シュンランは常緑性多年草ですから、冬の間も緑の葉を茂らせています。
これがシカやカモシカの目に止まり、生息数の多い地域では食いちぎられています。
花も美味しいのでしょうね、食いちぎられて短くなった花茎だけの株もあります。
近年の牡鹿半島では、シュンランの株さえ見たことがなく、十三浜地区では葉がなく、
花だけが咲いている株を見ることがあります。
二枚とも2015.4.2撮影
大崎市鹿島台大迫地区ではカモシカがいますが、大した生息数ではないのでしょう。
雑木林のあちこちで、花茎を伸ばしたシュンランの花を見ることができました。
ただ、葉が少し食いちぎられていて、ノウサギの可能性もありますね。
2015.4.2撮影
ラン科シュンラン属の常緑多年草で、北海道~九州に分布する。
丘陵や低山の雑木林に自生し、やや乾き気味で明るい尾根筋や斜面を好む。
根は太いウドンのようで、本数は少なめ。
葉は地際から叢生し、線形で長さ20~40cm、幅1cmほどと細長い。濃緑色でかたく、
縁には細かい鋸歯がある。
花期は3~5月で、葉の間から2~8本の花茎を伸ばし、丈は10~25cm。
花茎は薄膜状の麟片にゆるく包まれ、茎頂に黄緑色の花を1個だけ横向きに咲かせる。
萼片は長さ3~3.5cm。側弁はやや小さい。唇弁は肉質で白地に赤紫の斑点がある。
花後の果実はさく果で、 長さ4~5cmの紡錘形で、上向きに直立する。
中には長さ1mmほどの微細な種子が、数万個入っている。
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