里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

スイカズラ 白花と黄花 

2019-06-21 | 日記
登米市東和町米川地区北東部、山間の集落道を歩いていると、何か花の香りが漂ってきま
した。甘い中にも清涼感のある香りです。ノイバラとは違いますし、何の花でしょうね。
ゆるやかなカーブを回りこむと、山側の木から白い花が垂れ下がっているのが見えます。
芳香の元はこれですね、たくさんのスイカズラの花が咲いています。

よく見ると白い花と黄白色の花が混在していますが、これは咲き始めの花は白く、2~3日
経つと黄白色に変化することによるものです。白い花を銀に、黄白色の花を金に見立てて金
銀花とも呼ばれます。この金銀花は生薬名にもなっていて、スイカズラのツボミを乾燥させ
たものを指し、抗菌作用が強いことから、風邪や扁腺桃炎などに用いられるようです。




                             二枚とも2019.6.18撮影

スイカズラの葉付きの茎を秋~冬に採取して乾燥させたものが、生薬の忍冬(ニンドウ)です。
薬効は金銀花とほぼ同じで、風邪や扁腺桃炎、咽頭炎、化膿性の皮膚疾患、神経痛、リウマチ
などの関節筋骨の疼痛や、尿路の炎症性疾患などに、煎じて服用するようです。
入浴剤としても用いられ、あせもや美肌などに効果があるとされます。
有効成分はフラボノイドであるロニセリンやルテオリン、ロガニン、タンニンなど。


                                 2019.6.18撮影

スイカズラ科スイカズラ属の半常緑つる性木本で、北海道南部〜沖縄に分布する。
平地~低山の山裾や林縁、道端、川岸などに自生し、日当たりを好む。
よく分枝して枝葉を茂らす。主幹は灰褐色で、枝には粗い毛が密生する。
葉は対生し、葉身は長楕円形で長さ3〜7cm、先端はあまり尖らず、基部は切形~くさび形。
縁は全縁で、表面は毛が少なく、裏面は多毛。葉柄は3〜7mm。
花期は5〜7月、花は葉腋に二個ずつ並んで付き、長さ3~5cm。細長い筒部があり、先は5裂
して4片は上向きに一片は下向きに開き、芳香がある。花色は初め白色で、後黄色に変わる。
果実は直径6mmほどの球形で、秋に黒く熟す。種子は扁平な広卵形で、長さ3mmほど。


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