銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

海と夕日の湯(横須賀・三崎口)

2021-05-08 06:33:00 | スーパー銭湯
#夕日

・三浦半島のソレイユの丘にある銭湯
・相模湾が一望できる
・子どもがいっぱい






京急本線
#三崎口駅


▲京急の終点である三崎口。海に囲まれた場所ではあるが、快特に乗ってしまえば横浜からビューンと50分ぐらいなので、そんなに遠くまで来た感じがしない




▲遮るものはなく開放感ある眺め。空が広く感じられる


▲三崎口といえば、油壺、城ヶ島あたりが有名であるが、今回向かうソレイユの丘は逆方面である



ちなみに


ホームの端っこに行くと、終点なのになにやら線路が続いているような作りになっている。
これには理由があって、実は油壺までの延伸計画が2000年半ばまであった。
西武が三浦半島まで触手をのばしてることに危機感を募らせた京急は、自分たちの縄張りを守るべく三崎口以降も延伸する計画を練っていた。
地元の人たちからも熱い要望があったようだが、土地買収に難航したことや人口減少、環境保護(風致)運動に阻まれて断念。現在は許可申請を取り下げている。
面倒くさいけど、三浦半島周辺へ行くには車もしくはバスを使うしかない。


▲階段かエスカレーターをのぼり




▲左に進むと


▲改札口


▲改札口を抜けたところ


▲バスターミナルが広がる




▲駅を振り返る


三崎マグ駅と書いてある。京急はたまに駅名で遊ぶことがある


▲バスの案内板をみると、右下方面が油壺や城ヶ島方面。ソレイユの丘は、左側だ


▲3番に並ぶ




▲この一番奥のところに向かう


そしてバスに揺られること20分ほど
 


▲ソレイユの丘に到着。ソレイユの丘とは、南仏のプロヴァンス地方をモチーフにした体験型総合公園(公募設置管理制度(パークPFI))のことで、開発したのは西武造園。年間で70万人が訪れるという。
西武と京急は暗闘関係にあるが、ここまで来るのに京急の鉄道とバスが利用されるから、京急とはウィンウィンの関係だろう。
このソレイユの丘であるが、今度は日比谷花壇や京急が2023年4月のリニューアルオープンを目指すという


出典:西武造園ホームページ引用
▲ソレイユの丘の俯瞰写真。
周りに見えるのは畑で、三浦半島はキャベツで有名である



▲バス停そばには、ゲートがある


▲中に入ると、コロナ対策もしっかりしてるようだ


▲ここは入園料が無料なので、入るだけならタダ。遊具で遊んだり、キャンプしたり、チューチュートレインに乗ったりする場合は有料である


▲動物と触れあうことができる


▲思った以上に広いテーマパークである


▲ちなみに今回の目的地である海と夕日の湯は、入り口すぐそばの右側にあった




▲ゲートを抜けると撮影スポットがある


▲少しあるけば


▲右側に道がある


▲その右側に進んだところ


▲さっそく案内を発見




▲右にみえる建物が、海と夕日の湯である


▲なので右に曲がると


▲海と夕日の湯に到着
一番最後には、ソレイユの丘を紹介した写真もあります


ちょうど開店直後に到着したが、長い行列ができていた。ここはコロナ対策として入場制限をしているらしく、だいぶ待たされることに。
その間、周りにいるちびっ子たちが天真爛漫に走り回っていた。
20分ぐらい待たされて(帰りのときは空いていたので、待つのはオープン時間のときだけのようだ)、ようやく順番がまわってくると検温器で熱を計り、問題がなければ通される。
小さな子どもたちが多いところなので、エントランスには、ベビーカー置き場があった。
下足箱は、金属製で100円玉を入れて鍵を取るコインリターン式。そばに両替機があるので、そこで崩すこともできる。
施設自体がこういう公園にあるので、帰りのときだと足下に砂が沢山落ちていて、従業員の男性が懸命に掃いていた。
奥に進むと、その左側がロビーだ。



▲開店まもなくだったから人はいなかったけど、帰りは入浴客でごった返していた。ガチャガチャやアイスなど子どもたちが喜びそうな自販機がある


右に進むと、なんとここは受付が2つ設置してある。
2つあるうちの右側(手前)が料金を支払うフロントで、入浴料は大人だと700円。タオルがない場合は、フェイスタオルが150円で、バスタオルは500円。全部込みセットだと、1100円。フェイスタオルもバスタオルも購入するものだから持ち帰ることができる。
今回はフェイスタオルだけで良かったので、フェイスタオルだけをお願いすることに。合計850円。
もう一つの通路の奥にある受付が鍵を交換するフロントだ。先ほどの下足箱の鍵を脱衣場の鍵と交換する。
通常の銭湯だと、この一連のやりとりを一つの受付でやるが、こういう規模が大きいと分けてやる余裕があるから凄い。
交換する際は、「一番下になってしまいますが、大丈夫ですか?」と訊ねられた。このあたりの気遣いもさすが(できれば中段の方がよかったけど)。


鍵を交換するフロントから左側に向けば浴室への入り口があり、手前には芸能人のサインが飾ってあった。たしかにここはテレビ受けしそうなところである。




通路奥から男女に分かれて、左側が男湯で、右が女湯である。
のれんをくぐると、規模にしてはやや小さいかなという感じのスペースで、手前側と右側にロッカーが並び、右奥には洗面台。ドライヤーは無料で、ティッシュと綿棒が置いてあった。
綿棒は個包されたものだったから安心して使えるだろう。


服を脱いで左奥の入り口に進むと、手前側が緩衝スペースで、洗面台とサウナの尻敷きマットが置いてある。
サウナに入る際は、このマットを手にしてサウナに入る。サウナと水風呂は、館内放送で小学生以上が推奨されていた。


浴室に入ると、すぐ左手に立ちシャワーが一つだけ。あとは、通常のカラン(洗い場)が左側を占めている。
椅子はここのようなタイプでは珍しく、逐次持って行って、使ったら戻す。
シャワーはふつうに使いやすいが、時間とともに止まるので、そのへんは若干面倒に感じる。
定期的に女性従業員の方が見回りに来て整理整頓をしていたので、清潔さはしっかりしている印象だ。


カラン奥には水風呂。水風呂は4人前後は入れそうなスペースで深さもあって、温度は16℃ほどとだいぶ攻めてる。
水風呂の間に立ちシャワーを挟んでサウナがある。


サウナは先ほどの尻敷きマットを手にして中に入ると、意外と高温と感じた。入った瞬間から熱気を感じるのと、広さもあって驚いた。2005年開業だからサウナブームの前に作ったと思うが、テーマパークにあるオマケ的な浴場施設かと思ってたら大間違いで、かなり本格的だ。
さすがにロウリュウまでなかったけど、しっかりとサウナを楽しむことができる。


室内の浴槽は入り口右側にあり、なんら特徴のない白湯の湯船。温度は無難な40℃あたりか。銭湯巡りをしてる身としては物足りないが、子どもを想定したら妥当な温度だろう。
全面ガラス張りで海を眺めることができ、ロケーションは言うまでもなく最高。
訪れた日はほとんど雲のない晴れだったので、明るいというか、湯船にも光が反射してめちゃくちゃ眩しい。目をつむっても眩しいぐらいだった。
5月上旬でこれだと、夏はどうなるんだろうか…。
ここまでが室内で、次は露天風呂である。


扉を開けると、露天風呂は高低差のある作りで、手前の通路は狭く、すれ違うのも厳しい。足下すぐ下が湯船なので、子どもだと勢い余って落ちてしまわないか少々心配になる。


出典:横須賀観光情報ここはヨコスカホームページ引用


左側に回ると、外の主浴槽ともいうべき露天風呂がある。美人湯と書いてあり、男湯で美人湯とは一体…と思うが、それはともかく、温度は室内の主浴槽とおなじく40℃ほど。なのでかなりぬるめだ。
上のお湯が流れる仕掛けになっていて、下にも湯船がある。
上段の露天風呂から下に降りると、左奥にあるのが腰掛け湯。こちらは壁伝いにお湯が流れ、そこに背中をあわせながら足湯を楽しむもの。
思ったよりも熱くて、背中部分は43℃以上はあったように感じた。意外とこっちは本格的。


まとめてみると

出典:スーパー銭湯検索ホームページ引用
▲上段が室内の主浴槽。中段左が露天風呂の主浴槽で、中段真ん中が寝湯。中段右が腰掛け湯。下段左が水風呂。下段真ん中がサウナ。最後の下段右が入り口入ったところの通路だ


露天風呂の右側は寝湯があって、3人分が用意されている。こっちも熱くて、42℃はあったと思う。
入り口右側にある外気浴用のベンチに座ると、海を一望することができる。
ちょうど夕日が落ちる正面なので、文字通り、海と夕日の湯である。


客層は言うまでもなく、圧倒的にファミリー層が集まる場所なので、タイミングによっては子どものほうが多いかも。
驚いたのは、赤ちゃんまで見かけたことだ。様々な銭湯を巡ってきたけど、赤ちゃんをみたのはここが初めて。
脱衣場には赤ちゃん用のベットと、オムツ捨てまで用意してある。こういう場所だから親御さんも安心して使うことができるだろう。


館内放送ではコロナ渦の注意として、黙浴をして、やむを得ない場合はタオルで口を塞いで話してくださいとお願いしていたが、そうしたルールがちびっ子たちに通用するわけもなく、子どもたちは常にハシャぐし、若いグループはおしゃべりに夢中で、ついでに赤ちゃんは泣き叫ぶし、めちゃくちゃうるさい。
ただ、サウナ内は大人限定のためか、みんな黙浴につとめており、ジェスチャーで対話する人もいるなど、ここだけは徹底していた。


全体的にみるととても綺麗で、ソレイユの丘自体が南仏のプロヴァンス地方をテーマにした場所なので、そうしたテーマに沿った形で白を基調とした清々しい色彩にいろどられている。


元々ここは軍都横須賀の場所ゆえに帝国海軍の基地だったところを太平洋戦争後に米軍住宅地として接収され、やがて日本に返還されて自衛隊基地に、それからソレイユの丘に生まれ変わった場所である。
戦争に明け暮れた場所から子どもたちが笑顔になるテーマパークへ。
平和な気持ちに浸れる眺望の素晴らしい銭湯だった。



▲帰りの夕日も素晴らしかった







【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 三崎口
経路 ソレイユの丘経由のバスで一直線
周辺の環境 海と畑

●空間演出
建物外観 南仏ぽい
壁画・眺望 海と夕日
統一感 あり
置物 特になし
照明 日が射し込むと眩しい

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 やや狭い(特に子どもたちが走り回るから余計…)
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 白湯、露天風呂、寝湯、腰掛け湯
サウナ あり
温度 40~42℃
棚 あり
男女入れ替え なし

■サービス
接客 丁寧
清潔さ きれい
貸しタオル なし(購入150、500円)
備え付け あり

◆人
受付 40代から50代ぐらいの女性
客層 ファミリー層がほとんど(高齢者は1人も見かけなかった)


【案内】
料金

大人(中学生以上) 650円(※現在は700円)
子供(3歳-小学生) 300円

入浴セット    1.100円
※入浴料+バスタオル・フェイスタオル付き

営業時間・営業期間

10:00~21:00(最終入館 20:30)

通年

休業日

年中無休 ※点検日休館あり

メンテナンスのため休業する事がございます

電話

046-857-2500

住所

神奈川県横須賀市長井4

交通アクセス

京浜急行「三崎口」駅より京急バス「ソレイユの丘」行にて約15分終点下車
三浦縦貫道路・林出口から約3km

駐車場

1500台

近くの駅情報

※ニフティ銭湯ホームページ転載



以下は、ソレイユの丘全体の写真



▲三浦半島といえばキャベツということでキャベツの収穫体験をやっていた


▲入り口横には販売店もあり


▲キャベツを買うことができる。たしか1個100円とかだった


▲菜の花スポットも。夏はヒマワリ🌻をみることも出来るらしい




▲象徴的な建物が観覧車。決して大きくはないけど、沢山の人たちが並んでいた




▲持ち込んだテントを張ることもできる


▲自転車広場


▲こちらはチューチュートレイン。汽笛を鳴らしながら走っている





▲演奏会場。終わったあとの様子だった


▲池があり、定番の白鳥ボートを漕ぐことができる


▲丘からの滑り台。楽しそうだった


▲奥に進むと、キャンプ場


▲先端は海だ。階段下を降りると、ソレイユの丘海岸がある


▲四方が海に囲まれた場所なので、潮の匂いを感じることができた



さらにソレイユの丘から15分ほど歩けば長浜海岸(正式の呼び方は、ながはまかいがん。地元の通称は、ナマハ)がある