白鳥の北帰行が、ニュースとして伝えられて大分経つが、当地では白鳥の圃場での一休みは、今が最盛期の感じである。 夜でも、白鳥のご馳走様の「お礼」の挨拶の声が、「カゥオー、クゥアオー」と真っ暗な空から落ちてくる。
一昔、ふた昔前は、圃場の落穂拾いをするのが、年配者の仕事であった。 そして、白鳥は其の後に落穂を拾おうとしても、なかなか見つけられるものではなかった。 そんな訳で、昔は白鳥がこの辺の圃場に降りるのは、稀であった。
あっちにも、こっちにも白鳥が降りるところを見ると、大分、白鳥の事を考え落穂を沢山落としてくれる人が多いようである。 ちなみに、我が家の圃場に白鳥が降りることはまず無い。 大体にして、仕事を丁寧にやれば落穂は殆ど出ないものである、コンバインが故障していなければ・・・ 。
本日、民主党の「ほら?話」の説明会があったので、参考までに聞いてきた。
テーマ『農政の大転換「個別所得保障モデル対策」』とあった。 水田面積10a当たり、15000円の米作による損失補てんという説明であった。 解りにくい、補助金よりシンプルに農民に直接と言うのは、ゴマカシがなくていいのかも知らん。
だがこれは、説明をいかに付けても農民当事者にとっては、土地改良事業費の返還金、賦課金の補助と言うこと以外の何者でもないという結論であろう。 土地改良事業は、時限立法で終了後は、所有者責任でその初期的状況を維持する事を原則に、終止符を付けるべきであった。 組織は解散とすべきであった。 其の維持の為の持続的組織は作るべきではなかった。 40%の余剰土地改良水田を、農民に背負わせた責任は誰が取ったのか、未だ、誰が取ったと言う話は聞いたことが無い。 経費を40%削減したと言う話も聞かない。
土地改良事務所に勤めている事務員は、自分達の仕事を作るため仕事をしているようで、皆、見るからに、農民に寄生する肉豚状態である。 土地改良区に勤めている人を想像していただければ、理解して貰えるだろう。
いまどき、農業で『おまんま』が食えないと云うことは無いが、嫁サンと二人で補助金無しで、生きていけると声高に言える人は、誰か居るだろうか? 10a当たり、15000円と言う数値は、ちょうど土地改良区に支払いをして、無くなる様な金額で特に有り難いと思うことを期待しては、的外れである。
農民に、経常的に掛かる経費を、一日も早く『0円』 に政治的に誘導することが、補助金より必要なことではないか。
土地改良事業と同じ事を、個人でやろうとすれば、概ね1/2~2/3の費用で住むと云うことが巷で言われていることは、あながち嘘と言うことではないだろう。