以前にも書きましたが・・・・
私がサービスマンになって35年目。ホテル学校時代を含めると37年目になります。
いつからでしょうか?
「ありがとう。美味しかった」「また来るよ!!」「いい時間を頂きました」と言う言葉に喜びを見いだすサービスマンにはなるまい、と考えるようになりました。
少なくても私はよっぽどのことが無い限り、上記の言葉を残してお店を後にします。
嬉しかろうが、気に入らなかろうが、嫌な思いをしようが、です。
勿論、言わなければならない時は言います。そういう性格です。
しかし、沸点まで達していない時は優しい言葉を残して帰るのですね。
多くのお客様も他のお店の事を「また来るよ、って言って帰ったけど、もう2度と行かないよ、あの店は」と言われたりします。
つまり、それは大人の礼儀なのです。
そむりえ亭も同じことです。
「ありがとう」と言って貰えるように頑張る、とか「また来る」を聞きたい、などが若いサービスマンの目標であるかもしれません。
しかし、そう言ってもらうのは「お金を頂いている商売での必然」であって、喜ぶレベルではない、と言うのが私の「肝」です。
では、何に満足するのでしょう?
考えてみれば何にも満足は無いのかも知れません。
それより、背中を向けて帰るゲストが「あ~~あ、つまらん店だったねえ」とか「もう行かないなあ、あの店は」と言っているのではないか、が常に頭から離れません。
まして私のようなガサツな、しかし意固地な男の経営する店ですから、簡単に喜んで貰えてるはずがない。
でも何か目標が無いと神経ばかりが擦り減ります。
本当に何度も足を運ぶようになる。
他の店でそむりえ亭のことを褒めてくれた。
など、その場しのぎで無い「感想」や「実感」を頂けたときに嬉しさが爆発するのです。
でもね、そむりえ亭の場合リピートの頻度は単価的にも「直ぐリピート」のレベルではありませんから、気長に待たなければいけません。
ですから喜んでいられないのです。
出来ることは限られています。
そして店のスタイルやオーナーの方針で変えられる事や、変えられない事が有ります。
いすれにせよ、「直ぐに喜ばない」は「忘れたくない事」なのです。