里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

サンカクヅル 山葡萄の仲間

2017-03-25 | 日記
山葡萄の仲間にサンカクヅルという蔓植物があります。
山葡萄に比べると蔓が細く、実も小さいながら、同じように食べられます。
これを見つけたのは石巻市雄勝町の峠崎道路沿いで、道に枝を差し掛けている木に
絡みついて、たくさんの実をぶら下げていました。
猛暑の影響でしょうか、早くも濃紫色に色付いている実もあります。
もっとも、色は熟してもまだ酸味が強すぎて、食べられませんね。
子供の頃の記憶では、葉が紅葉する頃になれば多少甘みが出てくるかと。
まあ、山の物ですから、美味しいというほどには甘くなりませんがネ。




                             二枚とも2015.9.5撮影

葉がバランスの好い三角形状ですから、それでサンカクヅルと名付けられたようです。
山を歩いていても先に葉を見つけ、それから実がないかと葉裏を覗き込む、
それぐらいでないと生り物は見つけられません。
何しろ、多くの果実は葉裏に実っていますからね。
このサンカクヅルは深山に行かなくても、集落から程近い耕作地周りの林や、低山の
林道沿いにも自生しています。野山を歩く機会があったら、気軽に探して見ましょう。


                                 2015.9.5撮影

ブドウ科ブドウ属の落葉つる性木本で雌雄異株、本州~九州に分布する。
丘陵~山地の林縁や道路沿いに自生し、巻きひげを伸ばして他の樹木に絡み付き、
高さ6~7mまで伸びる。樹皮は褐色で縦に浅く裂ける。
葉は互生し、 葉身は三角形で長さ4~9cm、幅3~8cm、 先端は尖る。
縁には浅く鋭角的な鋸歯があり、葉柄は長さ2~5cm。
葉と対生して長さ4~9cmの円錐花序を出し、黄緑色の小さな花を付ける。
花期は5~6月で、花弁は5個、開花と同時に帽子が取れるように落ちる。
果実は直径7~9mmの球形、液果で黒紫色に熟し、甘酸っぱく食べられる。
種子は2~4個入り、楕円体で長さ4~5mm。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿