PRINCOの今日のパチパチ
Sidosso Princoちゃんの思わず拍手パチパチ記録
 



これは、むかーし昔、流山の市野谷村であったかなかったか~、さだかでは無い話じゃ。パチパチ!
日本中どこでもそうであったように、村ではお正月には鏡餅をこしらえて、神様仏様にお供えしたんじゃ。そして鏡開きの日にはみんなでお下がりをいただいたものじゃった。ある年の1月11日、みなで鏡開きをする前に、こっそり餅を独り占めしようとする強欲な男がおった。男が、円東寺に忍び込み、ご本尊様の前にある八升餅(実際にはかなり小さいという説もあり)に手をかけようとしたその時、、、、、、


「こら、誰じゃ!このばちかぶりめが!田口トモロヲめ!」


ちょっと内気な和尚に見つかってしもうたんじゃ。
その後、何とかして餅を盗もうという強欲男とそれを奪い返そうとする半股に腹巻き姿の村の若い衆の間で、壮絶な揉み合いとなってのう。


「餅はどこだ!餅はどこだ!」


元来、見失うような大きさのものでは無いし、餅は強欲男の手をとっくに離れていたんじゃが、、、それは御祭り好きの若い衆たちの事、いつしか餅の奪い合いに興奮を覚えたのじゃろう。
もっともらしいセリフを叫びながら、半裸になった仲間同士で餅を奪い合い、柱に打ち付けているうちに、なんと!あろうことか餅が割れてしもうた。

「オーマイブッダ…」

がっくりと肩を落とす村の衆に、和尚は言った。
「いやいや、ええんじゃええんじゃ。この割れ方は吉祥瑞相の証じゃ。今年は豊作間違いなしという事じゃて。カンラカンラカラカラ~」


以来、村の若い衆で八升餅を奪い合うのが恒例行事になり、当時の若い衆のアイドルだった桜田淳子にちなみ、ヅンコのカラカラ餅、ヅンカラ餅、、、、ヅンガラ餅という名になったということじゃ。
やがて、日にちは松が明けた直後の1月8日に近い、日曜日に移されて、近年まで細々と伝えられていたのじゃ。もっとも、淳子の合同結婚式騒ぎでミソが付いて、今では隣村の三輪野山の非常によく似た名前の行事にすっかりお株を奪われてしもうたらしいがのう。


これが市野谷村のヅンガラ餅仏事の起こりと盛衰じゃて。とっぴんぱらりのぷう。



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