私的にはワインはどの状態でも、それなりの飲み頃にあると思っています。
確かに何万円もするワインはボトルの中に詰まっている要素を出来るだけたくさん感じる頃を飲み頃と呼びますし、待った方がいいのかな、とも思います。
が、通常=数千円までのワインは若い時でも熟成してでもそれなりの価値を感じる事は可能なんですね。
さて、ワインの世界では「大きなサイズのワインは美味しい」という「噂」がまかり通っています。
本当でしょうか?
造り手さんの話を聞いたりしても「そんな筈はない」という答えが返ってきますし、作り方に違いはありません。
では、何故そんな噂が出るのか?
この場合、泡もの(シャンパンやフランチャコルタ)と泡の無いスティルワインに分けて考える必要があります。
泡ものに関しては出荷されてからの時間経過が味わいの落ち着きをもたらすことは間違いないようです。
ですから同じヴィンテージや内容のものが同じ時期に出荷されたものを「直ぐに頂く場合」は殆ど違いを感じません。むしろ小さなサイズの方がイイかも知れないのです。
しかし、大きなサイズは通常サイズのものに比べて流通速度がゆっくりですから、輸入元に滞留している時間が長い、ひるがえって通常サイズはドンドン動いているので常に新しいロットが入ってきている、という事になります。
そうなれば「ゆっくり休んだ大きなサイズ」に落ち着いた旨味を感じる事になります。
但しハーフサイズに関しては多くのメーカー(一部を除く)は普通瓶若しくはマグナム瓶で造ったものを移し替えて仕込んでいるという事なので安定度に欠けるとも言われますから、上記の話は普通瓶以上での事になります。
泡の無いワイン=スティルワインに関してです。
これに関しては大きなサイズの方が熟成速度が遅い、と言われています。
私の経験上、そう感じます。
これは「落ち着く」とかいう問題ではありません。
例えば「早く飲んだ方がいいヴィンテージ」なら大きなサイズの方が安心して飲めますし、「強くて長期熟成のヴィンテージ」なら通常サイズの方が飲み頃を早く迎えるでしょう。
簡単すぎる説明ですが、「大きなサイズのワインの方が美味しい」は半分当たっていて半分は違います。
話は戻りますが、基本的に殆どのワインの飲み頃は無いと思っています。
そのワインを生かす飲み方を心がける、という事ではないかな、と・・・・・
ちなみに先日シャトーマルゴーの2010年を試す機会がありました。
通常このクラスのワインは20年は寝かせたい、などと言いますが2010年はとても美味しく頂けました。
また、2002年のシャトーモンテュスというマディラン地区のワインは10年以上経過しているのに「ガチガチ」のタンニンでそれだけ飲むと若すぎますが、カラスミを削りかけたブリのカルパッチオと合わせると滅茶苦茶甘く美味しく感じられました。
さて、今年のボージョレヌーヴォーは良いミネラルに支えられ酸も程よく、近辺のヌーヴォーで無いワインが「クラシックな熟成」をするのかな、なんて想像を抱かせる味わいでした。
いずれにせよ、ワインならではの「熟成の噂)ですね。
面白い飲み物です。