この写真の意味って何だろう?どう考えても、「この
がんばっている駅員さん、素敵」と若い女性が思ってる
というアピール。メトロは、なぜ駅にこんなものを貼り出
すのか?
社員募集や社内の若手社員に向けてというなら、わ
からないでもない(でも、実際に、そんなものをつくる会
社があったら、それはそれで大笑いのタネだよね)。
そもそもお役所を含めて公共性のある会社の利用者
アピールに気の利いたものはない。組織に、お客様の
本当の気持ちをつかまえて、一つ一つ丁寧にこたえよう
という姿勢がないから、ずれた事をしてしまう。
よく子供も参加する地域の祭りに、「ふれあいフェスタ」
という名前が選ばれる。この「ふれあい」の意味は、何な
のか。私が親だったら、素性のわからない地域のおやじと
の接点には徹底的な注意を払う。そして、一秒たりともふ
れあって欲しくはない。
脳死の広報官が、こういう名前を選ぶのだろう。何とか
していただけないものか。
今日は、こんな調子で、 「ズレてる。ズレてる」と思いな
がら駅を歩いた。すると、バレンタイン企画のキャッチもお
かしく思えてきた。「マジ惚れチョコ」と大書きされていた。
おかしくない?そんなチョコ、重くて欲しくないのだ。
心の通った人からなら、ちょっとおいしいの、変わったも
のがもらえれば十分。異性からとはいえ見知らぬ人から、
突然の思い入れたっぷりのチョコなんて、それこそ重い。
要は、広告をつくる人間が悪い。広告の「こ」の字もわか
らないクライアントに、もっともらしい事を言って自分の土俵に
つれ込んで訳のわからん事をしているのだろう。ヤツらの嘘
を見抜く目を持たないとおかしな事になる。
最大のポイントは、お客様、自らの行動の受け手がどう感
じるかを考え続け、その精度を高める事かな。
路上音楽情報紙「ダダ」編集発行人・青柳文信
http://pub.ne.jp/solo_solo/