里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ニガクリタケ 毒キノコ

2017-11-08 | 日記
南三陸町戸倉地区の西部に、標高500m弱の山があって、ここに細いながらも
山道が上っています。山道には雑木の丸太でステップが設けられていて、誰でもが
容易に上られるようになっています。

いま、その丸太にたくさんのキノコが生えています。黄色っぽい小さなキノコは
ニガクリタケで、かなり毒性の強いキノコです。
多くは直径2~3cmですが、ときどき4~5cmと大きくなることもありますから、
食茸のクリタケと間違って食べて、中毒をおこすこともあるようです。




                             二枚とも2017.11.1撮影

ニガクリタケは名前にあるように、口に含むとピリピリした苦辛いような味がします。
口に含み、前歯で細かくして舌に乗せ、どのくらい苦いのか確かめたのですが、もちろん
直ぐに吐き出しましたよ。

苦み成分が多く含まれているため、誤って食べても直ぐに吐き出し、体内に取り込むことは
少ないようです。誤食すると食後3時間ほどで腹痛、下痢、悪寒などの症状があらわれます。
下痢や嘔吐の症状が激しいのが特徴です。大量に摂取した場合には、激しい下痢や嘔吐による
脱水症状、痙攣、ショックなどの症状が現れて死亡する場合があります。
有毒成分はファシキュロ-ル、ネマトリン、ファシキュリン酸、ムスカリン類などです。


                                 2017.11.1撮影

モエギタケ科ニガクリタケ属のキノコで、広葉樹や針葉樹の枯木や切株、杭などに束生する。
発生時季は秋から冬に多いものの、ときに春生えることもあり、ほぼ通年。
傘の直径は1.5~5cmで中型のキノコ。初め半円球、次第に傘が開き、やがてほぼ扁平になる。
色は淡黄色~橙褐色で、中央部は幾分色が濃い。表面に粘性はなく平滑。
しばしば縁に小さな内被膜の残片を付ける。
ヒダは密~やや密で、柄に直生する。色は黄色~黄褐色だが胞子で汚れると紫褐色になる。
柄は長さ3~10cm、直径4~10mm、ほぼ上下同形又は基部が細くなり、中空。
色は傘と同色で、表面は繊維状。
肉は薄く黄色、まれに赤みを帯びる。無臭で、強い苦味がある。



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