里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

モミジイチゴ 橙色の木いちご

2017-06-19 | 日記
栗原市栗駒町沼倉の、栗駒ダム周辺の林道を歩いていると、山側法面から枝垂れて
いる低木に橙色の実が生っています。葉の下側に生っているので見えにくいのですが、
時季からしてもモミジイチゴですね。
高い位置から枝垂れている木を見つけて、下にもぐり込んで撮ってみました。

粒々の実がつややかで美味しそう、撮影後に大きめの実を10個ほど食べてみました。
あまり酸味はなく、ほのかな甘みが昔懐かしい味です。
かつては6月下旬に食べた記憶があるのですが、温暖化で時季が早まっているのかも ?




                            二枚とも2017.6.17撮影

和名の由来は、葉がモミジのように、掌状に3~5裂するところから。
ただ、葉の形は変化が多く、殆ど切れ込みの入らないものもあります。

自生地については殆どの植物図鑑が「日当たりのよい山野の林縁などに自生。」となって
いますが、実際の自生地は半日陰が多いですね。1日1~2時間しか日の射さない北向きの
林道法面にも自生していて、ちゃんとイチゴが生っています。


                                2017.6.17撮影

バラ科キイチゴ属の落葉広葉樹で、樹高1~2mの低木。
中部地方以北の本州に分布し、半日陰の崖地や道路法面に自生する。
崖地などから、枝垂れるように傾いて茎を伸ばしていることが多い。
茎や枝にはまばらにトゲが生えているが、キイチゴ類の中ではおとなしい部類のトゲである。
葉は互生し、葉身は卵形~広卵形で長さ5~15cm、掌状に3~5裂し、中央の裂片が長い。
裂片の先は鋭く尖り、基部は心形。縁に粗い欠刻と鋸歯がある。裏面は白色を帯び、脈上にトゲ
と伏毛がある。葉柄は長さ1~5cm。
花期は3~5月で、前年枝の冬芽から伸びた短枝の先に、白色で直径3cmほどの花を下向きに
1個ずつ付ける。花弁は5個、広楕円形で基部は狭くなり、半開する。
雄しべは開花時に直立し、平開しない。
果期は5~7月、果実は核果の集合果で、直径1~1.5cm、黄橙色でほのかに甘く生食できる。




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