シュルイのブログ「エコ魂」

スケールの大きい小心者のこの私。地球の未来を憂いて早四半世紀。地域活性と持続可能な社会を目指す日々を綴ります。

その辺の生物多様性

2010年05月31日 | Weblog
せっせと水菜を収穫しているこの男性、三島のとある土地を借りて畑をやっております。
この場所、写真ではゆるやか~~な斜面に見えますが、実は結構な傾斜です。
ワタシも時々手伝いますが下から上に登るだけで息が上がるし、足が疲れる。

そして、この畑の特徴は傾斜だけではない。
写真を見てもわかるとおり、雑草生え放題なのです。
と言っても野菜が植わっているトコロは一度耕すのでそんなに生えてないですよ。
「そんなに」ってのがミソ(笑)

彼は自然農法で野菜を育てていて農薬はもちろん、肥料も使っていないのです。
そして更に、畑の敷地内で何も植わっていないトコロは雑草がボーボーです。

何かを植える時は雑草が生えたまま耕してそのまま土に雑草を混ぜるワケです。
それが肥料になる、と。

まぁ有機農法とか自然農法とかはやはり難しいものらしく、
なかなか思い通りにいかないのが現実ではありますが、
この畑で採れたモノは安心して食べられる!!

普段の買い物も出来れば無農薬のモノだけを買いたいが
なかなかそーもいかん。
いっそのコト、無農薬野菜だけしか周りで売っていなければ迷わず買えるのにな~。

それにしても、化学物質を使った農薬って一体どれくらいの害があるんだろう。
環境に様々な変化が現れ、弊害が起きてはいるが
コレとコレが農薬のせい!っていうハッキリした因果関係は証明しづらいですよね。

周りの畑はみんな普通に農薬を使っているし、
全体を一気に耕すし雑草なんて全然無い。
育てている野菜以外は茶色の土だけなのね。
今まではそれが「畑」だと思っていたし、
そういう畑がば~っと広がっている風景なんかを見ると
「自然がいっぱいだなぁ」なんて感じていた。

けど、最近はちょっと怖く感じる。
前にも書いたけど、ワタシは三島フォレストクラブなる団体で森林保護の活動をしている。
昔に植林したヒノキの森は、全く手入れされていないと
その土地はひょろひょろとしたヒノキばかりで、他の植物が全然ない。
地面が茶色なんである。

けど、手入れをしている森や、本当に自然のままの原生林は
色んな植物があって、緑色なの!!!!
もちろん冬は植物も少ないけど、春が近づくにつれ、
段々と緑が豊かになってきて、植物だけじゃなく色んな虫が出てきて
そこに足を踏み入れるのがワクワクするんですよ~~~!!

歩く感触だって違うんだから!!
ヒノキだけの茶色の土地は硬い地面なのに
色んな植物がある場所は土がフッカフカ!!
小さな草やコケだったり、朽ちて積もった葉や枝などがあり
それを食べる微生物がいて、豊かな土壌になるんですねぇ。

大きいのも小さいのも、それぞれの生物がそれぞれに作用し合って
その場所の自然を形作っているんですよ~。

でもそーゆーのって森だから特別ってわけじゃないですよね。
「畑」って人間が勝手に作ったモノだもんな~。

本当なら土のあるトコロには色んな植物が生えているのが普通でしょ。
彼の畑に行くと「う~~む、これが生物多様性かぁ~~~」と実感します。

その辺の土手とか空き地でも、ちょっと気を付けて見ると
ホント~~に色んな植物が生えてて面白いですよ。
さらに良く見ると虫の種類も豊富です。
道ばたに雑草の花が咲いてるのを見つけて「カワイイなぁ」なんて喜んでると、
ある日草むしりされててショック受けたりするんだよねぇ。

年寄りは草むしりが好きだ。