昨日はオーストラリアのピーターレーマンについてちょこっと書きました。
今月、グラスで開けているワインに面白い?ピーターレーマンのワインがあります。
ちなみに皆さんはオーストラリアのワインというと何を思い浮かべられるでしょうか?
多くの方はシラーズだと思います。
「このワインはシラーという葡萄で・・・」と説明しようとすると「ああオーストラリアのワインですね」「いや、フランスのローヌが原産の葡萄です」などとやり取りをすることが増えた葡萄シラーズ。
それ程、シラーは本家フランスよりオーストラリアでのシラーズで覚えられている、ご時世になったという事です。
フランスではSYRAHと綴りますがオーストラリアではSHIRAZです。同じ葡萄ですが、結構違う個性に仕上がります。重厚で酸が控え目、樹脂ーセメダイン様の香りに特徴を感じます。
或いは樽熟をしっかりしたシャルドネ。これも重厚です。
前述の2タイプは40歳以上の方に顕著な認識かな、と思います。
もう少し若い方なら、リースリングでしょうか?昨日も名前が出たグロセットを象徴とする酸のしまったフレッシュなワインです。
しかし、もっと古くからオーストラリアのワインに親しんでいらっしゃる方なら「甘いワイン」こそオーストラリアの象徴ではなかったでしょうか?
「スティッキー」というのが、オーストラリアでのあだ名。いわゆる酒精強化ワインです。ヨーロッパで言えばポルトが代表ですね。
新人ソムリエは覚えておくと後に役に立つかも、なんて言葉です。
話は戻ってピーターレーマンはポルトと見紛うワインを造っています。
「ザ.キング」という名のそのワインはオーストラリアの代名詞シラーズとポルトの伝統的使用品種の一つトゥーリガナショナルをブレンドした濃厚で甘いワインです。
有難いことにヴィンテージは99年。飲み頃に近づいています。
確かにポルトの様だがオーストラリアのニュアンスもある、とソムリエなら表現したくなる、面白いワインです。
是非、フォワグラのテリーヌやチョコベースのデザートとやってみて下さい。
ピーターレーマン氏のこだわりが見えてくると思います。