シュルイのブログ「エコ魂」

スケールの大きい小心者のこの私。地球の未来を憂いて早四半世紀。地域活性と持続可能な社会を目指す日々を綴ります。

安さ以外のモノの価値

2023年01月14日 | 持続可能な社会
昨年から(もっと前からだっけ?)様々な物価が上がっているにも関わらず
多くの人々の給料が上がらず、苦しい生活を強いられているという報道を何度となく見ます。

前々から感覚的にモノの値段が上がるのが当たり前だと思っていた。
もちろん、給料もあがるのが前提だけど。
なので、90年代から、日本がデフレになり買い物をする際に値段を重視しすぎる風潮は
ホントにこれで良いのかな~~みたいな感じを持ち続けておりました。

100円ショップ、ファストファッション、最安値を容易に探せるネットショッピング。
安さには飛びつくけれど、値上がりにはとても厳しい社会。
昨今の値上がりは別としても、以前より、例えば天候などの理由で野菜が値上がりすると
ワイドショーやニュースでいちいち大騒ぎすることに疑問を持っていた。
生産者や販売者が気まぐれで値上げしてるわけでもないのに。
報道では「こういう理由で値上げしていますが、買って生産者を応援しましょう」ではなく
「値上げは困る」という消費者の声や、より安いスーパーを紹介するなど
「値上がり良くない、それによってみんなが困る」という印象を与えていないかい?
モノの値段なんて、すべてが時価だろうと思う。

モノには背景がある。
素材そのものや、品質や、どのように生産されたか、どこでどんな人が作っているかとか、流通過程や、歴史あるものなら守るべき意義とか。
だけどまず取り上げられるのは値段なんだよねー。
そこを重視しすぎると、安ければ安いほど良いことのような錯覚に陥ってしまうのではなかろーか。

もちろん、欲しいものが安く手に入るのは良いことだ。
日本は様々な場面で品質もサービスも良く、安価であるというとても良い国なんだけど、
いざ値上げやむなし、という状況になった今。
その良い面に慣れてしまっているのがゆえ、値上げに過剰に反応しすぎなのではないか、と思っている。

お客さんが離れてしまうのでは、と値上げに踏み切れず苦しい経営を続ける企業があったり
企業が儲からないから給料も上がらなかったり、モノの値段を上げられないことによって
むしろ悪いことが増えている気がするのだ。

一方、コロナ禍で「買って応援」とか「食べて応援」というような取り組みもあったり
買い物の指向が、安さを求めるのと対局に上質なモノを選ぶという2極化になったり。
さらにはフェアトレードなど、通常より高くても環境に優しいとか労働者をも守るとかを重視する傾向もあったり。

お金をどのように使うかは千差万別だけど、
その一つ一つが生産者や企業や国など、未来への投資であることを頭の隅に置きつつ買い物をしたいものです。

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