一関市藤沢町、山間に一軒家があって、上手には耕作地が続いています。
家と耕作地の間には各種樹木や草花が植えられていて、ちょっとした樹木園のようになっ
ています。その道路際に植えられた木を見ると、葉が随分小さく、やや光沢もあるような ?
樹下まで入らせてもらって観察すると、葉の形はケヤキに似ていますが、長さは半分ほど
しかありません。また、葉の付根付近には楕円形の翼果が付いています。
以前、我が町の小学校に植えられているのを見たことがありますが、樹種名までは判りま
せん。葉や翼果の特徴から、樹種を調べてみましょう。
二枚とも2021.9.29撮影
葉の形がケヤキに似ているので、樹木図鑑でケヤキを検索し、その前後のページをめくっ
ていると、私の写真の葉に良く似た樹木があって「アキニレ」とあります。
「葉身の長さが2.5〜5cmで縁には鈍い鋸歯、葉質は 革質で表面には光沢がある。」とあり
ます。「翼果は広楕円形で薄く長さが1cmほど、 中心に種子が入る。」とあって、私の写
真の葉や翼果と合致します。
ただ、分布域が中部地方以南とあるので、写真の木は植栽されたものでしょう。
二枚とも2021.9.29撮影
ニレ科ニレ属の落葉広葉樹で、樹高15mの高木。中部地方以南の本州~九州に分布する。
山野の荒地、河川敷などに自生。中部地方以北でも公園樹や街路樹として植栽される。
樹皮は灰緑色〜灰褐色。褐色の小さな皮目があり、不ぞろいに剥がれ斑紋が残る。
本年枝は淡紫褐色で、ふつう短毛がある。2〜3年枝には褐色の円い皮目ができ、表皮は
成長するにつれて縦に裂ける。
葉は互生し、葉身は楕円形で長さ2.5〜5cm、先端は鈍く、基部は左右不相称。
縁には鈍い鋸歯がある。葉質は革質、葉表は深緑色で光沢がある。葉柄は長さ3〜6mm。
花期は9月、両性花が4~6個ずつ束生する。花被は鐘形で基部近くまで4裂する。
花被片は長さ2.5mmほどの舟形。雄しべ4個、雌しべ1個。
果実は翼果、扁平な広楕円形で長さ1cmほど、10〜11月に成熟する。翼には顕著な網状の
脈がある。種子は扁平な広楕円形で長さ5mmほど、翼果の中央にある。
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