オオジシバリは水田の畦や、水路端などの湿り気のある場所に群生する植物で、あまりに
ありふれているため取り上げていませんでした。それが、今回は雄勝町の海岸の岩壁に群生
していたので、その意外性から記事にしてみました。
石巻市雄勝町の半島部、北部の岬を巡る道路を歩いていると、海岸へ下っていく細道を見つけ
ました。ほんの数分で海岸へ下ると、そこは大岩や岩礫からなる磯浜で、南北に200mほどは
崖下を踏査できそうです。先ずは南側へ歩いていくと、直ぐに行く手を岩壁に阻まれますが、
多少は足掛かりがあるのでこれを乗り越えます。乗り越えた先は岩壁の中ほどにある岩棚で、
急斜面から崩れてきた砂礫が窪みに堆積しています。そこに生えていたのがオオジシバリで、
匍匐枝を延ばしてあちこちに繁茂していて、今はちょうど鮮やかな黄花を咲かせています。
二枚とも2019.6.3撮影
オオジシバリは日当たりが良く、やや湿った場所を好みますが、岩壁の岩棚には沢も池もなく、
どうしてこのような場所に生えているのか不思議でした。よく考えれば、海は巨大な貯水池の
ようなものですから、吹き寄せる風が湿り気を含んだものになます。
湿った風に晒されれば、岩棚の砂礫も湿り気を含んでくるでしょうし、オオジシバリの葉は、
立ち上がっていますから、上手く湿り気を受け止めているのかも知れません。
2019.6.3撮影
キク科ニガナ属の多年草で、日本全土に分布する。草丈は10~45cm。
水田の畦や水路端、やや湿った集落周辺や道端などに自生する。
細い根茎や匍匐枝を伸ばし、所々から根を出して増えるので群生する傾向がある。
葉は倒披針形~さじ形で長さ6〜20cm、下半部は羽状に深く切れ込むが、ときに鋸歯状に
なることも多い。質はやや厚めだがやわらかい。
花期は4〜6月、花茎は高さ20cmほどで、黄色い頭花を2〜3個付ける。頭花は舌状花だけか
らなり、管状花はない。直径は2.5〜3cm。
他の花の花粉がもらえないと、花柱の先はクルリと巻いて、同花受粉する。
総苞は長さ12mmほどで、内片が9~10個、外片は短く、内片の1/3長に満たない。
果実は痩果で、長さ7~8mm、上半は嘴状にとがる。冠毛は白色。
ありふれているため取り上げていませんでした。それが、今回は雄勝町の海岸の岩壁に群生
していたので、その意外性から記事にしてみました。
石巻市雄勝町の半島部、北部の岬を巡る道路を歩いていると、海岸へ下っていく細道を見つけ
ました。ほんの数分で海岸へ下ると、そこは大岩や岩礫からなる磯浜で、南北に200mほどは
崖下を踏査できそうです。先ずは南側へ歩いていくと、直ぐに行く手を岩壁に阻まれますが、
多少は足掛かりがあるのでこれを乗り越えます。乗り越えた先は岩壁の中ほどにある岩棚で、
急斜面から崩れてきた砂礫が窪みに堆積しています。そこに生えていたのがオオジシバリで、
匍匐枝を延ばしてあちこちに繁茂していて、今はちょうど鮮やかな黄花を咲かせています。
二枚とも2019.6.3撮影
オオジシバリは日当たりが良く、やや湿った場所を好みますが、岩壁の岩棚には沢も池もなく、
どうしてこのような場所に生えているのか不思議でした。よく考えれば、海は巨大な貯水池の
ようなものですから、吹き寄せる風が湿り気を含んだものになます。
湿った風に晒されれば、岩棚の砂礫も湿り気を含んでくるでしょうし、オオジシバリの葉は、
立ち上がっていますから、上手く湿り気を受け止めているのかも知れません。
2019.6.3撮影
キク科ニガナ属の多年草で、日本全土に分布する。草丈は10~45cm。
水田の畦や水路端、やや湿った集落周辺や道端などに自生する。
細い根茎や匍匐枝を伸ばし、所々から根を出して増えるので群生する傾向がある。
葉は倒披針形~さじ形で長さ6〜20cm、下半部は羽状に深く切れ込むが、ときに鋸歯状に
なることも多い。質はやや厚めだがやわらかい。
花期は4〜6月、花茎は高さ20cmほどで、黄色い頭花を2〜3個付ける。頭花は舌状花だけか
らなり、管状花はない。直径は2.5〜3cm。
他の花の花粉がもらえないと、花柱の先はクルリと巻いて、同花受粉する。
総苞は長さ12mmほどで、内片が9~10個、外片は短く、内片の1/3長に満たない。
果実は痩果で、長さ7~8mm、上半は嘴状にとがる。冠毛は白色。
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