登米市津山町横山地区南東部、石巻市北上町との境界をなす山地の踏査を終え、山道を麓
方向へ下って行くと、斜面下の林床に、傘が斑模様のキノコが4~5本生えているのを見
つけました。周囲を探すと、他にも10本ほど生えています。
落葉を除けて柄の基部を確認すると、綿毛状の菌糸に覆われています。
ハッキリした特徴がありますから、キノコ図鑑をめくってみれば素性が判るでしょう。
二枚とも2020.10.29撮影
全く素性が判らないので、「きのこ図鑑」をめくって似たキノコを探すしかありません。
ページを半分ほどめくったところで、よく似たキノコがありました。
イッポンシメジ科の「ヒカゲウラベニタケ」で、図鑑の写真は横から撮っているので傘の
斑模様までは確認できませんが、柄の基部が綿毛状の菌糸に覆われていますし、ヒダが密
で柄に垂生しているところがよく似ています。
念のため「ヒカゲウラベニタケ」でネット検索すると、幾つかの記事がありましたが、斑
模様の傘の写真は載っていませんでした。この模様は落葉や腐葉土が載っていたために生
じたものかも知れません。
二枚とも2020.10.29撮影
イッポンシメジ科ヒカゲウラベニタケ属の中型キノコで、夏~秋に広葉樹林の林床に発生。
傘の直径4~9cm、初め丸山形、後に平らに開き、やがて浅い漏斗形反り返る。
色は灰白~淡クリーム色で、後に灰~黒色を帯びる。湿るとややぬめりがある。
ヒダはやや密~やや粗く、柄に垂生する。色は初め白色、後に淡紅色となる。
柄は中実で長さ3~6cm、太さ5-15mm、色は白~灰白色で、基部は綿毛状~ビロード状の
菌糸に覆われる。可食だが多少ほこり臭く、利用度は低い。
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