シュルイのブログ「エコ魂」

スケールの大きい小心者のこの私。地球の未来を憂いて早四半世紀。地域活性と持続可能な社会を目指す日々を綴ります。

イナゴとおばあさん

2020年10月19日 | 畑にて

畑にいたツチイナゴ。
うちの畑は農薬使っていないので、虫には天国だろーなー。
野菜を食べちゃう虫は駆除するけど。
イナゴと言えば、佃煮がある。
が、子どもの頃からの記憶をたどっても、どこかからお土産でもらったとかで
食卓に上った事はあった気がするが、もし今出されても食べるには勇気がいるなぁ。

だが、少なくともお年寄りには馴染みのある食べ物だったようだ。
以前、とあるお婆さんから、戦中か戦後か、とにかく食べ物が無かった頃にイナゴをとったという話を聞いた。
(写真のツチイナゴでは無いようだが)稲に沢山付いているイナゴは、農家にとっては害虫なので
イナゴを穫らせてくれと頼むと、どーぞどーぞと穫らせてくれたとか。
麻袋にいっぱいとって、羽と足をむしって調理したとか。
そのお婆さんは語り口が良くて、とても話が上手で聞いていて面白かった。
録音か録画しておけば良かったなぁと今でも思うほど。

その他にも、お年寄りの話を聞いてみると
昔は「醤油絞り」という商売があったとか、
ほんの数十年前の事なのに、初めて知ることもあり、興味深い。
教科書に載るような大きな出来事ではなく、日常だけど今とはまったく違う驚きと新鮮さ。
その年代の人がいなくなったら、忘れ去られてしまうのではないかと思うと、もったいない。
今みたいに動画はおろか、写真でさえも残っていない日常の風景。

衣食住など身の周りの事を、自分や家族や地域の人の手で行っていた時代。
今よりも、昔のほうがずっと器用で工夫があって臨機応変でたくましく生きていたんだろうなあ。
今の便利さはとてもありがたいけれど、必要なものがすぐに買える店やスマホや家電が無かったらと想像すると
私は一体どれほどの事が出来るんだろう?

今と昔で、どちらが良かったとか言うつもりは無いし、比べる意味は無いけれど
学ぶ事はたくさんありそうだし、単純に面白いから記録に残しておきたいなぁ。