家から見える所に、農協がTPP反対の看板を設置したのだが、具体的に何が問題なのか?
農作物の価格差が大きくなるので国産のものを消費者が買わなくなる。と言う事は商業の一般論としては小学生でもわかる理屈だ。
でも、十数年前の大不作の時は外国からお金の力で安い米を定量輸入して、日本米と抱き合わせでなければ売らない方策をとったのを覚えている。
東南アジアのインディカ米は、まずくて炒飯でしか食べられないと騒いでいた。
そのころカリフォルニア米が日本と同じ品種なので輸入のされると国産米を駆逐するのではないかと騒がれたものだ。
減反政策が非難されたのもこの頃からだ。
だが、翌年生産量が回復すると、輸入は全く問題にされず、減反政策への批判も影を潜めてしまった。
減反政策は政府(農林水産省と選挙の票集めの為の議員)の方針だったが、農協はどんな立場で動いていたんだろうか?
今もTPPでは反対の姿勢しか見せていないが、美味しければ輸出する事も出来るって、実例があるから室ている筈だ。しかし、そんな事を言う人は表には出てこない。
テレビの政治解説番組では「農協解体論」がちらほら出てきている。
農協の実態って、消費者にはあまり知られていない、知らせようともしていない。私も漠然としか知らないし、知らなくても平気でいた。
悪口なら、農薬や農作物を斡旋するメーカーの手先。流通を独占し逆らうといじめを行う、前時代の既得権益保護者。なんてのを聞く事が多い。
所によっては地域活性化を成功させている所もあるらしい。
でも、全体的に見ると農家の自立の足を引っ張る姿を良く見聞きする。
消費者に「安全」で「安く」「安定的」に作物を届ける為に、どんな指導をしているのかが全く見えてこない。
農協が率先して政府に、「明るい未来の農業を作るにはこうしたらいい」という提案をした事があるんだろうか?
今年は厳寒で、温度管理の為に燃料を余計に使っているが、原油の高騰で生産コストが跳ね上がっている。と報道されているが、そこに農協からの支援って一言も出てこないのはどうしてなんだろう?
政府に陳情しているのかな? マスコミが取材をしていないだけなのかも知れないんだけどね。
TPP反対するのは構わない、それで得る筈だった消費者の利益をどのように還元してくれるのかを発表して欲しい。