里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ミヤマガマズミ 白い集合花

2017-03-11 | 日記
栗原市花山の林道を歩いていると、あちこちで、笠のような形で咲いている、白い
集合花に出合います。林際の低木ですが、スイカズラ科やバラ科には似たような種が
幾つかあるため、花だけでは判りません。
花の拡大写真と、葉の形や葉脈の付き方、葉表がほとんど無毛であることを確認
の上で、ミヤマガマズミと同定しました。




                             二枚とも2016.5.20撮影

仲間のガマズミに比べて、集合花の花数が少なめですね。
秋に熟す果実はほぼ球形ですから、少し扁平ぎみのガマズミとは容易に識別できます。

果実はガマズミ同様、果実酒に利用できます。
ホワイトリカーに漬け込み、一ヶ月ほどで実を引き上げると、濃目のローズピンク
になります。飲むには更に二ヶ月くらい待った方が美味しくなるでしょう。
いつまでも実を入れておくと、黒ずんだ色合いになってしまいます。


                                 2016.5.20撮影

スイカズラ科ガマズミ属の落葉広葉樹で、樹高2~5mの低木。
北海道~九州に分布し、山地の樹林内や林縁に生える。
樹皮は灰褐色。若い枝は灰緑色で、開出毛と小さい星状毛がある。
葉は対生し、葉身は倒卵形~卵形で長さ6~14cm、幅3~13cm、先端は急に細く
なって尖り、基部は広い楔形~円形。縁には浅い三角状鋸歯がある。
表面はほとんど無毛か、長い毛を散生する。裏面は脈に沿って長い毛があり、脈腋
には星状毛の毛叢がある。葉柄は長さ9~20mm、赤みを帯びることが多い。
花期は5~6月で、 枝先に直径6~10cmの散房花序を出し、白い小花を多数付ける。
花序の軸や小花柄には長い毛がまばらに生え、星状毛がまじる。
花冠は直径5~7mm、5中裂して平開する。雄しべは5個、花冠より長く突き出る。
花柱は1個でごく短い。萼片は5個でごく小さい。
果実は核果で、直径6~9mmの球形、9~10月に紅熟する。
核は卵球形で長さ4~6mm、5個の稜がある。


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