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書籍「俺に似たひと/平川克美著」80歳になる父親を介護した記録

2012-04-02 19:09:00 | 読書の時間
書籍「俺に似たひと」★★★
平川克美著 ,
医学書院、2012/1/20
( 242ページ , 1.680円)



<リンク:俺に似たひと>





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親父を、介護してみた。

このコピーが目に止まり
ネットで注文して読み始めた


「親父を、介護してみた。
昭和という時代に、町工場で油まみれになって働いていた父親。
そんな「俺に似たひと」のために、
仕事帰りにスーパーでとんかつを買い、
肛門から便を掻き出し、
「風呂はいいなあ」の言葉を聞きたくて入浴介助を続けた――。
透徹した視線で父親を発見し、老人を発見し、
さらには「衰退という価値」をも発見していく“俺”の物語。
看護師のためのwebマガジン「かんかん!」で
圧倒的な人気を誇った連載、待望の書籍化!」

医学書院HPの解説より


母を実家にひとり残している
自分にとっても他人事には思えない
人間は100%死んでしまう、
その最後をどう迎えるか
これは本人とっても
そして周囲にとっても
とても大切なことであり
覚悟のいることでもあるようだ。



本書は著者の母の急死と
ひとり残されたボケ始めた父親の介護
慌ただしく変化した日常に
戸惑いつつも
どこか腹をくくって
「介護」という現実を受け入れ
それを実践した記録だ。


フィクションでもノンフィクションでも
これは同じ様なものだろう
ここに書かれていることは
想像している範囲のことだけれど
だからこそすごく現実的に迫ってくる。


意識がはっきりしている時と
現在と過去を混濁してしまう時が
無秩序に現れて
介護する「俺」は最初戸惑うが
思うように動かない体を抱えて
意識のはっきりした時は
強烈な自己否定をしている姿を見ると
その後そのこともすぐに忘れてしまう姿に
「忘れることも悪い事じゃないな」と。



全体を通しては今の自分にも
色々考えさせられる内容だった、
ただし気になるのは最新のツールである
ネット上のツイッターのつぶやきだ。
父親と住み始めた頃からつぶやき始め
「荏原病院なう。父親が入院」
このつぶやきの記述を見て
物凄い違和感を覚えた。
この人は何をしたいのだろう?って。



60歳を過ぎた著者の位置が見えなくて
日記のようにつぶやいているのだろうが
そこには誰かの反応があるわけだし
さらにはこうして書籍化するという行為が
なんだか時折挟まれるツイッターのつぶやきで
心が冷えるというか
書かれてる内容と乖離して
何故このひとはこうして書かなければいけないのだろう
その事ばかりが気になった。



かくいう自分だって
こうしてあれこれ書いている
やはり誰かに見てもらいたいのだろう
でもだからって
ネット上の不特定多数の誰かに
その答えを聞きたいとは思わない。


参考になる部分も多く
考えさせられもしたが
どうにも著者の立ち位置が
自分には気持ち悪く感じた。


★100点満点で65点



soramove
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