スパークリングワインの「瓶内二次発酵」タイプ。
瓶の中で醗酵を頑張った酵母を瓶内に留めて熟成させます。
シャンパンの場合、この期間が最低でも15か月間と定められています。
実際はというと多くのメゾン(シャンパンでは生産者のことをこう呼びます)では更に長期に亘って寝かせます。
ヴィンテージものの場合は6年や7年熟成はざらにありますし、その他の産地=イタリアやスペイン、あるいはチリなどでも「瓶内熟成の長さ」を競う傾向にあるようです。
これによって「香ばしい香り」や「アミノ酸増加による旨味」が獲得できると言われていますし、確かにその通りとも言えます。
しかし、それに逆らうように「定められた15か月しか熟成させてへんで」と敢えて表記しているメゾンもありまして・・・
今(13周年と移転3周年記念ディナー)でお出ししている「ド・スーザ 3A」はとっても美味しいシャンパンなのですが、ボトルの裏側にそれが記されています。
それより彼らが謳っているのは産地の3つのA。
アイ村、アンボネ村、アヴィズ村の頭文字です。
「この3つの村からええ葡萄を選んだんやから旨いねん」てなもんです。
考えてみれば素晴らしい白ワインや赤ワインでも酵母接触を何年もすることなく美味しいものが出来ています。
必ずしも「瓶内熟成に頼る必要はない」という証左ですね。
皆さんも機会があればお試しください。
樋口誠