。
特に高齢のダンサー田中泯さんの役者としてもどんな役もその人物になりきって鬼気迫る演技は素晴らしいと思っています。
コメント頂きありがとうございます。
「PERFECT DAYS」の映画には、多くの俳優さんが、短時間ですが出演され、
印象に残る場面が積み重ねられています。その中にダウン症の青年が
タカシ(柄本時生)と仲良くしている場面もあり、ほのぼのとした映像に
なっていたとの印象があります。
marimariさんも仕事柄、ダウン症の方とも関わっておられるとのこと。
諸々大変なお仕事の場面もありましょうが、彼らの持つ真っすぐな眼差しを信頼し、
見つめる先を共有していくことが、今の時代大切と感じます。
この映画のような、淡々とした場面の展開の中で、大幅に見る方の判断に委ね、
考えさせてくれる映画は最近少ないですが、お勧めと考えます。
これからもよろしくお願いします。
いつも、温かな想いを込めたコメントを頂きありがとうございます。
トイレの清掃員として働く、役所広司さんの演じる平山の日々の生活を淡々と
描いた作品ですが、平板故に込められたメッセージの重さを逆に感じました。
もちろん映画ですから、「虚構」が前提ですが、日常と、そこに関わってくる
物語との絡みが、一つ一つ意味を持っていると後で分かる仕掛けになっていると
感じました。特に、幾たびか描かれる木漏れ日の場面が印象的でした。
また、コメントで触れられたダンサー田中泯さんですが、今回はセリフは
ありませんでしたが、ダンスも含めて圧倒的な存在感と感じました。
これからもよろしくお願いします。