登米市東和町嵯峨立地区北部、広葉樹林内の林道を下って行くと、沢の手前に新しい作業
道があるので、これを数百メートル行くと伐採跡地を抜け、細い枝沢へと下って行きます。
その枝沢近くの作業道や沢沿いに、スゲの仲間が群生しています。
葉や茎は短めで、葉の長さが30cmほど、茎の高さは20cmほどで明瞭な3稜があります。
茎上部には2~3個の側小穂(果実)が、上向きに付いています。
二枚とも2021.5.19撮影
我家にはカヤツリグサ科の植物図鑑が無いので、スゲの仲間について調べることができま
せん。ここは全面的にネット検索に頼ることになります。
「スゲの仲間 側小穂」で検索し、その写真をズラズラと見ていると「黒姫山麓の植物」
という記事によく似た側小穂の写真が載っていて『ヒメシラスゲ』とあります。
改めてヒメシラスゲで検索して各部位の特徴を見比べると、私の写真のものと合致するこ
とから、『ヒメシラスゲ』と同定します。
二枚とも2021.5.19撮影
カヤツリグサ科スゲ属の多年草で、北海道~九州に分布する。草丈は15~30㎝。
山地の沢沿いや湿り気のある窪地などに自生し、赤褐色の匍匐根茎を出して殖えることか
ら、ときに群生する。基部の鞘は淡褐色。葉は幅4~8mmと広く、柔らかく脈が目立つ。
果期は5~7月、茎は高さ15〜30cm、鋭い3稜がある。
頂小穂は雄性で、細く短いため目立たない。
側小穂は雌性で2〜5個付き、直径4〜5mmの円柱形で長さ15〜30mm。ほとんど柄がな
く、直立~斜上する。果胞には長い嘴が付き、長さ3~4mm。鱗片は先が鋭く、果胞より
短い。果実は長さ1.8mmほどの倒卵形で、頂部に短い曲がった嘴がある。
痩果はゆるく果胞に包まれ、広卵形、長さ1.5mm。柱頭は3岐する。
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