最初の写真は2月下旬に石巻市雄勝地区の峠崎を歩いた際、道路下法面に生えて
いた桐で、既に黄褐色の花芽が付いていて、昨秋形成されたもののようです。
幹の直径が30cmほどもある立派な木でしたが、こんな風の強い急斜面に人が植えた
とは思えませんから、風に運ばれた種子が法面で発芽したのでしょう。
キリの種子は小さくて軽い上に、膜状の翼が付いているので、風で遠くまで運ばれます。
十年ほど前ですが、古い茅葺屋根上で発芽している株を見たことがあります。
人の手を介さずとも種子の発芽率が良く、幼木は比類無いほど生長が早いため、
パイオニアプランツ(先駆性樹種)の一つに数えられています。
2015.2.25撮影
次の写真は登米市の米川地区で見かけたキリですが、こちらには花芽が付いておらず、
代わりに昨年の果実が枝に残ったままになっています。
拡大して見ると殻が開いていませんから、これから種子を飛ばすのでしょうね。
いま花芽が無いということは、今年は花を咲かせないのでしょうか。
キリに隔年の傾向があるのか、或いは痩せ地の木ゆえに、隔年になってしまうのか・・
2015.3.6撮影
前述したように、キリは非常に生長が早い木で、その分、材の密度が低くなります。
日本に自生する木の中で最も軽く、比重は0.31しかありません。
密度が低い分湿気を吸収しやすく、乾燥時には含んだ湿気を放出します。
密度が低いことで熱伝導率も低く「火事に遭っても桐箪笥の衣装は焼けない」などと
言われていました。(大火では桐箪笥も衣装も全部焼けてしまうでしょうが・・)
更に、白木の肌が美しく狂いが少ないため、箪笥に最適な材と言われています。
かつて東北は桐の主産地で、南部桐・会津桐・越後桐などが高評価を得ていました。
今は海外産の流入で廃れてしまい、国産材は10%程度しか使われていないとのこと。
中国・アメリカ・ブラジルなどからの輸入材が多いようです。
2015.3.6撮影
ゴマノハグサ科キリ属の落葉広葉樹で、高さ15mになる高木。
中国の揚子江流域が原産地で、古い時代に渡来して各地で栽培された。
これが逸出し、特に北関東や東北では、しばしば野生化した木が見られる。
若木の樹皮は灰褐色で滑らかだが、成木になると縦にひび割れたような皮目が生じる。
葉は対生し、葉身は広卵形で長さ15~30cm、幅10~25cm。
3~5浅裂して五角形状になるものもある。縁に鋸歯はなく、先端は尖る。
花は両性花で、5月頃葉の展開に先立って、枝先の大きな円錐花序に、
淡紫色の花を多数付ける。
果実は長さ3~4cm、先端が尖った卵形の蒴果(さくか)で、成熟すると2裂して
多数の種子を放出する。
いた桐で、既に黄褐色の花芽が付いていて、昨秋形成されたもののようです。
幹の直径が30cmほどもある立派な木でしたが、こんな風の強い急斜面に人が植えた
とは思えませんから、風に運ばれた種子が法面で発芽したのでしょう。
キリの種子は小さくて軽い上に、膜状の翼が付いているので、風で遠くまで運ばれます。
十年ほど前ですが、古い茅葺屋根上で発芽している株を見たことがあります。
人の手を介さずとも種子の発芽率が良く、幼木は比類無いほど生長が早いため、
パイオニアプランツ(先駆性樹種)の一つに数えられています。
2015.2.25撮影
次の写真は登米市の米川地区で見かけたキリですが、こちらには花芽が付いておらず、
代わりに昨年の果実が枝に残ったままになっています。
拡大して見ると殻が開いていませんから、これから種子を飛ばすのでしょうね。
いま花芽が無いということは、今年は花を咲かせないのでしょうか。
キリに隔年の傾向があるのか、或いは痩せ地の木ゆえに、隔年になってしまうのか・・
2015.3.6撮影
前述したように、キリは非常に生長が早い木で、その分、材の密度が低くなります。
日本に自生する木の中で最も軽く、比重は0.31しかありません。
密度が低い分湿気を吸収しやすく、乾燥時には含んだ湿気を放出します。
密度が低いことで熱伝導率も低く「火事に遭っても桐箪笥の衣装は焼けない」などと
言われていました。(大火では桐箪笥も衣装も全部焼けてしまうでしょうが・・)
更に、白木の肌が美しく狂いが少ないため、箪笥に最適な材と言われています。
かつて東北は桐の主産地で、南部桐・会津桐・越後桐などが高評価を得ていました。
今は海外産の流入で廃れてしまい、国産材は10%程度しか使われていないとのこと。
中国・アメリカ・ブラジルなどからの輸入材が多いようです。
2015.3.6撮影
ゴマノハグサ科キリ属の落葉広葉樹で、高さ15mになる高木。
中国の揚子江流域が原産地で、古い時代に渡来して各地で栽培された。
これが逸出し、特に北関東や東北では、しばしば野生化した木が見られる。
若木の樹皮は灰褐色で滑らかだが、成木になると縦にひび割れたような皮目が生じる。
葉は対生し、葉身は広卵形で長さ15~30cm、幅10~25cm。
3~5浅裂して五角形状になるものもある。縁に鋸歯はなく、先端は尖る。
花は両性花で、5月頃葉の展開に先立って、枝先の大きな円錐花序に、
淡紫色の花を多数付ける。
果実は長さ3~4cm、先端が尖った卵形の蒴果(さくか)で、成熟すると2裂して
多数の種子を放出する。
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