大和町吉田地区の県道脇にシソが植えられていて、淡紅色の花が咲いていました。
梅干をつくる季節にはよく見る野菜ですが、多くは夏までに収穫されて花を見る
ことが少ないので、野草ではありませんが撮ってみました。
ところで、普通の植物の葉は緑色なのに、なぜシソだけが赤色なのでしょう ?
実は、シソも普通の植物同様に、葉の細胞内に葉緑体を持っているのです。
ところが、シソは赤い色素であるアントシアニン含量が高く、これが葉緑体の色を
マスクしてしまうため、赤く見えるのです。
アントシアニンを多く含むわけは、光が当たり過ぎると葉緑体から活性酸素が生じ、
これが葉緑体そのものを破壊してしまうため、それを防ぐべくアントシアニンを合成して、
太陽光をある程度遮っているのです。
二枚とも2016.9.25撮影
シソを漢字表記すると「紫蘇」となります。
中国で蟹を食べて食中毒を起こした少年に、シソを与えたところ、元気を取り戻したと
いう逸話があり、「紫の葉で命を蘇らせた」ことから、紫蘇と名付けられたと言います。
漢方では重要な生薬の一つで、体を温め、停滞しているものを動かし発散させる作用
を持つとして、香蘇散、半夏厚朴湯、神秘湯などに配合されています。
民間では、煎じ液を、気分のすぐれないときや、発汗、健胃整腸に用いるようです。
最近では、抗アレルギー作用が注目され、アカジソ抽出物が花粉症の症状を改善する
として人気があります。
2016.9.25撮影
シソ科シソ属の一年草。中国原産の史前帰化植物で、現在では全国で栽培されている。
草丈は40~100cm、植物全体が紅紫色で高い香りがある。
茎は4稜を有し直立、長軟毛が疎生する。葉は対生し、葉身は広卵形で長さ8~10cm、
巾6~8cm、縁に切れ込みや鋸歯がある。質は薄い。
花期は9~10月で、枝先や葉腋から長さ4~10cmの総状花序を伸ばして、多数の唇形花
を付ける。 花冠は白色~紅紫色で、長さ4~5mm。雄蕊は花冠からあまり突出しない。
萼は花時の長さ4~6mmで、短軟毛と長軟毛が生える。苞は卵形~広卵形で中肋から
縁がやや波うつように反り返り、鋭先頭。縁の毛は短くて疎らであり、あまり目立たない。
果実は分果、偏球形で隆起した網紋があり、色は黒褐色~褐色。
シソには赤シソ・青シソがあり、それぞれに葉の縮れる縮緬(ちりめん)種がある。
掲載した写真は縮緬赤シソ。
最新の画像[もっと見る]
- サワシバの果穂 樹皮で同定 6時間前
- サワシバの果穂 樹皮で同定 6時間前
- サワシバの果穂 樹皮で同定 6時間前
- サワシバの果穂 樹皮で同定 6時間前
- クサソテツの胞子葉 2日前
- クサソテツの胞子葉 2日前
- クサソテツの胞子葉 2日前
- クサソテツの胞子葉 2日前
- タヌキ トコトコと逃走 5日前
- タヌキ トコトコと逃走 5日前
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます