里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

キュウリグサの根生葉

2019-03-31 | 日記
一関市藤沢町黄海地区南西部、北上川に注ぐ小河川沿いの林道を上がって行くと、大きな貯水池
があって、その周辺を踏査すると、ロゼット状の根生葉を広げた植物が点々と生えています。
キュウリグサですね。土が露出した道端や空地、畑周りなどでよく見かける雑草です。

秋に発芽してロゼット状の根生葉を形成し、これで越冬します。ただ発芽時季にはムラがあり、
2月頃から葉を生やすことも珍しくはありません。暖かくなるとともに茎を立て、分枝しなが
ら茎葉を茂らせます。そして花の頃には、根生葉は枯れてしまいます。


                               2019.3.26撮影


〈野草一覧 キュウリグサより〉
                              
キュウリグサの名の由来は、茎や葉を手で強くもむと、野菜のキュウリの香りがすることから。
多くの植物図鑑では在来種となっていますが、麦などの伝来と共に入ってきた史前帰化植物と
する説もあるようです。

キュウリグサには薬効があり、生薬名を附地菜(フチサイ)といいます。
葉や茎を乾燥させ煎じて飲めば、利尿効果があるようです。




                              二枚とも2019.3.26撮影

ムラサキ科キュウリグサ属の二年草で、日本全土に分布し、草丈は15~30cm。
土が露出した道端や空地、畑や集落周りなどに自生し、日当たりを好む。
秋に発芽し、ロゼット状の根生葉で越冬。葉は長柄のスプーン状で、放射状に展開する。
茎は細く白色の細毛が生え、根元で3~5本に分枝する。茎葉は互生し、葉身は長楕円形で長さ
2cmほど、両面に細かい毛がある。縁に鋸歯はない。
花期は3~5月、茎の先に渦巻き状の蠍形花序(さそりがたかじょ)を付ける。渦巻きの捩れを
解きながら下から順に花を付ける。花は淡青紫色の合弁花で直径は2~3mm、浅く5裂する。
花の中心は淡黄色、その内側に雄しべと雌しべがある。萼は5枚。
果実は4分果で、4面体が球形に集まった形になっている。


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