シュルイのブログ「エコ魂」

スケールの大きい小心者のこの私。地球の未来を憂いて早四半世紀。地域活性と持続可能な社会を目指す日々を綴ります。

「パンデミックが変える世界~海外の知性が語る展望~」

2020年04月29日 | 持続可能な社会
2週間程前、NHKスペシャル
「パンデミックが変える世界~海外の知性が語る展望~」という番組を見ました。
とても為になる内容だったので再放送やオンデマンドなどで多くの人に見て欲しいなー。

3人の知識人が、コロナによって世界がどう変わるかという事を話すのだが、
その中でもフランスの経済学者・思想家であり、歴代政権の顧問も務めたという
ジャック・アタリ氏の話が特に印象深かったです。

パンデミックという深刻な危機に直面した今こそ
「他者のために生きる」という人間の本質に立ち返らねばならない

協力は競争よりも価値があり
人類は一つであることを理解すべきだ

利他主義という理想への変換こそが人類のサバイバルの鍵である


利他主義というのは、他人のために自分を犠牲にしなさいというのではなく
「合理的利己主義にほかならない」そうである。
自分が感染しないためには他人の感染を確実に防ぐ必要があり
利他的であることは、ひいては自分の利益になる。
国単位で考えても、世界の国々が栄えていれば
市場が拡大し、長期的に見れば自国の国益になる。

これは全ての事に言えると思うが
今のコロナウィルスに置き換えると全くその通りだという事がよくわかる。
自分や、自分の家族さえ感染しなければイイや、などという利己主義では自分を守れないのだ。

ホームセンターやドラッグストアで働く友人が、
マスクなど品切れや品薄の商品についてクレームを言う客に疲れ果てている。
利他主義は他人を思いやる気持ちも含まれていると思う。
クレーマーには「これからの世の中、それじゃーいけないよ」と教えてあげたい。
みんなが大変な時こそ、奪い合うより、協力したり助けたり優しくしたりしなくては。

そして、3人の知識人のうちの一人は
世界的なベストセラー「サピエンス全史」の著者である歴史学者のユヴァル・ノア・ハラリ氏。
ハンガリーやイスラエルでパンデミックを利用する事によって民主主義が脅かされる事例を挙げ
私たちは政治を監視しなければならないと言っていました。

民主主義に大切なのは政府が間違いを犯した時に
自らそれを正すこと
そして政府が間違いを正そうとしない時に
政府を抑制する力を持つ別の権力が存在するということです、と。

日本はもちろん民主主義国家だけど、政府の政策に国民がいつも満足している訳ではない。
今回、給付金が条件付き30万円から一律10万円になった件は良かったけれど、
公明党があれほど強く言わなかったら、そのままだったのだろうか?

466億円かけて配布する布マスクに多数の不良品が混じっており、
受注した会社は4社なのに3社しか社名を公表しないのは何故か?
466億円から、90億円で収まることになったのはどういう経緯なのか、
その内訳や詳細はわからないままだ。

コロナ対策の最初の頃言っていた、お肉券だの旅行券だのは今も実行する予定なのか?
一体どうして、そんな限定した業種のみにお金を使う政策を考えたのか?

民主主義のはずだけど、国民には明かされないままの事が多いのも事実だ。

ハラリ氏は「結末を選ぶのは私たちです」と言っていた。
「結末を選ぶ」ために私たちがすべきこと、出来ることは何だろう?

とかなんとか、難しいことはわからないクセにわかってるフリして色々書きましたが。
最後に、ちょっと笑える話。
3人の知識人のもう一人、国際政治学者のイアン・ブレマー氏は
コロナ後の世界の秩序が変わるだろうと、まくし立てる様に話していたのだが
対談の最後の「人々への提言を」との問いに
「犬を飼うべきだと思います」と答え、インタビュアーを
「どういう意味ですか?」と困惑させていた。
ひるまず続ける。「犬は良いですよ。一緒にいると心が落ち着きます」

あぁ、癒やされるという事ね。
「バカバカしいと思うかもしれせんが、実効性があります」
たしかに、アニマルセラピーというものがあるくらいだから
素人が思う以上に精神的に良いのだろうなー。

色々ためになる番組でした。


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1 コメント

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ぼちぼち (沼津のおやじ)
2020-05-03 11:14:30
只今求職中です。連休明けには色々歩いていきます。
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