里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ガーデンハックルベリーの黒い実

2019-11-21 | 日記
町内の住宅街を散歩していると広めの空地があり、その一角が菜園として耕されています。
夏場はそこに草丈40~50cmの作物が植えられていて、何か小さな実が生っていましたが、別段
注目していませんでした。今は晩秋ですから、そこにはわずかにガラが残されているだけです。

ガラになったので目立つのか、黒い実が少しだけ残されているのを見つけました。
菜園に少し入らせてもらって観察すると、実の直径は1~1.5cmほどで、大きなイヌホウズキの
実のような印象です。花も少し残っていて、これもイヌホウズキの花に似ているので、ナス科の
植物に違いありません。




                             二枚とも2019.11.15撮影

ネットで「ナス科の作物 黒い実 イヌホウズキ」と入力して検索すると、表示されたリストの
1つに「ガーデンハックルベリー」という作物が載っています。
これを開いてみると、私が撮影した黒い実によく似た実が載っているので、たぶんこれでしょう。
ハックルベリー・フィンは「トム・ソーヤーの冒険」に登場する少年の名前ですけど、命名には
何か謂れがあるのでしょうか・・

ガーデンハックルベリーはイヌホオズキの仲間で、西アフリカ原産とされます。アメリカでは
かなり普及していて、ジャムに加工して食べられているようです。疲れ目の予防・改善、視力回復
などに効果のある、アントシアニンが豊富に含まれているからでしょう。
家庭菜園やプランターでも容易に作れることから、近年は国内でも各地で栽培されています。
苗はホームセンターなどでも販売されていて、青森県、岩手県、長野県などでは果実のまま、
或いはジャムに加工して販売されているようです。
関連記事については、下の青字をクリックして参照願います。
クローバー農園のガーデンハックルベリー


                             二枚とも2019.11.15撮影

ナス科ナス属の1年草で、正式和名は不明。西アフリカ原産の帰化植物で、草丈は45~60cm。
4~5月に植え付け、10月頃に完熟した果実を収穫する。
有機質に富んだ水はけの良い畑に苦土石灰を施す程度で、特別な土づくりは必要なく、連作に
よる障害はない。苗を植え付け後、倒れない様に支柱を立てる。
花期は7~9月で、枝先や茎の途中から総状花序を出し、イヌホウズキに似た星形の白い花を
付ける。イヌホウズキの葯は黄色だが、ガーデンハックルベリーの葯は褐色。
果実は直径10~15mm、緑色のうちは未熟で有毒なソラニンが含まれている。徐々に黒熟するが、
表面に光沢があるうちは半熟で有毒のまま。完熟すると光沢がなくなり、無毒になる。
この果実には甘味・旨味がないので生食には向かず、ジャムなどに加工して食べられる。
成分にはアントシアニンがブルーベリーの4~5倍含まれ、眼精疲労や視力回復に効果がある。


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