南三陸町戸倉地区東部、漁港近くの車道に沿って土盛りが何箇所かありますが、何か施設
が建設されるのでしょうか。その縁にはムラサキツメクサが群生していて、今がちょうど
花の盛りのようです。なお、この植物はふつうアカツメクサと呼ばれますが、標準和名は
「ムラサキツメクサ」なので、ここではムラサキツメクサで通します。
二枚とも2021.5.31撮影
ムラサキツメクサの原産地はヨーロッパで、我国へは明治初期に牧草・緑肥として導入さ
れました。今ではそれが野に逸出して、全国の道端や土手などで繁殖しています。
ムラサキツメクサの名前の由来は、シロツメクサに似ていて花が赤紫色であることから。
そのシロツメクサですが、江戸時代にオランダから輸入されたガラス器などの緩衝材とし
て詰められていて、花が白いことから白詰草と呼ばれたようです。
二枚とも2021.5.31撮影
マメ科シャジクソウ属の多年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物。草丈は20~60cm。
日当たりのよい道端や土手などに生え、地下茎と種子で増える。
茎は根元からよく分岐して、直立~斜上する。全体に開出毛が多い。
葉は互生し、3小葉からなる複葉。小葉は楕円形で長さ2〜5cm、先端はやや尖る。
縁に細かい鋸歯があり、緑白色のV字形の斑紋があるものが多い。根生葉には長い柄があり、
茎上部につくものでは短い柄がある。
花期は5〜8月、茎や枝先の葉腋から球状の総状花序を出し、淡紅紫色~白色の蝶形花を
密に30~70個付ける。蝶形花の長さは1.3~1.5cm、ほぼ無柄。
果実は卵円形の豆果で、長さ3mmほど。中に種子が1個入る。
種子は腎形で長さ1.7mmほど。
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