仙台市泉区の北部、大和町との境界に聳える長倉山の、中腹を巡る林道で見かけた
ノリウツギの花です。一帯は伐採跡地で、低木や小高木が茂る中に、ノリウツギの白い花
が点々と咲いていました。この木は低木の内から花を付けますから、伐採跡地を踏査すれ
ば、たいてい見つけられます。
ノリウツギは先駆樹種の1つとされます。
荒地や伐採跡地、林道法面などの土が露出した場所に逸早く進出する樹木のことで、
パイオニア・プランツとも呼ばれます。タニウツギ、ヌルデ、タラノキ、アカマツ、
カラスザンショウ、ハリエンジュなどがこれに分類されます。
二枚とも2017.7.14撮影
名の由来は、樹皮の内皮に粘液を含んでいて、これを和紙を漉く際の糊として用いたことから。
別名ノリノキ。北海道ではサビタと呼ぶとか。
ノリウツギの花や葉は、ヤマアジサイやエゾアジサイに似ています。
同じアジサイ属の樹木ですからね。
他のアジサイ属の樹木と違うのは、日当たりを好むことと、樹高が5mと高いこと。
2017.7.14撮影
アジサイ科アジサイ属の落葉広葉樹で、樹高3~5mの低木。
北海道~九州に分布し、日当たりの良い伐採跡地や林縁、湿地周辺などに自生する。
樹皮は灰褐色。 縦に裂け、薄くはがれ落ちる。
葉は対生ときに3輪生し、葉身は卵状楕円形で長さ5~14cm、先端は急に細くなって鋭く尖り、
基部は広い楔形か円形。葉縁には浅く鋭いきょ歯がある。葉質は革質で、葉柄は長さ1~3cm。
花期は7~9月、 枝先に長さ8~30cmの円錐花序を出し、周辺部に目立つ白色の装飾花を付ける。
装飾花の萼片は3~5個、円形~長楕円形で長さ1~2cm。
装飾花は花後も長く枝に残り、白色→淡緑→淡紅色に変化する。
中央部には両性花が集まって付き、花弁は4~5個、長さは2.5mmほどで平開する。
雄しべ10個。花柱3個。
果実は朔果で、幅3~3.5mmの楕円形、熟すと上部が小さく裂開し、乾いて淡褐色になる。
種子は赤褐色。長さ2.7~3.2mmで翼がある。
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