ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

ワインメーカーズディナー

2014年02月19日 23時57分00秒 | ちょっと休憩

昨日はジョゼフドルーアン社のワインメーカーズディナー。

終えて先程帰って参りました。

ご満足いただけたか、どうか、はお客様のみの知るところです。

思えばホテル時代から数えきれないほどのワインメーカーズディナーを担当させて頂きました。

フランスではボルドー、ブルゴーニュ、シャンパーニュ、アルザス、南西地方、コート.デュ.ローヌ、ロワール、ラングドック。

イタリアではピエモンテ、トスカーナ。

スペイン。

ポルトガル。

レバノン。

アメリカはカリフォルニア、ワシントン、オレゴン。

チリ。

オーストラリア。

ニュージーランド。

日本。

沢山の生産者と彼らのワインを美味しく楽しんで頂けるように料理を考えてきました。


しかし、来られるお客様にはリピーターが多いので、同じ料理と言う訳にはいきません。

で、毎回頭を悩ませます。

それが楽しいのですね。

昨日かいた「母親の味」とは違う異文化のワインを毎回違う料理で楽しんでもらう、って思い白い仕事です。

次は何時になるでしょうか?

インポーターの担当者の方が見ていらっしゃれば、是非お声掛けを頂きたいな、と思います。

皆さんもこのブログで最初の発表を致しますので、どうぞお見逃しなく!!!



ということで今日20日はお休みを頂いてソムリエ協会の総会で広島に行ってきます。

ほとんど寝ずに女子フィギィアをTVで見てからの出発ですがお店がお休みですので皆様には眠たい顔をお見せすることはありません。ご安心ください(笑)


母親の味とか・・・・

2014年02月19日 04時35分18秒 | ちょっと休憩

味覚の感度は人それぞれと思います。

酸味に強い、辛さに強い、苦みが嫌いetc・・・・

しかし、唐辛子を辛いと思うのは殆ど同じでしょうし、砂糖が甘いのも共通認識ですね。

コーヒーに砂糖を一掬い入れるのと三掬い入れるのでは甘さが違う、というのも判るはずです。

ですから、そういう意味で「味覚は共通」とも言えます。

なのに美味しいと思う料理はそれぞれなのですね。

それは育った環境に影響されているはずです。

お母さんの造る料理の特性に慣れていると隣のお母さんの料理が奇異に感じたりします。

だんだん大きくなると隣近所や同じ町では当たり前の料理や共通点を体が覚えてきて、例えば大阪人は東京のうどんや蕎麦の出汁に驚き、正月の雑煮の違いに慌てることになります。


しかし、両親が違う地方の人の場合、地方によって味付けが違うことを経験的に知っていて「そんな組み合わせも面白い」と知ると前向きに美味しく捉えられるようになるものです。


フレンチやイタリアンなど海外の料理をやっていると「母親の味」でないものを理解頂くわけですから「食べればわかる」なんてはずがありません。いや判るものもあるかも知れませんが、未知のものも多く、まして一緒に飲むのがワインとなると「むっつかしい~~~~~」となって当然です。

ですから我々(サービスマン)の仕事では味覚のアジャストが大切です。

「母親の味」とはいかなくても過去の成長の中で「実は経験している」味わいと似ている部分が必ずあるはずですから、それを例えてあげる。

料理そのもののみならず、ワインとのマリアージュもそうです。

食べて飲んだら判る、というのは傲慢です。

殆どの人はワインなど未経験に近いのですから・・・・・・・・・(まだまだワインの消費量は成人で年間2リットル台でしかないのです。)

「塩味の白身魚にレモンを絞る代わりに酸っぱい白ワインって合いそうですよね!!」

「おはぎに渋茶って良いように甘みのあるソースを纏った肉に渋めの赤って良さげですね!!」

「ハムにメロンやリンゴを添える様に、フルーティな白をやってみてください!!」

他にも美味しいマリアージュは沢山ありますが、たとえばハムに塩を振ってしまうと辛すぎるし、おはぎにレモンスカッシュは酸っぱかったりするのです。

母親の味から徐々に幅を広げる速度を上げるのはサービスマン。

そういうお手伝いをしたいな、と思いながら失敗を重ねています。


今日19日はワインメーカーズディナーで貸切です。ブルゴーニュのワインに面白いマリアージュを「アジャスト精神」で頑張ってみます。