南三陸町戸倉地区南東部、集落道をゆるやかに上がって行くと、道端や農地法面などにオ
オイヌノフグリが群れ咲いています。道はさらに上がって行きますが、オオイヌノフグリ
は途切れずに延々と群れ咲いています。
坂道を上りきる直前、ふと道下の細長い畑に目をやると、藪際にオオイヌノフグリの花を
小さくしたような淡青色の花が群れ咲いています。花の直径はオオイヌノフグリの半分ほ
どしかなく、ガクや葉縁に白毛が密生しています。オオイヌノフグリの仲間でしょうが、
名前までは判りません。
二枚とも2021.3.31撮影
『松江の花図鑑』というサイトに「オオイヌノフグリに似た仲間」という記事があり、こ
こにフラサバソウという植物が載っていて、私の写真の植物と見比べると花や葉がそっく
りです。この種で間違いないでしょう。改めて「フラサバソウ」で検索して、分類や原産
地などを調べてみましょう。
フラサバソウはヨーロッパ~中央アジア原産の二年草で、江戸時代に長崎で最初に採取さ
れたようです。和名ですが、日本の植物を調査した、フランスの植物学者フランシェとサ
バチェの名前の頭を取って「フラサバ草」と名付けられたようです。
二枚とも2021.3.31撮影
オオバコ科クワガタソウ属の二年草で、ヨーロッパ~中央アジア原産の帰化植物。
現在では日本全土に分布し、道端や耕作地周辺、林縁などに生えるが、海寄りに多い。
全体に白い軟毛がある。茎は下部で分枝して地を這い、先端は立ち上がって長さ10~30cm
になる。茎の基部には花の頃まで子葉が残る。
葉は殆どが互生し、葉身は広楕円形で長さ0.7〜1cm、2~4個の切れ込みがある。
先は円くて先端は微突端、基部は切形。短い葉柄がある。
花期は4〜5月、上部の葉腋から短い花柄を出して、直径4~5mmの花を1個付ける。
花冠は4裂し、花色は淡青色~青紫色で濃い縦筋がある。萼も4裂し、花冠とほぼ同長で、
萼片の縁には長い白毛が生える。雄しべ2個、雌しべ1個。
果実は蒴果、直径6mmほどの扁平な球形で、4条の浅い溝がある。
中に種子が4個、種子の長さは2mmほど。
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